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ズルは「本物」になれない

もうすぐ、バレンタインデーだ。
この季節になると、必ず思い出す失敗談がある。

名付けて、ティラミス事件。
ズルな思考が、どれだけ恐ろしい結果を招くのか。襟を正すキッカケとなった、忘れられない事件だ。

はじまりは、軽い気持ちだった

得意ではないが、料理したい気持ちはある。
バレンタインだって、買うのではなく手作りしたいのだ。

とは言え、ハンドミキサーとかケーキの型とか持ってないし、難しいものは避けたい。

シンプルな工程で、
手抜きに見えない見栄えで、
美味しいもの

が、理想。

リサーチした結果、『ティラミス』が良さそうと考え、さらにレシピを検索する。

ティラミス 簡単 美味しい 

良さそうなレシピを発見。よしよし。
では、買い出しへ、レッツGO!

そんな流れで、人生初のティラミス作りが始まった。

しかし、だ。
実際に作ってみると、クリーム感が強くて、全く自立しない。
冷やせど冷やせど、わたしの知っているティラミスとはまるで別モノ。

ちょっと、ちょっと、コレどうなってんの?

と、レシピを見直したら、驚きの事実。。。

ティラミス風レシピ

なぬ……!?

ティラミス「風」レシピ

な、なんと言うことだ!
ティラミスではなく、ティラミス”風”レシピだったとは……!!!

ちーーーん。


そもそもの発想が間違っていた

こう言うときは、目的に立ち返ろう
そもそも、わたしは何をしたかったのか。

美味しいチョコレートをプレゼントして、お相手に喜んでもらいたい

だよね。

でもさ、正直に話すと、こんな思いもあったよね。

なるべく労力をかけたくない

それだったらさ、高級チョコレート買えばいいのに。
なんで、わざわざ手作りにこだわった?

手作りでがんばった感出したい

それさぁー、ズルいよねぇ(反省)

そんな利己的な思いが混ざったことで、本来の目的がズレてしまっている。

あるべき姿って、

複雑でも、素人にわかる説明つきのレシピで、
心を込めて丁寧に仕上げて、
美味しいものを作る

ってことのはず。

①「食べてもらいたい」ティラミスの中から、
② 素人でも挑戦できるレシピ

を選ぶべき。

なのに、実際は……

① 素人が簡単に作れるレシピから、
②「食べてもいいかな」っていうティラミス

を選んでしまっている。これ、全くもって違うものだから。

未経験の素人である以上、労力がかかるのは当たり前
必要な材料を準備したり、レシピを読み込んだり、美味しくするためにひと手間かけたり。
そういった工程をすっ飛ばして、いいアウトプットが生まれるはずがない


ズルして「本物」を得ようとすべからず

これって、ティラミスに限った話ではないのよね。
日常でも、ついつい「ズル思考」になるときってある。

労力をかけずに、何かを得よう(とても利己的)

この発想があると、極めて浅くて、表面的なものしか得られない

例えば、「読書」だってそうだ。

名著と呼ばれるものは、言葉が難しかったり、分厚いものも多い。
初めて読むには、取っ付きにくい。
だから、ついつい、名著を解説したわかりやすい現代本や、サマった記事を読んで理解しようと考えてしまう。

確かにそのやり方も一理あるのだけど、
結局、本物(名著)を100%を味わうことはできないわけで。それって、本物を知らずに、本物を語るようなものだよね。

仕事もスポーツも、何でもそうだ。
手を抜いて学んだものは、所詮そのレベル。
一番の学びは、自ら「経験」することだから、それなりの「時間」の投資は必要

基本を知ることは大事だし、
失敗して自ら学ぶプロセスも大事だし、
ある程度できるようになってはじめて見える世界もあるだろう。

ラクしたいな
ショートカットしたいな
努力避けたいな

もし、あなたが、こんな気持ちになったときには、気をつけて。
一旦歩みを止めて、本来の「目的」に立ち返えることをオススメする。

そして、
本物を知ろうと思うのであれば、利己に負けずに、真正面から向き合う覚悟を決めよう。
それこそ、本物と出会う唯一の道なのだから。


以上が、「ティラミス事件」での気づきだ。

ティラミスに出会えず絶望はしたけれど、
今後の人生にも役立つ、良き教訓に出会えたことは救いだね。

さてさて、
今年も肝に銘じて、レシピを探しますか!


= おわり =
最後まで、読んでいただきありがとうございました☺︎

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