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臨床でこれだけは知っておきたい!!自律神経のこと!!!

皆さん,今日も臨床お疲れ様です!!

今日は意外と知らない”自律神経”についてのお話をしていきたいと思います!!

皆さんは,筋肉や関節などに着目して勉強したり,患者さんに介入することが多いと思います.
実際,私も神経についてしっかり勉強するまではあまり神経系については考えずに介入していたのが正直なところです...汗
ただ,自律神経について最低限でも知識がないと患者さんのリスク管理が安全にできていないということになります!!!

例えば,,
自律神経の働きは,血圧や心拍などのバイタルサインに影響を与えたり,服薬している薬や加齢,情動にも影響を与えたりします!
仮に,若年者に比べ,高齢者の方が圧受容器反射が低下しやすくなることを知らず,何気なく体位変換を行っただけで,急激な血圧の変化が起こり,重大な事態になることも考えられます.
特にクリニックに勤めているセラピストは,リスク管理に対する意識や知識が急性期病棟などに勤めているセラピストに比べ,どうしても劣ってしまいます!

しかし,そんな状況では患者さんに安全なリハビリは提供できないので今回の記事でしっかり学んでいただけると幸いです!!

1,自律神経とは

 末梢神経は,中枢神経から分かれて,全身の器官・組織に分布する神経のことである.大きく分けて以下の3つに分けられる.

運動神経;骨格筋の動きを司る
感覚神経;痛み,冷感など,皮膚の感覚や振動,関節の位置などを司る
自律神経;平滑筋・心筋・腺などを司る

*自律神経の特徴
・視床下部や脳幹で発せられた指令を最終的に平滑筋,心筋,腺に伝え,内臓機能を無意識的に制御する.
 また,常に運動神経などと異なり,常に活動しており,増減で内臓を調節している.自律神経のシナプス伝達物質はアセチルコリンとノルアドレナリンである.

アセチルコリン→ムスカリン性受容体とニコチン性受容体が興奮性or抑制性に働く.
ノルアドレナリン→α,β受容体が興奮性or抑制性に働く.

2,交感神経と副交感神経

 自律神経はさらに,交感神経と副交感神経に分けられ,内臓器官に広く分布しています!!
 両者を簡単に説明すると,

 交感神経は.....身体を適した状態に作る
 副交感神経は....身体の活動に備える状況を作る


両者は,臓器がうまく機能するように協調しながら拮抗的に作用しています!!

ex.
胃;身体活動時→交感神経が働き,胃の活動が抑制される. 
  休息時→副交感神経が働き,胃の活動は活発になり,
      消化・吸収が進む

3,運動時の自律神経の働き

 運動時,筋はできる限りの全身のエネルギーを消費します.
   しかし,全身にはエネルギーの蓄えが限られています.その際に,活躍するのが自律神経です!!!
   自律神経は,一時的に内臓への血液分布を抑制し,筋により多くの血液の分配を行います!(交感神経の活動が高まることによって胃腸管の血流量が減り,胃腸管の運動も抑制される)

このように,自律神経はエネルギーの再分配を行い,体全体の調和を図っている!!!

*身体への血液供給量
安静時....
身体の重量で40〜50%を占める骨格筋への血液供給量
≒身体の重量で0.4%の腎臓への血液供給量

この違いは,骨格筋の方が交感神経活動が高いからである.
交感神経の活動が高いと,血管径は細く保たれる.そのため,骨格筋は安静時は比較的,血液供給量が少ない!!
しかし,その分運動時は,多くの血液供給を必要とする.
すると,腎臓を含む,内臓器官は血液供給量が減少する.

例として,イチロー選手がWBCで胃潰瘍になった話は有名ですが,
WBCでの重圧(交感神経が優位になる)が持続的にかかった状態が長期間続き,内臓器官が限界を迎え,胃潰瘍になったと考えられます.
(他にも原因はあると思いますが,生理学的にはこういった状態だったと考えられます)

また,運動時に交感神経が優位になり,血圧が上がると骨格筋に血液量が多くなり,全身への血液供給量が不足します!!
すると,圧受容器反射が起こり,直ちに心臓や血管に作用し,血圧が上がらないように作用する.
しかし,高齢者ではこの反射が弱まるので,起立性低血圧などを起こす!
この,反応はリハビリ介入をする上で最低限知っておいて欲しい知識なので覚えておいてください!!

今回は,自律神経について解説しました!!
リハビリをする際には必須の知識ですので改めて勉強してみてください!!

何か質問あればコメントしていただけると幸いです!
よろしくお願いします!!では次の記事で!!

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