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ダイビングをゆるゆる続けてきてよかったこと
11年間、スキューバダイビングを続けてきた。自分でもこんなに長い間続けられるとは思っていなかった。
気づいたら11周目の夏がやってくる。そんな11年間の気持ちを振り返ってみる。
非日常に出会えた
自分としてはまったく自覚していないのだけれど、私は心のどこかで、日常から離れた世界を見てみたい欲があったのだと思う。
日常生活では絶対に足を踏み入れない世界を求めていた。自分の見てきた世界とは全く違う世界を。
ストレスフルな生活で現実逃避をしたかったわけではない。ただ、見たことのない世界を見てみたいという単なる夢だ。
海の中の世界はまさにそな別世界だった。
陸上では当たり前にしている呼吸だってままならない。中世浮力スキルなんて何が何だか分からない。あんな重たい機材、背負うまでにバテて筋肉痛になりまくる。ヘナチョコな自分にたいしてホントにイライラしたものだ。
でも、そんなふうにできないことだらけであればあるほど、私には刺激的だった。ダイビングはできない事だらけ、辛いことだらけ。非日常すぎるくらい。
ヒヨっ子ダイバーだった私でも四苦八苦しながら飛び込んだ海の中の煌めく世界は、まさに私の心を動かした。
どこまでも続く青い世界、白い砂浜、自由に生きる生物達。微かに感じる潮の流れに乗って泳ぐ浮遊感。水中へまっすぐ差し込む、太陽の力強い光。
こんな世界があるのか…こんなにも美しい世界が。 私の非日常はここにある。冒険心を掻き立てられる、涙が溢れる。感情の昂りを生まれて初めて感じた。
嬉しい、楽しい、美しい…どの言葉も当てはまらない。海の中の景色は、私の心を思い切り揺さぶり、強く引き込まれてしまったのだ。
自信の源
ダイビングをしている、あの美しい世界を知っている、あの果てしなく青い空間で潜ることができる。
その事実とスキルは私に大きな自信を与えてくれた。
仕事でコテンパンに打ちのめされたときも、彼氏にフラれた時も、信じてた友人に裏切られたときも、私は潜り続けた。
むしろ心の中にフラストレーションが溜まれば溜まるほどダイビングにのめり込んでいった。どんなに自信を失っても、『自分はスキューバダイバーだ』と思うことで、心は折れずにいられた。
海の中では、どんなに偉くハイスペックな人でも皆無力でちっぽけな存在だから。悩んで立ち止まっていること自体が馬鹿らしく思えてくるのだ。
人として、会社員として、女として、自信を無くしかけたとき『スキューバダイバー』という肩書きと経験は私に大きな自信を与えてくれた。
こんな感じで、スキューバダイビングは私の人生とアイデンティティには欠かせない大切な趣味になった。
ダイビングのことなら果てしなく好奇心が湧いてくる。人間らしくなれる。大げさじゃなく本当に。
だから真摯に続けたい
これからもスキルを磨き、経験を積み、海に対してもバディに対しても真摯な姿勢でダイビングを続けていきたい。
そう強く強く思う。こんなにものめり込める世界があること、ダイビングに出会えたことに心から感謝している。
おわり
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