【主婦勉!】守護聖人〜イギリス編〜

続いて、私の大好きな国、イギリス。

音楽も、ファッションもアートや街並みも、
醜さを美しいもので覆い隠していることを
楽しんですらいるような、
奇妙で少し悪趣味とも思える精神性が
なんとなく自分のメンタリティと
似ているところがあって
勝手に親近感を抱いている。


イギリス

調べたらいきなり面白いことがわかる。
イギリスの国旗でおなじみのユニオンジャック。

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イギリスとはつまり、
4つの地域から構成される、
"グレートブリテン及び北アイルランド連合王国"
のことで(いわゆるUKというやつ)、
その4つの地域がこれだ。

1. イングランド
2. スコットランド
3. 北アイルランド
4. ウェールズ

で、このユニオンジャックは、
このそれぞれの地域の旗を組み合わせて(4は除く)
作られたものなんだそうだ。

へぇー!知らなかった!


早速それぞれを見てみよう。

1. イングランド国旗
白地に赤い十字
「セントジョージクロス」

●聖ジョージの旗

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☆聖ゲオルギウス(聖ジョージ)
古代ローマ末期の殉教者。
ドラゴン退治の伝説で有名。
14世紀頃、
聖ゲオルギウスを好んでいた
エドワード3世により、
正式にイングランドの守護聖人に定められたという説。

セントジョージクロスは、
イングランド以外でも
各地でこれを元にした旗や紋章が使われている。

例えばジョージア(旧グルジア)国旗

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バルセロナの旗

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などなど。

確かにシンプルで使いやすい上に、
すごくよく目立つ。


2. スコットランドの国旗

青地に白い斜め十字
「セントアンドリュークロス」

●聖アンドリューの旗

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☆聖アンドリュー
イエスの使徒のひとりで、
初代ローマ教皇とされているペトロの
兄弟であると言われている。

ギリシアのアカイア地方で
X字型の十字架で処刑され、殉教。

300年後、
ローマ皇帝コンスタンティヌスの時代に、
彼の遺骨の一部を
スコットランドのセントアンドリューズという町
(今はゴルフで有名)に移し、
そこに礼拝堂を建てて埋葬。

さらに400年以上が経った頃、
当時のスコットランドの王(戦争中)の夢に
聖アンドリューが出てきて
「私をスコットランドの守護聖人にするなら
この戦いに勝利させよう」と話し、
実際にそれを約束した王が勝利したことから、
スコットランドの聖人になったという説。

すごい。
守護聖人になりたいがために、
夢に出てきて直談判。デキる人!


ちなみにwikiによると、

シンボリスム的解釈では、
十字(架)が太陽の象徴であるのに対し、
斜め十字(架)は月の象徴である

とのこと。

この旗は、前述の通り、
聖アンドリューが
X字の十字架で処刑されたことに由来して
X十字型なんだそうだ。

3. 北アイルランドの国旗
白字に赤の斜め十字
「セントパトリッククロス」

●聖パトリックの旗

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☆聖パトリック
アイルランドにキリスト教を広めた司教。

セントパトリッククロスもX十字で、
もともとアイルランド王国の筆頭騎士団であった
"聖パトリック騎士団"の勲章として
使われていたものだそうだ。

ただ、
北アイルランド(とアイルランドとイングランド)は
様々な問題を抱えていて、
いろいろ調べてみると、
単にその騎士団で使われてたから
そのまま北アイルランドの国旗になった、
という単純な話でもなさそうな気配が
無きにしもあらず。

かなりセンシティブな話になりそうな上に、
今ここで調べたいことともズレてくるので、
これ以上の深掘りはまた別の機会に。


そして最後、
もう一つの構成国である「ウェールズ」は、
独自に”赤い竜”の国旗を持っているけれど、

13世紀という早い時期にイングランドに服属し
国権の一体化が進んでいたことや、
今のユニオンジャックがあまりに定着していて、
赤い竜が今のデザインに馴染まないなどの
さまざまな理由から
取り入れられなかったみたい。

という訳で
イギリス(というかUK)というだけで
知識としては思った以上の収穫!

"ユニオンジャック"と聞くと、
イギリス!イングランド!大好き!
くらいの、
恐ろしく単純な感想しかなかったけれど、

「4つの地域の組み合わせである」
という認識で見ると、
あの国は、
あの所謂「イギリス」だけではないんだな
ということがはっきりわかる。

そしてさっきも少し言及したけれど、
時々ニュースなどで聞く、
「北アイルランド問題」なども
急にグッと近くに見えてくるというか。

知るって大事だな。
期せずして思わぬところに繋っていく。

また調べるものを見つけてしまった。