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語りつなぐ「妖と自然災害」〜しぜんのかがくep.21 防災豆知識〜災害伝承ミュージアム

2023年夏に妖と自然災害企画展を、あいち妖怪保存会共同代表の島田尚幸さんと作成しました。その展示を振り返り、今回、語りつなぐ「妖と自然災害」ということで、内容を振り返りつつ島田さんにお話いただきました。

あいち妖怪保存会のスタート→岩手県「遠野物語」民俗学者柳田國男→東日本大震災の支援「ふるさと怪談プロジェクト」→地元に伝わる民話、妖怪を楽しみながら伝える「あいち妖怪保存会」

愛知県の妖伝承「やろか水」→愛知県新城市の妖怪「髪洗いばばあ」

妖怪「河童」→病気を治す神様、信仰の対象→地域で愛されているキャラクタ

伊勢湾台風にまつわる地元に伝わる悲しいお話の伝承

観光の楽しみは、食べること、地理、土地の成り立ちを知る。その土地の災害伝承や妖怪伝承とのリンクしながら旅を楽しむという視点もありますね。

島田さんの詳しいお話は、本編のPodcastをお聞きください。一番下にリンクがあります。


沙織さんのがりれでぃポットキャスト、2023年7月4日配信の【#がりれでぃ ep.170】今年初の「おでかけがりれでぃ #おでがり 」で、「妖と自然災害」の企画展を取材されていますので、こちらも併せてお聞きください♪


防災豆知識〜災害伝承ミュージアム

「観光」ということで、今私が防災の視点でお勧めしたいのが、博物館や災害伝承施設です。
私が所属しているのは名古屋市の災害伝承施設になります。名古屋市は64年前、1959年に戦後最大の風水害である伊勢湾台風が発生し、名古屋市民を含め多くの人が命を失いました。あの時何が起こったのか?その時にその土地に住んでいた人の思いなどを知る場所は実は全国にとても多くあります。ここに示されているマップには60ヶ所以上の施設が掲載されています。

人と防災未来センター 日本災害伝承ミュージアムネットワーク
https://hitobou.com/museum-network/kokutai2023/

「災害対策基本法」は伊勢湾台風をきっかけに1961年に作成されました。私たち国民の防災意識の向上を図るため、住民(私たち)の責務として、災害教訓を伝承することが示されているんですね。

各地にある災害伝承施設は、その地域性、時間軸はそれぞれ違いますが、過去のその土地でどんな災害があったのかを伝えています。災害だけでなく、その土地の人々の暮らしを伝え、地域の歴史や文化を知るワークショップや災害の経験談の語りイベントなども行われています。

実は災害伝承施設だけでなく、地元の郷土資料館や市民ミュージアムにも防災の視点が学べる展示があるんですよ。

先日、美濃加茂市民ミュージアムという博物館に行ってきました。美濃加茂市は長良川が近く、水害が昔から多かったんです。
その町の魅力を自然、歴史、アートの街歩きコースで示しつつ、その土地の災害伝承碑や過去の災害で何がおこったかを学べる展示もありました。
いつも見ている街が、展示を見たあとは視点が変わり、興味を持つことができ、自然に防災を学べる。そういう気づきの場をたくさん私も作っていきたいと思いました。

人々の暮らし
街歩きコース
災害伝承碑
過去の災害について学ぶ

⭐️Podcast本編はこちら↓宜しければお聴きください♪
神田沙織 がりれでぃ スピンオフ
ナチュラル・サイエンス・ラボ
しぜんのかがく


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