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【詩】『白昼夢』



炭酸水が好きだった 僕と君の手には今
溜まり溜まった課題と 安い缶のアルコール

少し遅くなったけど 誕生日プレゼント
久しぶりに過ごす夜に 静かに響くオルゴール

髪色も 住所も バイト先も変わった君だけど
寂しいときに手を伸ばす先にいるのは
今もまだ 僕なんだね

正しさも 体裁も もうどうでも良くなった
はじめから 不可思議で 名前のない関係だった
今さらこの世にありふれた
言葉で名付ける必要はないだろう


ディスプレイとにらめっこ 炬燵の中の温もり
君の上手な鼻歌 甲高くなる缶の音

君の前で初めて 滑稽なくらい酔って
飲ませてくれた冷水 もうこれでいいやって

過去に何があろうと
未来に何が待っていようとも
今この瞬間に笑えること 
そんな普通が特別だってこと
忘れていたな


友達と 恋人と パートナーと
戦友と クラスメイト
行ったり来たりしてる2人
明日はどんな名前かな
意識が閉じていく

いつまでも 時を越え 2人で生き合っていく
白昼夢を抱えて 君の部屋を出ていく
ありがとね ごめんね また今度ね
お揃いの言葉たち並べて
それぞれの世界をまた始めていく


寂しいときはいつだって 連絡してきていいよ
生きてるだけで乾杯 安い缶のアルコール
飲みすぎたら そうだな
夜道でも歩こう


――――――――――



大学生になってから、「生きること」と向き合っている。
人並みに恋もしたし、夢も追いかけた。


振り向けば、
高校生だった日々が輝いていて、

前を向けば、
何が起こるか分からない日々が淀んでいる。


光と影のコントラストに耐え切れなって、遣る瀬無い気持ちになることがある。


まだ子どもだった頃に戻りたいと思ったり、そろそろ将来のことを考えなきゃなと思ったり、そんな風に、過去と未来にとらわれてばかり。


でも、本当に大切なのは、今。
今幸せなら、それでいいじゃん。


ありふれたメッセージに気付かせてくれたとある経験を綴ってみました。


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