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【主婦勉!】アトリビュート〜青の話〜

さて、いきなりアトリビュートから外れて、
今回は聖母マリアを描くのに必要な
"青"について
ちょっと掘り下げてみようと思う。

マリア様を描くのに使われた青の顔料の一つに
"ウルトラマリンブルー"
とよばれる青があるのだが、
これはラピスラズリという
鉱物から作られる顔料だ。

日本では、
ラピスラズリ自体は
“瑠璃"と呼ばれているそうだが、
それで出来る顔料である
ウルトラマリンブルーは
"群青色"と呼ばれているんだそうだ。
ちょっとややこしい。

「青が群がるような」色って、
なんかいいね。
日本語として美しい。

ラピスラズリはアフガニスタンあたりの
特定の地域でしか採れないものなので
非常に高価で、
それゆえにマリア様を描くには
最適な色だったと言える。

ちなみにウルトラマリンとは
「海を越える」という意味だそうだ。
海を越えて来た青、か。
なんて綺麗な名前なんだ。

むむむ、
ということはB'zの「ウルトラソウル」は
「ソウルを越える」という意味なのか!

「ソウル=魂を越える」...って、
つまりチェッカーズが言うところの
「ピリオドの向こうへ」的なこと?ん?違う?

いずれにせよ
とにかく
めっちゃすごい超スーパーソウル!ヘイ!
ってことかと思ってたぜ!

あ、でも「そして輝くウルトラソウル」なら
文脈的にはやっぱり後者が正解なのか?
って、我ながらマジでどうでもいい話だな。


話が逸れたけど
このウルトラマリンブルーを
多用したことで有名なのが
「真珠の耳飾りの少女」でおなじみの
フェルメールである。←まだ逸れてる。

そのことから、
この色は
フェルメールブルーとも呼ばれるそうだ。
彼は奥さんの実家が裕福だったことで
この青を多用出来たそうだ。
(でもその後没落し、大変だったみたい)

そしてこのウルトラマリンブルー、
日本では、
加賀藩前田家のお殿様が
いち早く取り入れていて、
13代藩主の齊泰が
母のために造った御殿「成巽閣」の
群青の間の天井には、
このウルトラマリンブルーが
惜しげもなく使われている。
鎖国の中、
わざわざフランスから輸入して
取り寄せたそうだ。

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そんなこんなで
このウルトラマリンブルーは
石川県のシンボルカラー的存在なんだそうだが、
もう一つ、というか、これ以上に
石川県を表す色といえば金!金箔!

そして、
その2つの色を取り入れたあるものといえば、
北陸新幹線「かがやき」だ。
車体の色も青に金色のライン。
(北陸の空と、象牙細工の銅イメージらしいけど)

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そして、グリーン車の座席と床には
この成巽閣を訪れて衝撃を受けたという
デザイナーの意向から
この群青色が用いられている。

まさか聖母マリアのアトリビュートの話が、
息子の大好きな新幹線の話にまで飛ぶとは
思いもしなかったぜ。
世界は広い。

ちなみに関係ないけど、
北海道新幹線と秋田新幹線に使われている
E5系とH5系新幹線、
いわゆる「はやぶさ」と呼ばれる緑のやつ、
このEはEAST、つまりJR東日本保有車両で
Hはもうおわかり、JR北海道保有車両のこと、

E系もH系もほぼほぼ同一仕様で、
色は基本、緑と白
上が「常盤(ときわ)グリーン」で、
下が「飛雲ホワイト」

で、EとHの見分けかたは、
まぁロゴ見ればって話もあるんですけど、
この緑と白の間に入る帯の色が重要で、

E5系の方が「はやてピンク」、 

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そして
H系の方が、北海道のライラックやラベンダー、
ルピナスなどを連想させる
「彩香(さいか)パープル」

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ここの色で見分けると一発でございます。