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映画『四月になれば彼女は』を観て感じた、愛することの儚さ

こんばんは、れいちぇるです。

3ヶ月ぶりに映画館に行ってきました。鑑賞したのは佐藤健さん主演の『四月になれば彼女は』

あらすじ
「あのときのわたしには、自分よりも大切なひとがいた。それが、永遠に続くものだと信じていた」

四月。精神科医の藤代俊(佐藤健)のもとに、かつての恋人・伊予田春(森七菜)から手紙が届く。
“天空の鏡”と呼ばれるウユニ塩湖からの手紙には、十年前の初恋の記憶が書かれていた。
ウユニ、プラハ、アイスランド。その後も世界各地から届く、春の手紙。
時を同じくして藤代は、婚約者の坂本弥生(長澤まさみ)と結婚の準備を進めていた。
けれども弥生は突然、姿を消した。
「愛を終わらせない方法、それはなんでしょう?」
その謎かけだけを残して−−−−
春はなぜ手紙を書いてきたのか?
弥生はどこへ消えたのか? 
ふたつの謎は、やがて繋がっていく。
「あれほど永遠だと思っていた愛や恋も、なぜ消えていってしまうのだろう」
現在と過去、日本と海外が交錯しながら、愛する人をさがし求める“四月”が始まる。

映画『四月になれば彼女は』公式サイト

原作こそ知らなかったものの、キャスト発表になったときから気になっていた作品でした。

気になる映画はたくさんあれど、推しが出演していない限り、なかなか映画館まで足を運ばない私。そんな私の背中を猛烈に推したワケは……

主題歌が推しアーティスト「藤井風」に決まったから。しかも描き下ろし……!これは公開初日にでも観にいかなくては!!!気づけばそのくらいの熱量を帯びていました。

(ちなみに今もその主題歌をリピート再生しながら記事を書いています。)

風さんの「満ちてゆく」が3月15日に解禁になり、すぐさまSpotifyで聴き、YouTubeでMVもチェック。さらにはNHKでの新曲披露の動画も観て、「満ちてゆく」の世界観にどんどんと惹きこまれていきました。


3月23日。

『四月になれば彼女は』公開翌日、鑑賞してきました。

結論からいうと、久しぶりに星5つの邦画に出会えた!というのが率直な感想です。

映画の内容はネタバレになるので控えますが、個人的に映像のカラーグレーディングがとても好みでした。フィルム調のような、あわい色合い。

また劇中でかかるオルガンのサウンドもとても心地よく、「さすが、小林武史!」といった感じ。

それから、森七菜さん演じる「春」が世界各地を旅するのですが、その風景もとても素敵で、久しぶりに海外へ行きたくなりました。あ、フィルムカメラもまた再開しようとも思いました!


物語の核となるのが「」。

長澤まさみ演じる「弥生」が「愛を終わらせない方法、それはなんでしょう?」と、佐藤健演じる藤代に問うシーンが印象的です。

その答えはぜひ劇場で確かめてもらいたいので、ここには書きません。

でもそのヒントは風さんの「満ちてゆく」に隠されていると、私は感じました。

愛されるために愛すのは悲劇

藤井風「満ちてゆく」

そしてストーリーのヒントがもう一つ。

開け放つ胸の光
闇を照らし道を示す
やがて生死を超えて繋がる

藤井風「満ちてゆく」

これから観に行く方は、ぜひ藤井風の主題歌「満ちてゆく」を聴いたうえで鑑賞してみてください!エンドロールでかかる曲がとても身体に染みわたります。


原作者の川村元気さんと風さんの対談インタビュー記事もとても読み応えがありました。

川村:今回、メロディはどうやって誕生したんですか。
藤井:物語を貫いている空気感みたいなものにインスパイアされて。(これは)自宅で書くもんじゃないなと。どこかつーんとした、それでいて神聖で、崇高な場所で書きたいと思って、教会で書かせていただいたんです。
映画のエンディングのところでストップして。(その後)どういう音楽が鳴ったら、この物語の邪魔をしないだろうか。それを考えながらピアノに向かいました。
川村 教会をお借りしたということは、数時間であのメロディを書いたの?
藤井 そうです。

映画『四月になれば彼女は』公式サイト

教会で1時間もかからずにメロディーを完成させた風さんすごすぎる……!やっぱり天才や。

川村:曲のタイトルが素晴らしいなと思っていて。「満ちてゆく」はどうやって出てきたんですか。
藤井:もう……憶えてないんですよ。
でも川村さんに最初に話させてもらった時、物語が終わった後、この二人の行方を明るく照らしてほしい、というニュアンスの言葉をいただいて。そっちでいいんだと思った印象があります。
映画を拝見した後は、すごくニュートラルなもの、明るくも暗くもない、ポジティブでもネガティブでもない曲なのかなと思ったりもしてたんですけど、観る人をできるだけ明るい方向に導いてほしいと。
今となっては後づけですけど「満ちてゆく」という言葉は、映画の派手ではない、静かなポジティブさが感じられる言葉かなと思ってまして。静かに明るくなれる。静かだけど確かなポジティブさ。(言葉は)ただ出てきてくれたので、説明とかできないんですけど。
川村:曲を聴いて、まず月を想像したんです。月は満ちたり欠けたりするし。たとえば日食では太陽と月が重なるわけですが、誰かと誰かの気持ちが等しく重なることは本当に日食みたいに奇跡的なことで。いつか避けがたくズレていくとしても、重なっているというモーメントがとても重要だなと。
あと、海。当然、潮の満ち引きという意味も感じたし。もちろん、心が満たされるということも。これ、どれだけミーニングがかかっているんだろう! って。ビジュアル的にも、エモーション的にも、重層的に色々な意味が入っているなと。その説明が聴けるなと思ったら……(笑)
藤井 そういうことにしてほしいです(笑)。はっきりとは知覚できない部分なんですよ。

映画『四月になれば彼女は』公式サイト

この文章を読んだときに、「満ちてゆく」という曲名の意味がすんなりと落ちました。

佐藤健さんが「この映画は藤井風さんの楽曲があってこそ完成します」的なことをどこかの媒体でおっしゃっていて、まさにそうだなと。その逆もあり、「満ちてゆく」も『四月になれば彼女は』を観てこそ、理解できる楽曲なのだとも感じました。


各出演者のファンの方や原作ファンの方はもちろん、風民さん(藤井風ファン)にも観てもらいたい映画です🍃

ぜひ劇場でご覧ください!


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