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そして 朝が来る

「夏が終わっていく」
そう思う
たかが1日 日をまたぐだけで カレンダーをめくるだけで
これまで自分を包んでいた少し自由な空気が
静かに重みを帯びてくる

課題だってあったし
塾だっていったし
登校日だってあった

学校が嫌いなわけじゃない
楽しい仲間との日々も
大好きなあの人を目で追う権利も
明日になれば 当然のように戻ってくる

休み前 自分はどんな風だった?
これから 自分はどうなっていく?
そこにあるのは確実に待っている「卒業」までのカウントダウンと
まだ薄ぼんやりとしたこれからの道
期待と 不安と 過ぎる時間への 眩しさと名残惜しさと

すこし早めに目を閉じる
頭の中は四方八方ノイズをたてて
ふうっと何度息を吐いただろう

セミからスズムシへ 気づけば虫の音が変わっていた
今日の空は なんだか高く感じたっけ
風もなんだか涼やかに吹く

#8月31日の夜に

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夏の思い出

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