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SaaS企業10社約30種類注目の広告クリエイティブを考察してみました。Vol.2

プロモーション設計において、ターゲットにどう訴求するかは重要なポイントです。その中でも、クリエイティブ運用の振り返りにおいて重要なことは、事前に「ユーザーインサイトの考察からカテゴリー分け」「訴求軸の決定」をした上で勝ちパターンを見つけるためのPDCAサイクルをどれだけ高速で回せるかだと弊社は考えています。

他社のクリエイティブを要素分解して分析することは、自社のクリエイティブ運用における引き出しの数を増やすことにもつながるため、今回の記事は、ぜひクリエイティブの目的や意図を考察しながらご覧ください。

※今回ピックアップさせていただいた会社様はあくまで一例です。
各社のブランドやターゲット毎の魅せ方など、ご参考いただければ幸いです。

ウォンテッドリー株式会社-Perk

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・「サービス掲載」「導入かんたん」と冒頭文でBtoBと理解できるコピー。
・視覚的にプラットフォーム導入の再現性を高めている。
・波が重なるようなデザインから、柔軟性を感じる。
・「掲載無料」「導入かんたん」「500種類以上」など、サービスのメリットを積極的に 訴求している。訴求している。

株式会社ユーザーベース-INITIAL

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・ターゲットが分かりやすく、キーワードの最適化もかけやすい。
・「無料でダウンロード」のホワイトペーパー訴求が多い傾向。
・画面から資料画像が目立ちながらも浮かない程度に配色されている。

SATORI株式会社-SATORI

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・「1000社超の企業が導入する」からユーザーの興味を引いている。
・資料画像のカラーに合わせた背景で統一感を演出している。
・事例集は中身の密度を見せることを重要視したデザインになっている。

HubSpot Japan株式会社-HubSpot

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・資料ダウンロードを通して、どんな広告においてどんなメリットが得られるのか明確に示すことで、離脱率の低下が期待できる
・挿し色を入れることで、余白量を調整し、簡素すぎない仕上がりに。
・イラストよりもテキストを目立たせるサイズ調整を行っている。

株式会社プレイド-KARTE

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・No.1を積極的に掲載し、サービスの信頼感を与える傾向がある。
・導入後のゴールをテキストで明確化しつつ、「業界・テーマ別事例集」の文言を入れることで、ターゲット領域の広さも伝達している。(共感を促す訴求デザインも有り)

株式会社SUPER STUDIO-ecforce

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・ECやD2C向けのホワイトペーパー訴求が多い傾向。
・数値的根拠を持たせることで、期待できる効果の再現性を高めている。
・資料ダウンロードやサイトだけでなく、より具体性が感じられるTVCMもさりげなく訴求している。

株式会社マネーフォワード-Money Forward

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・「段取り」や「効率」をキーワードにしたホワイトペーパー訴求が多い。
・資料別に訴求軸を使い分け、どんな情報が得られるのか明記している。
・資料画像に立体感を持たせ、濃密な内容であることを想起させる。

freee株式会社-クラウドERP freee

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・バックオフィス向けという認識で、広告によって訴求軸を分けている。
・文字は比較的多めの広告だが、枠をうまく使うことで見やすいように工夫されている。
・サービス内容の具体性をもって発信している広告デザインのため、遷移後の情報のギャップ軽減が期待できる。

サイボウズ株式会社-kintone

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・「解説」というワードを入れることで遷移や資料ダウンロードを促す。
・MAの文言を使ってターゲットを絞っている。
・サービスコンセプトカラーのオレンジを基盤に広告デザインを構成。

株式会社SmartHR-SmartHR

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・資料別に訴求軸を使い分けたホワイトペーパー訴求が多い傾向。
・余白を狭くすることで、見やすさよりも強調が感じられる。
・人事をターゲットにしていることがよく伝わるキーワード選定を行っており、人事が気になっているであろう情報をうまく言語化している。

4.まとめ

今回、SaaS業界のクリエイティブを集めさせていただき、➀広告デザイン、➁プロモーションの目的、③訴求軸 の3つの観点から分析させていただきました。

➀広告デザイン
余白を少なめにすることで視覚的に充実感を持たせつつ、いかに訴求したいポイントを伝わりやすくできるかを意識している印象です。また、同サービスの場合は、広告のトーン&マナーやカラーリングを統一化することで一体感を演出すると同時に、リターゲティングの際、記憶に残りやすいように対応しています。

②プロモーションの目的
次に各社のプロモーションの目的を整理しました。今回は大きく2種類に分けることができました。

1.サイトへの遷移・登録
2.ホワイトペーパー施策

今回はすべてBtoB企業様の広告だったこともあり、営業や人事の方に向けたリード獲得型広告やホワイトペーパー施策を実施されている企業様が多い印象でした。

加えて、ターゲットを明確にしている広告もあれば、サービスのメリットを前面に出しているような広告もあったことから、潜在層ユーザーへの訴求なのか、顕在層ユーザーへの訴求なのかということも1つポイントになってくるかと思います。


③今回挙げた広告の訴求軸

1.男女別の訴求
2.業界・職種別訴求
3.働き方訴求
4.企業フェーズ別訴求
5.メリット訴求
6.年代別訴求
7.お悩み別訴求

フォントの活用方法やユーザーへのメリットをどう言語化しているかを客観的にみるとより違いが把握できます。同じ訴求軸でも構成を変える、ターゲットを変えるなど工夫することで各社で自社の強み、差別化を図りながら”当たるクリエイティブ”を見つけるためのPDCAを回しているのではないかと感じます。

実際のプロモーションの目的や、意図、広告効果を把握しているわけではないので、普遍的な良し悪しの共通点を見つけたりすることは難しいですが、自社のクリエイティブの幅を広げる機会としては非常に参考になりました。


弊社が実際にクリエイティブを作成する際には下記のようなシートを活用しPDCAをまわしていきます。※画像は一例

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よくある課題として「クリエイティブの振り返りがうまくできない」「分析に工数がかかり実施できていない」があります。

その大きな原因として、振り返りをする時の軸を決めていないケースが多いため、弊社ではお客様と一緒に議論しながらPDCAを回すことで、サービスの提供価値を最大限に活かすプロモーションが実施できると考えています。

さらに、弊社が振り返りを行う際には、メディア別の特徴を抑えた上で①カテゴリー、②訴求軸、③検証期間、④結果を軸に分析していきます。これらを最初に決めておくと広告評価が可能なので効率的なクリエイティブ精査と広告配信で結果に結びつけることができます。

今回はSaaS業界についてまとめていきましたが、今後は別の業界もまとめていきたいと思います。

ぜひ広告運用に課題を持っている企業様は、お気軽に分析や改善施策、新規施策など、ご相談いただければ幸いです。

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