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【創作】通販で作品を販売するにあたり「あらすじ制作」で意識したこと【制作裏話】

まさかの1日で2記事投稿。
本当は1記事で収める予定だったのですが、執筆途中で「こりゃ長くなるな」と思った為わけました。

なお、1記事目の方は下記のリンクから飛んでいただけますと読めます。よかったら一緒に読んであげてくださいませ。

さて、この記事では、私が通販サイト(BOOTH)にて作品を売る際に、苦戦した「あらすじ制作」についてまとめた記事となっています。

色々考えて制作したので、あらすじ制作で悩んでいる方の何かの参考になるんじゃないかな、と思い、この裏話を記載する事にしました。
よかったら、1つの参考、こういう考え方もあるんだなぁ、という気持ちで読んで貰えると嬉しいです。

なお、本記事の内容は、ココナラで受け付けております「あらすじ制作」のお仕事の経験を活かしつつのお話だったりします。
サービスにご興味ある方がおりましたら、下記のリンク先にて詳細をご確認して下さいますと幸いです。

苦戦1. あらすじの書き出し

苦戦した理由については、大まかにわけて2段階存在します。

まずは1段階目、あらすじを書き出す時の苦戦について。
わかりやすく理由を書き出すと、以下の通り。

1. 本作は、あくまでも本編の宣伝も兼ねたSS集として出した

2. 1つの「小説」が完成するまでの経緯を「物語」にして表現した為、全てのSSが1話完結してしまっている(「世界観設定の延長線」といえば、まぁ根本の部分は繋がっているのだけれど)

3. つまり、何か1つの大きな物語があるわけじゃないので、どうあらすじを書き出せばいいかわからない

脳内のクー○ポコさんに「やっちまったなぁっ!」って、こっちを見られた気がしました(白目)

でも、小説の販売なのにあらすじを記載しないというのはなぁ……、と色々考えた結果、「本屋で売られてる短編集のあらすじみたいのにしよう!」と決めました。

わかりやすく言うと、表題作のあらすじを1つ載せて、他の作品は「他〇〇収録」みたいな形で書くタイプのあらすじです。
これなら、お話が全部バラけているタイプのものでも、あらすじらしいものができる……!

とはいえ、今回は表題作、つまりは作品タイトルと同じタイトルのお話はない為、代わりに本作用に書き下ろした「異界混沌宝浪記 =Episode 蜘蛛の㤅=」の前日譚のあらすじを掲載する事にしました。

元々、この「蜘蛛の㤅」の宣伝を兼ねて制作した本でしたからね!
ならその前日譚のあらすじを載せるのが1番らしいかな、と!

苦戦2. 本当に伝えたい「作品の売り」が伝えられていない

というわけで、早速「蜘蛛の㤅」のあらすじを執筆。
さらっと書き終わったのですが、ここでまた1つ問題が発生
これが2段階目の苦戦です。

書いたあらすじが、「なんかこれじゃない感」で埋め尽くされている問題。

あらすじとしての形は悪くないように思うのだけど、これを「この作品のあらすじです!」と言って出した時、「本当に伝えたい事が伝わっていない」ように感じたのです。

ちなみに最初に書いたあらすじは以下の通り。

【あらすじ初期】
異界『カクリヨの園』で宝探し屋を生業としている少年・ジュードとその相棒の少年・バディ。
ある日彼等は、自分達が所属する組合(ギルド)の食堂で『喧嘩』した罰として、組合長からとある仕事を押し付けられてしまう。
不服に思いながらも仕事へ向かう2人。そこで2人が目にしたのは、思いもよらぬ光景で……(「蜘蛛の㤅=前日譚=」)

気に食わなかったのは、終わりの2行。
「不服に~光景で……」の箇所です。

別に、物語展開としては何も間違っていません。
ただこの部分を見た時、「これ別に、今作のあらすじじゃなくてもよくない?」と思ってしまったのです。

そう思った理由は2つ。

まず1つ目が、本作が「本編の前日譚」であること。
その為本作は、そのオチ(結末)から、そのまま本編の冒頭に繋がるように物語を展開させています。

となると、「思いもよらぬ光景=本編でも見られる光景」という風に捉えられる可能性に気づきまして。
「それってつまり、今作のあらすじではなく、本編のあらすじに組み込んだ方が正しいのでは?」という結論に思い至りました。

あらすじの「引き」としては悪くない一文だけど、今が使い時じゃないよなって気持ち……。

2つ目が、「思いもよらぬ光景」というのが、はたして本作において「私が本当に読んでもらいたい場所なのか」ということ。

「読んでもらいたい場所」、つまりは「本作の売り」にあたる場所ですね。

小説を書く上で「これはどんな作品」「どういうところに強みがあるか」というのは、多分創作をしている方々においては、常々問題視されているテーマだと思います。
自分が書く作品の基盤を作る要素といっても過言ではないですからね。
何事も基盤や基礎が大事。

今回、私が本作を書く上で1番やりたかった事、1番売りにしたかった部分は、主人公達の関係性です。

私のTwitterをフォローして下さっている方は知っていると思われるのですが、実は私、ブロマンスがどちゃくそに大好きなオタクでして……。
男同士のクソデカ感情、最高にええよね……(涎)
(※BLも大好きです)

本作を「異界バディもの」と銘打っているのも、私のこのブロマンス好きを最大に押し出す為です。
自分が考える理想やら思いやら性癖やらを全部ぶっ込む為に、本作(本編含む)を書いていると言っても過言ではありません。

つまり!
本作において私が1番見て欲しいのは、主人公達の関係性であり、それが伝わる描写や展開の方にある!

「思いもよらぬ光景」は後回しで全然構わん、という事です。

しかしまぁ、だからといって「主人公達の関係性を見てー!」「そういう描写を見てー!」という性癖を説明をするわけにはいきません。
だってあらすじだもん。作者の性癖を説明されたって読む人、困っちゃう……。

というわけで、あらすじらしさを加えた上で、私が見て欲しい「本作の売り」を書き込んだ結果、以下のあらすじが完成しました。

【あらすじ(決定稿)】
異界『カクリヨの園』で宝探し屋を生業としている少年・ジュードとその相棒の少年・バディ。
ある日彼等は、自分達が所属する組合(ギルド)の食堂で『喧嘩』した罰として、組合長からとある仕事を押し付けられてしまう。
不満たらたらなジュードに対し、冷たい態度のバディ。
そんな相棒の態度が気に食わなかったジュードは、バディへの意趣返しをするが……
(「蜘蛛の㤅=前日譚=」)

後半の太字部分が変更・修正した箇所です。

物語の展開を匂わしつつ、主人公達のやり取りそのものに注目して貰えるよう、意識した形になります。
これなら、あらすじの「オチ」としても申し分ないし、サラッと私の性へ……、本作の売りを訴えられたなぁ~、と。

まとめ

以上、「通販で作品を販売するにあたり「あらすじ制作」で意識したこと」の記事でした!

なお、今回はBOOTHでの販売を意識して制作した為、Webで公開する小説用のあらすじとはまた異なる形式で制作をしています。
個人的にWeb用の場合は、もっとアニメPVをそのまま文字起こししたようなあらすじの方が印象深く残るし、映える印象があります。ジャンルによりけりだとは思いますが……。

その為、Web用というよりは、紙媒体・電子媒体にて書籍販売をする人向けのあらすじ制作の参考に見ていただけるのが、もしかしたら1番向いている考え方かもしれません。
でも「作品のどこを見てほしいのか」「どこを売りにしたいのか」という考え方そのものは、あらすじ制作の根本に大きく関わってくる要素だと思います。
Webであれ、書籍であれ、あらすじで悩んでいる方が居ましたら、一度そこを見つめ直してみる、というのも手なのではないでしょうか!?

この記事が、少しでもあらすじ制作で悩んでいる方の手助けになれていたら幸いです。
それでは。

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