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実家か居候か?甥っ子の決断。

前回の続きです。

どうやら我が家での居候生活に対して反抗期がピークにやってきた甥っ子。改めて尋ねてみました。

「○○君は、ウチから学校に通いたいと?実家から通いたいと?」

「実家から通いたい。でもパパが、叔父ちゃんの家に居た方が通学も楽だし勉強するって言うけん・・・。」

あ~!!!とうとう人のせいにした~!!初めは自分でもその方が良いって納得して始めた生活だというのに。まぁ、子供だから仕方がない。しかし、ここまではっきり実家から通いたいと自分の気持ちを表現したのは初めてのことです。

「じゃあ、朝起きる時間も早くなるし、通学も大変になって、勉強時間もその分確保できなくなるけど、それでも実家の方が勉強できるってことだね?」

「うん。」

「本当に頑張れる?」

「うん。」

「君よりも家が遠くても勉強も部活も頑張っている同級生たくさんいるよね??君が実家に帰れば、彼らと条件は同じだよ。もう部活サボる理由もなくなるよ。ちゃんと週末の部活も行くんだね?」

「うん。」

甥っ子の意思は固い様です。聞けば聞くほど、我が家がそんなに嫌なのか?と悲しい気持ちも積もってきます。私達夫婦が甥っ子が可愛いからとお願いして預かっているわけではない。甥っ子の通学が楽だから、と良かれと思って引き受けたのに、これじゃまるで甥っ子を拉致している悪者みたいじゃないか。

「わかった。じゃあ、あとでパパと相談しておくから。」

甥っ子の部屋を出ようとすると、かぶせ気味に聞いてきます。

「いつから帰っていいと?」

甥っ子よ、そんなに早く帰りたいのか??ただでさえ切ない気持ちになっているのに、後ろからさらにナイフで刺すような発言はやめてくれ。

「もうすぐテストだから、テストが終わってからにしたら?」

「え~・・・。明日じゃダメと?」

甥っ子よ、どれだけ私を悲しい気持ちにさせる気か!?

「教科書とか荷物も多いからパパが休みの日に車で来てもらわないと無理でしょう?それも、パパと相談しておくから。」


甥っ子が卑屈にならないように、実家に戻ることが彼にとってのベストならそうさせよう。けれど、それが甘えや逃げでしかないのなら、それは本当に彼にとってプラスになるのだろうか?思考がグルグルと巡ります。甥っ子自身もこれまで何度も実家に帰りたい素振りはみせても、居候生活の方が自分の為だと納得していたはずなのに、その考えはどこへやら。これが反抗期というものなのでしょうか。

夫は「あいつが嫌ならウチに居てもらう必要はない!さっさと帰ればいいやん!」とドライなもんです。その後、甥っ子の親とも相談して、一度実家から通わせてみることが決まりました。

その晩、甥っ子は「おやすみ」の挨拶をしにリビングにやってくることなく、部屋にこもったまま寝てしまいました。甥っ子は何をどう考えているのだろう?

続く。

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