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ウメコの知らない筍の深~~い世界

今は今。米好きの小娘という者ありけり。
名をば「れいちゃん」となむ云いけり…。
米屋に潜みて米を食いつつ、よろずの料理を作れり…。

こちら新解釈・竹取物語改め米取物語の冒頭でございます。

っておい。おうい。

失礼いたしました。
今は昔、竹取の翁といふ者ありけり。
noteに混じりて、筍の知識を広めけり。

■「筍」の漢字の由来を知りましょう。

突然ですが皆さん。
筍が地表に顔を出してから、筍になるまで何日くらいかかるかご存じでしょうか?

30日?100日?500日?
もはや5年位?

いいえ、実はそんなにかかりません。
正解はなんと”10日間”

筍が地中人から地上人になり。かぐや姫が移住してくるまでそう時間はかからないのです。

「竹」に「旬」と書いて「筍」
竹の儚くも短い旬の期間に由来した、漢字になっているのです。

■筍にオスとメスがあるって本当?

いやいやいや。
トマトにもブロッコリーにも。オスもメスもないじゃないか。野菜に雄雌あるわけがない。

そんな風に皆さんこころのどこかでは思っておられるでしょう。
ですが、本当に筍には雄と雌が存在します。

表現としては、雄=黒子。雌=白子と表します。
見た目や固さの違いから、適した料理も異なってくるのです。

黒子
見た目…先が黒く真っ直ぐな見た目が特徴
固さ…白子と比較すると固めのものが多い
料理例…青椒肉絲やメンマなどの炒め物

【白子】
見た目
…先が白っぽく曲がっているのが特徴
固さ…黒子と比較すると柔らかい
料理例…土佐煮などの煮物や若竹汁などの汁もの

得意げに初耳学を披露する八百屋の小娘れいちゃんですが。この知識を教えてくれたのは、八百屋の常連のおばちゃん。

昔はあちこちに竹林があって。筍堀るをするのが日常的で自然と美味しい筍を見分けられるようになったんだとか。

全然知らなかったです…!

■どうして米ぬかであく抜きをするの?

筍を購入するとおまけのように渡される「米ぬか」
米好きとしては米ぬかがしっかりと世に羽ばたいてくれるのを見ることは非常に嬉しいし、誇らしいです。

ですが。

アクやえぐみの多い山菜。どうしてアクを取り除くのに米ぬかが使われるのでしょう?

正解は、「シュウ酸」と呼ばれるえぐみの原因を米ぬかの「カルシウム」が和らげるからです。れいちゃん、身体を張ってこの事実を痛感しました。

鎌倉でゲットした立派な筍ちゃん。1時間コトコトぬかで煮込みました。
ですが、ちょっと煮込みが足りなかったのですかね。しばしベッドに横たわって動けなくなりました。腹がかなり痛かったです。

米を愛し、米に愛されていると思っていましたが。どうやら思いはまだまだ一方通行だったようです。くぅ。そしてなんと、米ぬか君。えぐみを取り除くだけでなく、旨みをさらにアップさせる”アミノ酸”も含んでいるという優秀っぷり。

来年の山菜の時期にはもう少し筍とも、米ぬかとも仲良くなっていたいものです。

今回は、若干時期的に終わりかけではありますが。筍特集でございました。当たり前だよ!と思った方。知らなかった~!と思った方。色々いらっしゃることでしょう。

ですが、どうかどうか。筍を食すときは米と仲良くし。えぐみの原因「シュウ酸」を取り除き切ってくださいね。れいちゃんの二の舞になるんじゃないぞ。

見た目は一丁前

京都や千葉、様々な産地がある筍ですが。なるべく輸送から日にちが経っていない近場の産地のものがおススメです。なんたって鮮度が命の食材なのですから。

れいちゃんのInstagram

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