《19通目》歴史が深い沖縄市
先生へ
そうこうしているうちに、フィールドワーク行ってきました。
場所は沖縄市です。
沖縄市は戦後の歴史が色濃い場所のように思います。
人権、酒、音楽、車、人だかり、笑い声、煙、暴力、ガソリン、涙…。
先生がいつか話した、「雑多」という言葉を想起させられるような場所でした。
朝。地域の人々が週末の朝からごみ拾い活動をしていて、温かく、優しく映る街。しかし、足元のとがった酒瓶の欠片でアラートが鳴る。朝の街をただ歩いているだけで、昼の柔らかな日差しと夜を輝くネオン街が交互に視界を横切っていきます。
沖縄市のアメリカ通りと、パークアベニュー。そこを見ていく中できっと大切なのはその通りの横顔だろうと思います。表に見える顔の後ろに、あまりに平凡な住宅街がすぐに覗ける。それを見るだけでも「生活」という言葉に普段は含まれていない何かを、この街は抱き込んできたんだろうなって、そう思います。
沖縄市の街を歩き続けていると…。少し湿度の高い酒場の前に、おじさんが静かに腰かけていて…。すごくエモみがあった。でも。来月からその酒場の前の椅子には、きっと別の人が座っていると思います。彼は店を離れて、デトロイトへ飛ぶらしい。
他に見えてきたのは、たたまれた服飾店。そしてアメリカ通りにある戦後博物館に展示されていた、軍人サインの1ドル札。
歩き続けて見えてきたのは、沖縄市からの「離発着」です。沖縄市に民間の空港はないけど、色んな意味で本当に多様な人がここから離発着したんだろうなって。そう思わされました。
私がコザを歩いた日は週末。変に静かな昼の街が沖縄市の「休み」時間を濃い色の線で縁取っていきます。コザの街は、いろんなものを抱えながら、週末の昼に眠っていた。私の目にはそんな風に映りました。
2024.11.14 コザと胡屋って混合しちゃうよなー、、 れいん。
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