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公認心理師試験に合格した理学療法士が国家試験対策を伝える①〜勉強法編

先日、いわゆるGルート受験で公認心理師試験を受験しました。

おかげさまで試験に合格することができ、今後理学療法士と公認心理師の2つの国家資格を所有することになります。

2022年10月に公認心理師登録証が届き、理学療法士と公認心理師のダブルライセンスを所有することとなりました。

私のように、国家試験を複数回受験している人は、そんなに多くないのではないでしょうか。

今回の公認心理師試験、約1年かけて準備をしてきました。

受験に向けた準備を始めるに当たり、一つの仮説を立てました。

その仮説を検証すべく、その仮説に沿った戦略で試験勉強を進めた訳です。

結果として合格できたため、仮説は証明できたと考えています。

そしてこの仮説は多くの方に転用可能なものではないかと考えています。

このnoteでは、この仮説を紹介し、実際にどのように試験勉強を進めたのか、勉強する時間をどのように確保したのかなどをお伝えします。

公認心理師のGルート受験は今回の第5回試験で最後となりましたが、これから先も試験自体は続いていくはずです。

また、理学療法士の国家試験も毎年行われていくことでしょう。

公認心理師と理学療法士の試験に関しては、この先もこの方法で対応可能だと考えています。

また、公認心理師と理学療法士以外の国試は直接的に想定していませんが、もしかしたら転用可能な部分もあるかもしれません。

少しでも「参考になるかも」と思った方は読み進めていただきたいです。


対象となる方、注意点

この記事では、今後国家試験を受ける予定もしくは可能性のある方を対象にしています。

国家試験と言っても色々なものがあるので、あくまでも『理学療法士』と『公認心理師』の試験を受けた経験から書かれたものであることをご承知してください。

例えば、『医師』の試験なんかは私の経験してきた試験とは難易度が大きく異なるでしょうし、『電気通信の工事担任者』なんかは医療関係の試験とは異なる特色を持つ可能性があります。

ご自身が受験を予定している試験と照らし合わせ、どの程度参考にするかを検討いただけると幸いです。

また、注意点もあります。

今回提示するものは、楽に受かる方法ではないということです。

この方法では、合格の確率を高めることができると考えていますが、その実行にはそれなりの労力と時間を要します。

労力と時間をかけてでも、試験に合格して資格を取得したい、その覚悟がある方には役立てていただけると思います。


この記事の構成

タイトルに「〜①」とある通り、連載形式になっています。

おおまかな内容の分類として、

①は、国家試験対策としての勉強の方法を(これがメイン)

②は、試験問題への向き合い方について(これは国試に限らないかも)

③は、勉強する時間や勉強習慣の作り方について(社会人向け)

といった内容を書いています。

国家試験対策の勉強の仕方だけを読んでみたい方は①だけ、勉強に関してもう少し深いところまで読みたい方は①と②、今回の私のように仕事をしながら国家試験に挑戦しようという方で時間をどのようにして作れば良いかわからないという方は③も読んでいただければ良いように構成しました。

ちなみに、①〜③を全部読みたいという物好きな方は、個別で購入されるよりもマガジンで購入いただく方がお得になるように設定しています。

第5回公認心理師試験で見られた反応

ご存知の方も多いかと思いますが、2022年7月17日に行われた第5回公認心理師試験では、その試験問題に対して様々な反応がみられました。

例えば、

#公認心理師がトレンド入りしたり

難しいと感じた方が多かったり、

一方で、そうでもないという声も。

私個人の感想としては、試験を受けて回答している最中は楽しく解くことができ、ちょうど良い難易度と感じていたので、試験後にTwitterを見てみなさんの反応に驚いたりもしました。

Gルート受験者(つまり医療職とか)に向けたサービス問題が多い印象を受けました。

特に言語聴覚士にとっては常識みたいな問題が出てきたりして、公認心理師にSTが欲しいのかな?と感じた程です。

試験問題が難しいと感じた理由には様々ありそうですが、後半の事例問題は問題文が長い設問も多く、日本語を読むのが苦手な場合は必要以上に構えてしまったり、本来の難易度よりも難しい問題として受け取ってしまうのではないのかと思います。(この辺りは②で詳しく)


そもそも国家試験とは

具体的な試験対策・勉強の仕方に入る前に、そもそもの国家試験のルールと言うか、基準みたいなものを確認しておこうと思います。

まず、理学療法士も公認心理師もですが、合格基準は6割程度です。

試験問題の難易度によって合格基準点が変動するというのはありますが、医師の試験のように8割正答しなければならない、というものではありません。

看護師の場合も6〜7割くらいですね。

ということは、最初から満点を取ろうと思って対策をしたり、試験に臨む必要はない訳です。

準備の段階で満点を目指して勉強するという気概は悪いことではないと思いますが、現実的に不可能です。

医療であっても、心理学であっても、その範囲は広大です。

その全てを把握するということは、恐らく誰にもできません。

全てを知り尽くした教授なんかが仮に居たとしても、明日出てきた新しい理論をすぐに把握することはできないですし。

これは極端な例かもしれませんが、少なくとも、全てを知らなくてはならない・覚えていなくてはいけない、というのは、国家試験対策としては違うのではないかな、と考えています。

「じゃあどうするの?」という声が聞こえてきそうですが、まず大切なのが、国家試験の試験問題には設計図が存在するということです。

国家試験の試験問題というのは、この設計図に沿って作成されています。

(恥ずかしながら、理学療法士国家試験を受けるときは知りませんでした。)

つまり、ここに書かれている内容を全て網羅していれば、確実に合格できる訳です。

実際にご覧になりましたか?

この内容を全て網羅して暗記する。不可能ですよね。

そもそも、項目として箇条書きにしてあるような形なので、その項目についてどこまで勉強して良いのか分からない。

これを1から順番に勉強していこうとすれば、1年なんてすぐに経ってしまい、最後の項目にたどり着けないかもしれません。

私は『マジメ』を名乗っていますが、こればっかりはバカマジメに全てを勉強してはダメなのです。

一種のテクニックが必要になります。

この辺りは予備校なんかに行けば詳しく教えてくれるのでしょうが、私は予備校には行っていないので、どう教わるかは存じ上げません。

ただ、予備校ってなかなかの額がかかるのですね。当たり前か。

という訳で、専門的なテクニックを知りたい方は予備校に行かれた方が良いかと思いますが、素人ながら考えたテクニックを紹介していきたいと思います。

この国家試験の設計図ですが、毎年更新されます。

前年のものと比較すると、その内容は少しずつ異なっています。

ただ、注意して欲しいのが、全てがガラッと変わる訳ではないという点です。

設計図は毎年変わりますし、試験問題も当然毎年変わります。

ただ、出題範囲の変更は少しだけ。

暇とやる気がある方は、前年だけでなく5年分くらい見比べてみてください。

そんなに変わってないと思いませんか?

こういった国家試験の特徴を勘案した上で私自身が行った試験対策というのが、次に紹介するようなものです。


実際の試験対策

まずはこちらの画像をご覧ください。

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