ガキの頃の遊び ボールの分解
ガキの頃にやっていた遊びの中にボールの分解というのがありました。
あの頃(昭和50年代)、公園や空き地によくエロ本が落ちていたのですが、実は使い古されたボールもよく落ちていたように思います。
野球で使う軟球や硬球などは、公園やグラウンドで探せばかなりの確率で見つけることができましたし、時には、ボーリングの玉が落ちていることもありました。珍しいところでは、トップボールを拾ったこともありました。
あ、トップボール、知りませんか。野球で使うボールなんですが、軟球と硬球をミックスしたようなボールだったように思います。表面は、軟球と同じようなゴムで作られていて、硬球と同じぐらいの硬さがあったように思います。
さすがに、このトップボールを拾った時は分解などせずに、大切に保管していましたので、僕は中身に関しては、全く見たことがありません。
悪ガキたちはボールを拾ってきて、分解を試みるわけですが、バレーボールやテニスボールなどは分解すると言っても、ご存じの通り中は空洞になっているだけで、何の面白味もありません。
また、ボーリングの玉はアスファルトの地面に落としたり、ノコギリでギコギコしたりして何度か分解を試みましたが、硬すぎて割ることはできなかったように思います。
悪ガキたちの好奇心を満たしたのは、野球の硬球とゴルフボールでした。
野球の硬球を手にした人は少ないのかもしれませんが、白地に赤の二本線は見覚えがあるだろうと思います。
硬球は二枚の皮を赤い糸で縫い合わせているのですが、分解はこの赤い糸をほどくところから始まります。赤い糸をほどいて皮を剥がすと今度は糸があらわれます。この糸は、たこ糸と比べると随分と細いのですが、引っ張ってもなかなか切れない強い糸でした。
長さを測ったことはありませんが、50メートル以上はあったのではないでしょうか。その糸をせっせとほどいていくと、次には毛糸のような太い糸が
でてきます。こちらは長さにして10メートルぐらいでしょうか。その糸をほどいていくと、最後に硬いコルクボードが出てきて、皮むきの終了となります。
取り出したコルクボードは、遊びに使われることはほとんどありませんでした。小さすぎてキャッチボールには向いていないし、硬いので手で直に打つこともできません。またバットを使うと飛びすぎるし、打球がものすごく早くて、捕球することができないどころか、体に当たると間違いなくケガをする危険性がありました。
だから、硬球の皮むきが終わった後は、数あるガラクタと同じように、段ボールの中に放置という運命をたどることになるのでした。
ゴルフボールの表面はとにかく硬かったように思います。手で剥くことが難しかったので、マイナスドライバーやカッターナイフなんかを使って表面を剥いていたように思います。この硬い表面を剥き終えると、次には細いゴム状の糸がでてきます。最初、このゴム糸を剥がすのに少し根気がいります。
とてもきつく巻かれているのか、糸と糸がくっ付いているのか、少しほどくとゴム糸がちぎれてしまいます。でも、このめんどくさい作業を続けていると、その途中で不思議なことが起こります。
突然、ゴム糸に手を触れずとも、勝手にゴム糸がほどけ始めるのです。グルグルグルグルと結構な勢いで回転しながら、ゴム糸がはじけるような感じでほどけていくのです。時間にして10秒も無いほど、わずかな間のことですが、コレ見たさによくゴルフボールを剥いていました。
僕はゴルフをやらないので詳しいことは知りませんが、最近のゴルフボールは、昔のものと構造が違うみたいですね。グルグル回るところは、もうみることができないのですね。残念です。
最後は、卓球に使うピンポン玉です。
そうなんです。あの小さな玉を分解しても何もでてきません。
では、どのようにしてピンポン玉で楽しむのかというと、卓球をして遊ぶのです。以上、チャンチャン。
いや、ごめんなさい。しょうもないことはよし子さん。
ピンポン玉は火をつけて燃やすんです。あの頃のガキって、なんにでも火を付けてましたよね(違うか!)。きっと悪ガキの誰かが、好奇心から、ピンポン玉に火を付けたんでしょうね。
火を付けてみると、小さなピンポン玉が予想以上に勢いよく炎をあげて燃えたのです。それ以来、悪ガキたちはピンポン玉を見つけた時は、よく火をつけていましたっけ。
お試しの時は、火事、火傷に気を付けてくださいね。
お子様は、絶対にマネをしないでください。
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