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おもしろい教育長さん発見!!

教育というのはすべての人が受けているから、それぞれ思うところはいろいろあって、「ああしたら・・・こうしたら・・・」という声も絶えない。

だけど、それを行動に移す人は少ない。

例えば「こうしたらいいのに」と思うことがあっても・・・
社会や子どもたちは、先生や学校が変わってくれなきゃできないと思って、
学校の一般の先生たちは、管理職の先生が変わってくれなきゃできないと思って、
管理職の先生は、教育委員会が変わってくれなきゃできないと思って、
教育委員会は文科省が変わってくれなきゃできないと思って、
文科省は学校が変わってくれなきゃと思って・・・
・・・とぐるぐるしてるだけでは何も変わらない。

でも実は、それぞれの立場で、できることを見つけて行動している人はあちこちにいる。そんな姿に触れるたび、とても勇気をもらう。

今日もすごい人を見つけた!
何がすごいかというと、つべこべ言わず、とにかくできることはやり尽くしている!

しかも一つの県を動かせる立場にいる教育長さん!

まず・・・

1番の課題は「教育にチョイスがない!」


これだけ食べ物も着る物も自由に選べる世の中で、教育だけは自分に合ったものを選べる環境にない。
「だからチョイスをつくっています」と・・・おお〜!(°▽°)

1、まず校長としてできることをやり尽くした!

自由を学ぶはずの学校が自由を狭めている。

この平川さんという方は、娘さんの入学を機に学校に疑問をもち、教職免許がないが民間人校長にならなれる!ということで民間人校長になり、学校でできることは全部やり尽くしたらしい。

先生方と対話を重ねて信頼関係を築き、授業改善に取り組んだ。
学習指導要領に縛られるとは言うが、実は校長としてできることはいろいろあった。
外部からいろんな人に来てもらって、例えば企業の方に授業をしてもらうようなことは全然できた。
地域の方といっしょに開かれた学校をつくることも全然できる。

その他にも取り組んだことは・・・?

図書館改革

PTAも巻き込んでみんなでやる。
1番は本嫌いの男子目線に合わせて本を選ぶ。
もともと国語の先生が図書館を牛耳っていることが多いので、その手の本(文学系)は少なめに。
結果、図書館がガラッと生まれ変わった。
文学好きしか来ない図書館がみんなのものに。

図書委員の子には「クラスで本嫌いの子を思い浮かべて、その子でも読みそうな本を買ってくるように!」と言った。
自分たちで買いに行かせることでマーケティング的な勉強もできる。

図書館改革が勝手に学力アップにもつながった。
学力上げるために図書館改革したわけじゃないのに ∑(゚Д゚)

予算の確保も知恵をしぼればいろいろやり方はある。


学校内にフリースクールをつくる?!

学校はもっとゆるい感じでいいと思っている。
教室に行ければ行く。いられなくなったら避難してくる。
出たり入ったり。(これが教育のチョイス

本当は学校全体がこういう場所になってほしい。
今は特別につくられた場所だけが出入り可能になっているが。
教室に行くことがその子にとっての幸せとは限らない。
幸せな未来を創り上げる。それを想定しているのが学校。

留守番電話設置

勤務時間が過ぎても電話の対応に追われるのはどこの学校でもありがちなのだが・・・?

時間が過ぎたら留守番電話にすることで、営業時間をはっきりさせる。
「じゃあ夜何かあったらどうするんですか?」と聞かれたら、
「何かあったら警察です。」とはっきり伝える。

案外つけてみると、保護者の方から「この時間だったら電話していいんだな。」など、電話可能な時間帯がわかってよかった!とも言われた。

部活動は教育課程外

これもはっきりと切り分けてそう伝えていく。
保護者や地域の理解が必要。
わかっていると思ってもわかっていないこともけっこうあるので、ちゃんと伝える。
「部活動は教育課程外です。」というと、「あ〜国語や算数とは違うのか?」と納得される方もおられる。


このへんまでは校長でもできるが・・・
どうしてもできなかったことは学校そのものの在り方を変えること。

2、次は教育長としてできることを!

新しい学校の在り方として、
暗記型の教育ではなく、正解はないけど、みんなで話し合って納得解をみつけていこうというような従来の学校とは違った教育方法を取り入れた学校をつくった。

公立の小学校でイエナプランを取り入れ、個々で時間割をつくっちゃうというような実践も市との協力でできた。

社会は異年齢なのに学校は同年齢の中で学ぶ。これも本当はおかしい。

この小学校では異年齢でのクラスをつくり、上の子が下の子を教えられる仕組みもつくっている。

こういうこともやりようによってはできるが、みんなできないと思い込んでいる。そこを覆したい。

とにかく何かやるときはつながること。県の教育委員会と市の教育委員会と文科省と学校とつながりながら実践していく。

高校入試改革

これも校長にできなくて教育長にできること。

今までの高校入試制度は、内申書と当日テストの割合が半々だった。
内申書は法的になくすことはできないが、比率は変えることができたので、5割から2割に変えた。
6割が当日の試験、残りの2割が自己表現。

自己表現の面接は、就職活動の面接とは違い、例えばお行儀の良さを見るとかいうのでなく、話すのが苦手なら作品も持ち込み可。
小中学校でその子がどんなことを探求してきたのか?それを表現する場。

内申書内の改革としては、1〜5の評定は仕方がないから残したが、出欠席はなくした。
不登校だろうが学校を休みがちだろうが関係なくした。

先生の所見「この子はこういう子です」という文章表記もなくした。
なので1〜3年生の評定だけ。

しかも「1年生1」「2年生1」に対して「3年生3倍」 
直近の評価「今がどうか?」を見るようにした。

1番言いたいのは・・・?

自己表現するためには自己開示をしていかなければいけないということ。そしてその前に自己認識。
まず学校や家庭が子どもたちが安心して「わたしってこんなだよ〜」と、自己開示をできる場所にする。

それにはその前に職員室はどうなっているか?教育委員会と学校の関係は?

教育委員会が学校を管理しすぎると、先生たちも子どもたちを管理してしまう。そうすると子どもたちの自己開示には至らない。
自分の考えていることをフランクに言い合える組織にしていかなければ・・・精神的安定がそこになければ。
自己開示に誘(いざな)えるような環境がなければ自己開示はできない。

先生の評価で動く学校でなく、子どもたちが伸び伸び過ごせる学校にするには大人が変わっていかなければいけない。
なので抜本的な改革がなんとしても必要。

教育委員会も学校も風土が固い。もっとクリエイティブにしていかないと。先生たちはよくしようと思っている。言いたいことが言い合えて、自分が考えて自分が動ける組織にしないと。

「自分の子どもにこうされたら?」とか、「自分だったらこれは嫌だな。」とか、もっと自分事のように考えていかなければ。
理想と思われるかもしれないけど、もともと学校とはそういう場所。

学校を子どもたちが生活しやすい、自己開示しやすい安心安全な場所に戻したい。

内申書が先生からの評価を気にする仕組みになっている。
子どもたちからはたくさんの生の声が届いている。
「内申書にビクビクしている。」「好きなことや遊ぶことも我慢してやってきている。」内申書のために◯◯長やろうとか、部活辞められないとかもある。

スピルバーグは13、14、15歳は魂の年齢と言った。自分の燃えるものをみつけるような時期。いろんなことを体験していかなきゃいけないのに、内申書のためにガチガチに縛られちゃうと、自分が何者かわからなくなっちゃうのでは?

反発の声もある。現中学生からは、「今まで内申書にビクビクして過ごしてきたのに損した」とか、「後から言われても・・・」「急に変わるなんて・・・」「この1年間を返してほしい。」などなど混乱の声は子どもだけでなく保護者からも届く。でも、

本当はそんなビクビクしていること自体おかしい!

本当は早く変えたかった。現中学生からでも。でも6年生からということにした。

今後やることはいっぱい。
6年生から自己表現をうまくいかせないといけないし、高校側の「いいところをみる」」という面接の基準もつくっていかなきゃいけない。などなど。でも、どこかで変えていかなければいけない

変えたい!!!

新しいことをやろうとすると、「法律が・・・」とか、「条例が・・・」とか、「きまりが・・・」とか、「前例が・・・」とか、すぐそういうことになる。
でも、それらはすべて人間が決めたこと。

人間が決めたことなら人間によって変えられる!

内申書の件もそうだし、今の窮屈な学校も・・・
人は善に動くと善にくるんじゃないかなって思っているので、是非変えたい!

人を増やすと言っても人はいない。
先生の数は変わらなくても、異年齢学級にするとか、AI入れていくとか、何かできることはあるはず。

抜本的に変えなければ!

部活動も大事だが、例えば一度リセットして、授業というところを死ぬほどやって、それから元に戻してもいいんじゃないかとも思う。
「部活動リセットします!」と教育委員会が提案したとして、もちろん反対する人は反対する。
でもしょうがない!時代的に。リソースの限界はある。

校長の段階でも切り分けはできる。
学校は学校レベルでやる。

県がこうしろと言ってもできないこともある。
そこは大いに相談にも乗りたいし、大いにやっていきたい。
持続可能が難しくなっているからこそ、何を選択的に持続するのか?を問われなくてはいけない。
学校単位で難しいことは自治体が。
相互に対話しながら変えていく時期にある。

他の学校がやっている事例を参考に、「あれをマネしよう」とか、「あれだけはマネしないようにしよう」とか、そうしたことを重ねていくことが大事。

最終的には、学校のせいにするのでなく、県の教育委員会が、

「責任とるから好きにやりなさい!」

というのが必要。
私も校長先生方にはそういうふうに言っている。
自治と自由の確保が今後の課題。
それを話し合いながら決めていく。

そのためにも「対話」が必要!


詳しくは生の声をお聴きください!↓

新しい入試制度にビックリ!これが教育委員会のYouTube?!∑(゚Д゚) ↓
自己表現のバラエティーにもビックリ!とにかく楽しい!(≧▽≦)o .。.:*☆

学校が楽しくなるヒントがいっぱい!↓


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