年に一度の旅行よりも、日々の平穏を 〜心療内科への通院記録〜

初めて病院に行ってから1ヶ月が過ぎた。

SSRI（選択式セロトニン再取り込み阻害薬・レクサプロ)を服用して3週間経ったあたりから、効果を感じるようになった。

具体的には、落ち込みすぎることがなくなった。
壁にぶつかることがあったとしても、今までのようにどん底まで落ち込むことはなく、ある程度の落ち込みまででストッパーがかかる感じ。

普通の気分の時は今までと変わらない。あくまで落ち込みにくくなっただけだ。

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先生にはこう言われた。

「一般的には、薬によって良い状態が半年〜1年続けば、そのあと徐々に薬の量を減らしていくことになります。

ただ、あなたの場合、具体的なストレスの原因（例えば、パワハラをしてくる人など）がないので、慎重に判断する必要があると思っています。」

私もそう思う。

薬で安定した状態を続け、そのあと薬を辞めて、それで根本的解決になるのだろうか。
私の”不安が強い”性質は、性格なんだろうか。
そもそもストレスの多い正社員という仕事をする器がないということなんだろうか。

今はよく分からない。

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先日、私の担当する業務のひと区切りとなる大きな会議があった。そのためにこの数ヶ月準備してきた。最初に病院に行った時は、この仕事で行き詰まっていたときだった。

その会議が無事に終わった。大きなイベントが終わると気分がすっきりする。今は仕事に対してとても前向きな気持ちだ。会議のなかでこれからこの業務で進めるべき道筋も見えてきた。

この気持ちの変化は、薬のおかげなのか、単に仕事の風向きが変わったからなのか。後者の部分もそれなりにあると感じる。

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1回の通院でかかる費用（自己負担）は、診察代1500円・薬代2000円の合計3500円程度だ。
4週間に1度の通院だから、年間で約4.5万円。

私は年間4.5万円を払って、日々のこころの平穏を買っている。旅行にも行けるほどの金額だ。

しかし、4.5万円で年に一度の旅行に行くよりも、私にとっては日々の平穏を優先したいと思う。
日々の平穏なくしては、たまの旅行を楽しむ気持ちになれない。それどころか、日常からすべての色が消え失せてしまうからだ。

今後のことについてもゆっくりと考えながら、自分と向き合っていきたい。

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