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天下布武ローヴァーズ【選手紹介①】

こんにちは。天下布武ローヴァーズFCの監督兼GMを務めることになりました、ルイス・フロイスと申します。よろしくお願いします。

今回は個性あふれすぎる本軍の選手たちの紹介、第一弾です。背番号順に紹介していきますが、内容はあくまでも私見です。くれぐれも信長様には内密に、お願いします。斬られてしまいます。

1. MF 織田信長

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言わずと知れた我らがキャプテン、織田信長様でございます。流石は希代の名将、ボールを蹴らせたらとてもお上手で、すぐにエースになれると確信しました。

普段の戦では大将ですので、最後方に陣をとっておられますが、蹴球では中盤ど真ん中です。ただ、ディフェンスではあまり目立ちませぬし、フォワードとして最前線で突撃すると、周りが戸惑ってしまいます。

ですので、ミッドフィールダーはチームの中心で信長様にお似合いです、と私から進言しました。それでもゴールネットを揺らしたい気持ちが抑えきれず、どんどん前へと出てしまわれます。最近では、フォワードの柴田勝家殿ばかり点を取っていることに不満を感じているようです。

なお、背番号1はGKが付けるのがセオリーでございます。しかし信長様は何でも1番になりたがるので、どれだけ説得しても聞き入れていただけませんでした。「1番を付けられないならフロイス、お主を斬るぞ。」とまで言われてしまいましたので、仕方なく。

2. DF 佐久間信盛

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信長様が幼い頃から重臣として仕えてきた、佐久間信盛殿でございます。「退き佐久間」として戦場で幾度も、後退する信長様の後ろを守ってきたお方です。蹴球においても、右サイドバックとして後方からご援護いただくことにしました。状況に応じて、センターバックにも配置転換可能な柔軟性もあります。

しかし、信長様のご不在を見計らって攻撃的ポジションを練習していたことも、私は知っています。ほとんどのポジションを、一定のレベルで務めることができるのはありがたいです。緊急事態には前線での起用もあるかもしれません。

3. DF 丹羽長秀

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派手さは無いものの、とても器用に任務を遂行することで信長様からの信頼も厚い、丹羽長秀殿でございます。信長様が「長秀が後ろにおれば、ワシは安心して前に行ける。」と仰るので、センターバックを務めてもらうことにしました。立ち回りがお上手な方なので、ピッチ上での位置取りも的確です。

ところで先日調べ事をしていたら、この時代を生きる長秀殿のご子息と思しきお方が、蹴球を生業とされていることが判明しました。日本の軍にも選ばれたことがあるセンターバックだそうです。これは天性のものかもしれませんね。

4. DF 前田利家

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織田家家臣、前田利家殿でございます。赤母衣衆(あかほろしゅう)の一員として、信長様を護衛する役割が多かった方です。蹴球では、センターバックとして信長様を援護していただくことにしました。本軍の中では長身の部類なので適役だと思ったのですが、飛び道具に弱く、空中戦は強くありません。本軍きっての端整なお顔立ちで、人気を集めること間違いなしです。

利家殿は「槍の又左」呼ばれる槍の名手です。強烈なミドルシュートという一突きを持っていますし、血気盛んな性格なので、展開次第ではリベロとして攻撃参加させるオプションもあります。ただ、性格が災いして無駄なカードをもらわないといいのですが。

5. DF 池田恒興

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信長様の乳兄弟にあたる、池田恒興殿でございます。信長様とは幼馴染で、幼少の頃は仲良く遊んでおられたとのこと。信長様も心から気を許せる、数少ない家臣だと話しておりました。

個性派揃いの本軍において、恒興殿は少し地味な存在ではございます。しかし、戦場で培った無尽蔵のスタミナと、スピードが魅力的でしたので、左サイドバックで起用することにしました。位置取りが良いので、上手くバランスをとってもらえれば、信長様が前に出過ぎても何とかなる気がします。

6. MF 木下秀吉

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縁の下で信長様の活躍を支える、木下秀吉殿でございます。非常に働き者で、ボックス・トゥ・ボックスで激しく上下動する豊富な運動量と、機転の利いたミドルシュート・セットプレーは、信長様もかなり気に入られているご様子です。蹴球をさせると、より一層サルの如く働くと信長様は仰っていますが、ピッチ上で秀吉殿のことをサルと呼ばないよう、信長様には釘を刺しております。何が疑いを呼ぶかわかりませんからね。

秀吉殿の重要な任務は、信長様が攻め上がり過ぎてもその穴を埋めること。その役割さえしっかり果たしてくだされば、信長様と共に中盤のレギュラーは当確です。

7. MF 今川氏真

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「戦国ワースト武将」の呼び声が高い、今川氏真殿。一人称は「まろ」、お話されるときも語尾が「おじゃる」と公家のようなお方です。

しかし、彼こそサッカー王国静岡が生んだ、初めてのファンタジスタでございます。飛鳥井流(あすかいりゅう)の蹴鞠で仕込まれた、柔らかなボールタッチひとつで敵をかわす姿は、駿河国を治めていた当時の「ダメ君主」のイメージとかけ離れたもの。信長様もその技術の高さに惚れ込んでおり、スタメンの有力候補でございます。個人的には、もう少し守備の意識を高めてほしいと思っています。

8. FW 前田慶次

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「傾奇者(かぶきもの)」として名高い、前田慶次殿でございます。正直、謎が多いお方で、私も前田利家殿から「あいつは傾奇者である」としか聞いたことがなく、どんなお方なのかと懸念しておりました。しかし意外にも教養深く、身体能力も高いお方でしたので、今回本軍の一員として戦ってもらうことになりました。器用さはありませんが、スピードとドリブルの技術が高いので、右のウイングが主戦場となります。シュート精度が上がってくれば、レギュラー獲得も近づいてくるでしょう。

9. FW 柴田勝家

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信長様も全幅の信頼を寄せる猛将、柴田勝家殿でございます。勇猛果敢という言葉がこの方以上に似合う者を、私は見たことがありません。

私は、信長様の暴走を後方から取り繕えるよう、織田家の重臣は皆ディフェンスラインに配置しようと考えていました。しかし勝家殿だけは、センターフォワードに配置しました。ゴリゴリと相手をなぎ倒していくドリブルに、強烈なシュート。ディフェンス起用はもったいないです。利他的な面もございますので、最前線での大車輪の活躍にとても期待を寄せております。ただ勝家殿が点を重ねるごとに、信長様の表情を気にしてしまう私がおります。

10. GK 徳川家康

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織田家と同盟を結ぶ三河国の主、徳川家康殿でございます。「鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス」の詩に代表される忍耐強さ、これを買ってゴールキーパーに抜擢しました。反射神経も良いのですが、相手がシュートを打つまで我慢して倒れない、これは良いゴールキーパーに必須の要素ですからね。

戦況を読む力にも長けていらっしゃるので、最後方から機転の利いたフィードやコーチングで支えてもらえたらと思っております。唯一の懸念点は、幼少期は人質生活が長く、家臣の謀反も数多く見てこられた方なので、とても口数が少ないのです。ディフェンスラインとはしっかりコミュニケーションをとってほしいですね。

勘のいい人はお気づきかもしれませんが、家康殿は背番号1を付ける予定でした。しかし……

「家康!何故お主が1番を付けておるのじゃ!?1番はワシのものじゃ!」

と、信長様が持っていたエースナンバー10番と無理矢理取り換えられてしまいました。もっとも、家康殿は背番号など特に気にされていないようです。

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以上、本軍の選手紹介第一弾でした。いかがでしょう、まだ10名しか紹介していませんが、既に個性が強すぎてまとめきれる気がしません。ストレスで私の頭が、同胞のザビエルさんのようになってしまう日も近いでしょう。

次回ご紹介する10名も個性が強すぎるので、覚悟してお待ちください。それでは皆様に神のご加護を、アーメン。


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