見出し画像

2 お墓参り。感謝。

心にプラスになる12のストーリー

2 お墓参り。感謝

お墓詣りに行った時、手を合わせて何を想っています?
僕は「いつも見守ってくれてありがとう。」を最初に想うようにしています。

そう言った方がじいちゃんが喜びそうだから。


毎月、じいちゃんに感謝を伝えにいく時間を作る。
自分一人で勝手にそう決めたのは、2019年3月だった。


2018年10月、久々にじいちゃん家に行く。
部屋のすみに将棋の駒を見つけたのでじいちゃんを将棋に誘った。
結果は僕の全敗。
じいちゃんはしわをさらに深くして思いきり笑顔になった。


僕は小さい頃からじいちゃん子だった。
母方のじいちゃんにとって僕は初孫。
しかも男子という事で僕が生まれたのをとても喜んでくれた。


じいちゃんの家は小学校の区域内、子供の僕が歩いても5分くらいで着く。
土曜日の夜に「お泊まり」と言って2才下の弟と、ときどき泊まりに 行っていた。


和室に布団を敷いて、じいちゃんとばあちゃんの間に僕と弟が入って4人で川の字になって寝る。
枕は、少しごわついている。
その枕のごわつきがじいちゃん家に泊まりに行った証拠だった。

布団は、じいちゃん家の匂いがしていた。
その匂いがじいちゃん家に泊まりに行った証拠だった。


じいちゃん家に行った時にする「お手伝い」があった。
カンカン箱に1円玉を入れている。

その「貯金」がいくら貯まったのかを数える。
数え終えて、走ってじいちゃんに いくらあったかをと伝えると100円玉をお駄賃としてくれた。

毎回、弟とその100円玉を握りしめて、
じいちゃん家の向かいに置いてある自動販売機にジュースを買いにいっていた。

これからどんな事があっても、じいちゃんと将棋を指す事はできない。
もっと会っておけばよかった。

すごく近い所に住んでいるのに、
すごく長い間、行かなかった。

2017年くらいから体力が減り始めて、大好きな温泉に行く機会が減っていった。

しばらく行ってなかったら、僕が連れて行こうか?
近い温泉なら移動時間も短くて済むから行けるんじゃない?

との提案に、
「おう。でも、今はあかん。しんどいわ。もう少し体力が戻ってからな。」

結局、じいちゃんの体力は減る一方で出掛けるどころではなくなってしまった。

今でも後悔してる。
あの時、無理矢理にでも一緒に温泉に行けばよかったと。

かれこれ、20年くらい前にじいちゃんと温泉に行った事がある。

じいちゃんがよく入っていた温泉が取り壊されて、新しい温泉施設に変わると聞いたので、
取り壊し前に行こうと行って2人で行ってきた。

取り壊しが決まっているからなのか、

これでもかってくらい暗くボロボロでヌメヌメしていた。

そんなんでもじいちゃんは「あー」と言いながら、慣れ親しんだ温泉を楽しんでいた。

2019年2月、平日昼間、電話が鳴った。母親から。
「おじいちゃん、亡くなったよ。」と。

たまたま仕事が休みの日だったので、
20分後には病院でじいちゃんに会いに行けた。
いつもの寝顔とは雰囲気がほんの少し違う気がした。

段取り良くお葬式を終えて、僕がお墓に納骨した。
その時、毎月お墓参りに来る。
と決めた。

記録はしていないけれど、毎月必ず行っているのは確か。
月末近くになると、行かなきゃと思って行くから。
月初に行ってたとしても、関係なく。

多分、少なくても2回は行っていると思う。
多いと週に2回行った事もある。
こないだも来た気がするなー。
と思いながら、墓の上から水をかけていた。

水をかけ終え、手を合わせて最初に思うのは、
「じいちゃん、いつも見守ってくれてありがとう。感謝しています。」
と決めています。

僕はじいちゃんが喜んでもらうために行動しようと想いようになりました。
じいちゃんありがとう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?