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コロナ禍でカオスな息子の小学校inカナダ

日本の学校の意味不明なコロナ対策の話題をここカナダでも目にして笑っていたが、カナダのうちの息子の学校も相当ヤバイことが判明したのでシェアしたいと思う。

コロナ直後の学校

3月に、日本での春休みにあたる「マーチブレイク」という1週間の休みがコロナでどんどん延びて、数週間後、小学校の全員がオンラインスクールになった。

担任の先生もクラスメイトもマーチブレイク前と同じでそこは問題なかったが、オンラインスクールとは名ばかりの自習がメインの内容。

毎週日曜日の夜に担任から1週間分の課題のリストが送られてきて、英語(国語)、算数、理科、社会、フランス語、体育、音楽など全ての課題を自分でこなして提出するというものだった。

主に説明ビデオを見て簡単な質問に答えるというものだったが、ビデオも担任や教科を担当する先生が説明するものではなく、どこかから探してきたビデオで息子のクラスに特化されたものでも何でもなかった。(学期の最後の方でそういうビデオを作ってくれた先生もいた。)

週に1~3回、担任や教科を担当する先生がオンラインで生徒達と話す「グーグルミーティング」もやっていたが、「週に最低1回は参加してください。」という程度のゆるいもので、そこまで授業らしいものはやっていなかった。

そうして、数少ないミーティングと提出した課題のみで評価された通信簿が夏休み前にメールで送られてきて、なんとかその年度を終えた。

新学期のオンライン学校開始直後に事件が•••!

そして夏休みの間に、9月から始まる新年度のクラスは対面にするか、オンラインにするか選ぶようメールが送られてきた。

息子に聞いたらオンラインが良いとのことで、また、うちの家族は肺癌になってもタバコをやめない義父と同居しているため、コロナをうちに持ち込まないよう念のためオンラインスクールを選んだ。

ところが、ここから本格的なカオスが始まった•••。🙄💦

うちの地区ではオンラインクラスは息子が通っていた学校の同級生だけでなく、町中の同級生がミックスされて1つのクラスが作られていた。

噂によると、どうやらオンラインクラスをやりたいという先生が少なかったらしく、その調整に手間取って、対面クラスが始まった数日後にやっとオンラインクラスが始まった。

新学期が始まる前にオンラインクラスの担任が紹介され、今度は一日中時間割りに沿ってグーグルミーティングを利用する、本格的なオンライン授業になるとのこと。

新しい担任の先生から自己紹介や授業にあたっての注意事項等がメールで送られ、新学期のオンライン授業がやっと始まった。

•••と思ったら、

当日その担任からメールがきて、「授業中に他のクラスメイトがアップロードした課題を消したりイタズラする子がいたので、誰だかわかりませんが、子供さんとよく話し合ってください。」という内容だった。

これはグーグルミーティングの問題点で、最初に入室した人がそういったイタズラできる操作の権限を握ってしまうらしく、先生が最初に入室しなければならないとのこと。

オンラインだとそういった予想外の事態も起こるし「先生もたいへんだなー。」と思っていたら、何と、数日後に担任の先生がオンラインに姿を見せなくなり、次々と違う先生が授業をするという事態に•••!!!

突然消えてしまった担任の先生についての説明は一切何もなく、1ヶ月ほど担任がいないまま息子の授業は続けられた。

ようやく新しい担任が決まったけど•••

しばらく担任不在、しかもフランス語や体育や音楽を受け持つ先生も不在で、最後の1時間程はいつも自習というユルユルでカオスな息子のクラスもようやく担任や教科の先生が決まって秩序が戻ってきた。

しかし、新しい担任は今までの遅れた分を取り戻そうと1日に沢山の課題を出すようになり、今までのユルユルの授業に慣れてしまっていた息子はこのハードコアな授業についていけなくなってしまった。

そのうち担任から「提出されていない課題がたまっているので息子さんと話し合って改善してください。」だの、「授業中に息子さんのカメラがonになっておらず、ちゃんと授業に参加してるか確認できません。」などといったメールが送られてくるようになった。

授業中は邪魔をしないよう子供部屋に入らないように担任から指示されていたが、メールが来たので息子の部屋に確認しに行くとなんと、横になって爆睡中!!! ま、マジかい、息子よ•••。😓

旦那も私も昔授業中に寝てた常習犯で、オンライン授業なんてそりゃ退屈だろうな、というのもわかるので息子をあまり責める気にもなれず、ただただ先生もこんな子供達相手に大変だなー、という申し訳なさで一杯だった。

そんな中で新しい担任が評価した通信簿は、授業に集中できず、課題提出ができていなかったためか、ほぼ全滅の最低な評価だった。

カオスな中での親子面談

そしてつい先日、この新しい担任の先生とオンラインでの親子面談が行われたが、ここでもまた残念な事実が発覚した。

実は、うちの地区の小学校では12月から対面授業かオンライン授業かの切り替えができるようになっていて、うちは息子が友達に会いたいから対面に戻りたいとのことで、対面授業へ切り替える手続きをだいぶ前に済ませていた。

たった1ヶ月ちょっと受け持ってもらった先生と15分という短い時間で子供も一緒に面談する。しかも、面談後は対面授業が始まるので、担任も新しく対面の先生にかわって今の担任ではなくなる。

そんな中での親子面談に意味があるのかないのか謎のまま、面談は先生の息子に対する「課題をちゃんと提出しなさい。」という話から始まった。

息子が「課題が多すぎてついていけない。」とこぼすと「それは他の生徒も言っていてわかってるんだけど、このクラスはとても遅れているから他のクラスに追い付くためにはしょうがないんだ。全部の課題が無理なら本当に重要なものだけにしぼったリストを作るから•••。」なんて、親そっちのけで話している。

そこで、私が我慢できなくなって「あのー、もう次の授業からうちの息子は対面授業に切り替わるんですけど、課題の提出とかどうなるんですか?」と質問すると、先生は鳩が豆鉄砲を喰らったような顔で驚いて、「え? 聞いてない•••!! でも、それならちゃんと授業にも集中できるし、わからないところはちゃんと助けてもらえるし、それは良かった!!」と少しひきつった笑顔で喜んでくれた。

「えーっ、聞いてないんですか?! だいぶ前に手続き済ませたのに•••!」 と私も旦那も驚いて聞き返すと、「そうそう、実は息子さんのオンラインクラスを受け持つように、と連絡来たのが実はその前日だったんですよ!!」と、先生もちょっとキレぎみになり、その後は彼もそんな中必死でクラスをまとめてカリキュラムに追い付こうと必死だったという愚痴がポロリ。

私達は「そんな中一生懸命授業をしてくださって、本当に感謝しています! 有り難うございました!!!」と心からのお礼を言うことしかできなかった。

こんな混乱の中頑張ってくれているのに、学校側からは何も重要なことを聞かされず、聞かされても直前だなんて本当に気の毒だなぁ、という思いだけが残った面談だった。ま、お礼を直接言えただけでも良かったかな。

先生も生徒も手探りで頑張っている

うちの息子は面倒くさがりなので、最速で最低限の課題をあまり深くは考えずにチャッチャとこなし、少しでも何かオンライン上の問題などがあるとすぐに、「これ、できないからやらない。」とあきらめてとばしてしまう。

そして、授業中は落書きに夢中になりすぎて先生の話しに集中してなかったり、居眠りしてしまったりして、先生も息子を注意して授業に集中させたいのに、息子がカメラも音声もオフにしてたりして何もできなくてフラストレーションがたまっていたんだろうな•••。

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面談前は、最低な評価の通信簿を見て「時間も判断材料も不足している混乱状態の中だから仕方ないけど、もうちょと授業が面白くて集中できる工夫とか必要だろうし、息子の良いところも見て欲しかったな。」という気持ちもあったが、面談後には、「いや、息子も先生もこんな状況でよく頑張った!!!」と手放しで拍手を送りたくなった。

息子の名誉のために言っておくと、1日に課題を何個する、と決めるとグズグズ先延ばしせずに自分でちゃんとこなしていたし(少しでもわからない課題はすぐにとばしまくるけど😅。)、「ビデオをみてダンスを一緒に踊りましょう」みたいな提出しなくても良い課題もちゃんとやっていた。

何よりもすごいと思ったのは、毎日自分の決めた時間通りに寝て起きて、授業の時間になったらちゃんと何も言われなくても机に向かって授業を受けていたこと。自分の息子がこんなにも時間にきちんとした子に育つとは思ってもみなかった。

息子にはオンライン授業が合わなかっただけで、対面授業で環境が変わって少しでも授業が受けやすくなればいいな、と願っている。

今、私達親に出来ることと言えば、

今の状況に理解を示し、子供や教師に文句を言うだけではなく、どうすれば彼らの助けになるのかを考えて行動する、

ということだろう。

そして、思いっきり先生達に感謝して、子供達の頑張りを誉めるのも忘れないようにしたい。

こういった時期だからこそ、お互いを責めるのではなく、助け合い、思い遣りの精神でいきたいものだとしみじみ実感している。

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