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フィクション.インクの時代

カルチャーにはなんでも時代や世代とかがあって、第一世代とか、一周回ってどうのこうのみたいな事からは地球が存在する限り逃れられないんだと思っています。
フェティッシュシーンもつい数年前に発生したわけではなく、私なんてのは多分、第2、3世代くらいになるんじゃないのかな。
まぁ、今が何世代目なのか知らんけど。

こう言うカルチャーをイギリスなどは結構きちんと追って本などにしていたりするのだけど、日本は単発のネタ本みたいなのがあるだけ。
情報上等な今と真逆で、その時代を遊んでいた人たちは看板のないバーとか、宣伝しないパーティーとかがお好きだったせいか、私が分からないだけなのかもしれないけど、歴史的な話となるとさーっぱり分からない。

凄い影響力がいまだありながら、幅広すぎる活動のため拾っていくのがとても大変な大類信氏。ボンデージシーンやラス・メイヤーなんかも日本で紹介した人なので、40代後半から上のある一部の世代は彼の設立したFiction,incの存在はとても大きいのではないでしょうか。

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彼が手がけた出版物を最初に手にしたのは、『SALE2』のジョン・ウィリー特集。
mixiでジョン・ウィリーのコミュニティーを制作管理していた関係で、色々情報を集めている時に知人の知人がくれたものでした。
元々ウィリーに興味を持ち、何者か探っていってたと後に大類さんのコメントを知ったのですが、そんな経緯があった本を同じようにウィリーに興味を持った結果手にしたことを考えると少し面白くもあります。

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(ジョン・ウィリーの話はまた今度にでも。)

大類さんも書いているのだけど、この時代の日本はバブル少し前とかで景気がとても良く、出版物やショップ、世間的にもボンデージやフェティッシュなものがやたらと受け入れられてFiction,incも当たっていた時代だったそう。
80年代後半から90年代初頭のニューウェイヴな時代は、一回り下の世代だったので体感出来ていませんが、我々はその時代の影響がどっぷりなんだなぁとあらためて思います。

フェティッシュシーンが割と不変な要素をもっているため、憧れがいつまでも私にはありますが、それらを率先して日本で紹介していった大類さんに、今回「今現在のフェティッシュシーンについてはどう感じているか」とメールで質問したところ、

あの時のような、恐らく特殊なムーヴメントは、どこにもないのじゃないかな。あったとしても、個人か小さなコミュニティでの悦楽の範囲で。必要としている人はいるのだから。

とコメントをくれました。(なんか感動...)

特に今は、その頃に比べると一般的な意味でのアクセスがしやすくなって、手に取りやすく窓口も広くなっているように感じるのですが、逆に排他的な感じも見て取れもするというか。
必要な人たちだけが残った後を作っている最中なのかもしれません。

そういえば、彼が運営していたギャラリー&クラブ『THE deep』のDJの一人だったTKDさんは、日本最大のフェティッシュイベント『デパートメントH』でたまにDJとプラモデルブース(?)をされている模様。

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そんな大類さんが手掛けてきた「SALE2」「purple」などの書籍と、彼の制作する陶器の作品展示が小宮山書店でタイムリーに開催されます。
(※4/26現在、緊急事態宣言発令のため変動あり)

是非。


MAKOTO ORUI WORKS SHOW
at KOMIYAMA TOKYO
2021 4/28(wed) - 5/14(fri)
Support by Naruyama Gallery

小宮山書店(KOMIYAMA TOKYO)
営業時間
月-土 12:00-18:30 (Mon - Sat)
日-祝 12:00-17:30 (Sun, Holiday)



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