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仕事は「できそうな人」よりも「やりたい人」に任せたほうがうまくいく

仕事を任せるときは「確実にできる人」がいればその人に任せるのが一番ですが、「確実にできる人」がいない場合は「できそうな人」を選ぶことが多いかと思います。

私どもの仕事でも研修のテーマと受講者の特性に応じて講師を選びますが、そのテーマに精通して実績のある講師ばかりではないため、業界経験や講師のキャラクターから「できそうな人」を選ぶことがあります。

ただし、「できそうな人」が実際に「できる」とは限りません
私が担当した顧客企業ではうまくいかなかった苦い経験があります。

その企業から依頼されたのは既存のパッケージにはない研修であったため、「できた」という実績のある講師は誰もいません。そのため、受講者と同じ業界の経験があり、能力的にも「できそうな人」に登壇していただきましたが、残念ながら顧客のご期待に沿えることができませんでした。

うまくいかなかった理由は顧客の要望に完全に合わせることができなかったことですが、その背景にあったのは講師が「ぜひやりたい」という強い意欲で引き受けたわけではなく、依頼を受けたので「やってもいい」という程度のモチベーションで引き受けたということにありました。

そのため、講師は自分のスタイルで丁寧に研修を行って頂いたものの、自分から進んで顧客に合わせようとはしませんでした。

この経験があってから、私は思い切ってやり方を変えて経験や実績は一切不問で「この研修をぜひ登壇したい方はいませんか?」という形で講師を募ることにしました。

その結果、講師としての実績はそれほどでもないのですが、皆さん「ぜひやりたい!」という強いモチベーションがあるため、事前の段階から念入りに準備してくださり、研修当日も随時顧客の意見を聞きながら少しでも良くしようと工夫してくださったので結果的にはご満足いただける結果になりました。

この経験から、個人的には「できそうだけど、やりたいと思わない人」よりも「できなさそうでも、やりたいという人」に仕事を任せたほうがうまくいくと考えています。

「好きこそ物の上手なれ」ということわざもあるように、やはりその仕事が好きで「やりたい」と思ってくれる人のほうが、仮に最初はうまくいかなくても自分なりに改善しようとするので長期的には良い仕事をしてくれます。

逆に「できるけど、やりたくない人」には仕事を任せないほうがいいかもしれません。短期的にはそこそこの仕事はできても、長期的には仕事の質が下がる恐れがあります。

とはいえ、できるかどうかわからないけど「やりたい人」に任せるのは勇気がいることですので、仕事を任せるほうは腹をくくる必要もあるかと思います。

今回もお読みいただきありがとうございました。



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