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未来に繋がる『食』を創るため、今わたしが出来ること(経営企画部 部長 岩井愛可)

「生きるうえ、生活を豊かにするうえで無くてはならない『食』を支える一次産業を盛り上げたいと考えています。リージョナルフィッシュの技術や協業先の強みを活かすことで、水産業のイノベーションを追求していきたいです。」
そう話すのは、コンサルタント業での経験をもってリージョナルフィッシュの事業開発を推し進める岩井愛可。
社員インタビュー第七弾では、リージョナルフィッシュをビジネスサイドから支える岩井さんに、同社の参画理由や一次産業に対する思い、仕事におけるやりがいや今後の展望について聞きました!

岩井 愛可(いわい あいか)
京都大学工学部工業化学科を卒業後、同大学院経営管理教育学部を修了し、アーサー・ディ・リトル・ジャパン株式会社に入社。食や環境・サステナビリティ領域の戦略コンサル業務に従事したのち、2022年8月にリージョナルフィッシュに参画。経営企画部 部長として、企業連携を中心とした事業推進を担う。

「『食』の有難みに気づいたことで、一次産業に携わりたいと思うように」

―――よろしくお願いします!はじめに、岩井さんがリージョナルフィッシュに入社するまでの経歴について教えてください。

祖父母が農家で、父が農業関係の会社をやっていることもあり、小さなころから農業を身近に感じていました。地元ではその環境が当たり前すぎて食の有難みを実感する機会はあまりなかったのですが、大学進学を機に地元を離れたとき、大学近くのスーパーで買った食材を食べて初めて、これまで食べてきた食材がとても美味しかったことに気付いたんです。もともと食べることが大好きなのもあり、食をとても重要視するようになっていきました。

大学時代は、ラクロス部のマネージャー業をやっていたのですが、関西地区優勝校として常連で日本一を目標に掲げる部活でした。マネージャーという立場から、プレイヤーの試合環境を改善したり、審判資格を取って練習の質を上げたりする中で、プレイヤーとは別の視点からチームのサポートという立場で、多くの人に応援してもらえる組織づくりについてよく考えるようになりました。     

その経験から大学院では、組織マネジメントを学びたいと思い、工学部から離れて経営管理教育部に入りました。
一方で、「一次産業や環境のような従来お金が回っていなかった分野での事業化」にも興味がありました。ちょうどSDGsが注目され始めたころだったので、環境ビジネスやソーシャルビジネスの授業を履修していました。

そうして就職活動を行うなか、コンサルティング会社に強く惹かれ、最終的には産業振興・社会課題解決に関する意識が高いと感じたアーサー・ディ・リトル・ジャパンに入社しました。コンサルティング業は色々な業界をまたいで仕事をすることで、一つの業種だけでは見つけられない新たな価値を創出してクライアントに提供できることが魅力で、大企業が自社の本業ではない一次産業や環境ビジネスに投資を行い事業を広げることで企業・産業自体の課題解決にも繋がるような仕組みづくりをできたらいいなと思ったんです。
入社後は、徐々にSDGsやESG関連の案件が増えていた時期だったので、希望していた農業・林業・水産業やサステナビリティに関連する案件にも携わることができ、大きなやりがいを感じていました。

―――コンサル業を楽しまれていたなかで、転職を考えたきっかけは何でしょうか。

仕事の幅が広がると同時に、自身が貢献できる範囲に限界を感じたことですね。コンサル会社では、大企業のクライアントの困りごとや課題があるタイミングで案件を受注して課題解決を図ることが仕事なので、「自身が最も興味関心の高い一次産業の隆盛に、自信を持って貢献できていると言えない」と思ってしまったんです。
一次産業や環境に関する重要性を多くの人に感じてもらい、経済を回して日本の産業を盛り上げたいと思っていましたが、クライアントからの依頼ありきで課題解決を行うだけでは自身ができることに限界があると感じました。自分が一番関心を持つ一次産業では、最初の戦略策定だけではなく、その戦略やコンセプトを社会に実装するところまでやり遂げたいと思うようになりました。

「発展途上にあるからこそ、スタートアップが水産業界を変えられる」

―――一次産業の中でも水産業界に注目し、最終的にリージョナルフィッシュを選んだ理由はなんだったのでしょうか。

水産業には世界を見渡してもいわゆる一大プレイヤーといえる存在がいなくて、まだまだ開拓余地がある産業だと感じたからです。
コンサルタント時代に農業系の案件も複数携わったのですが、海外には穀物メジャー、バイオメジャーなど圧倒的に資本力を持って何兆円の売り上げを出す会社が既に山ほどありました。一方、水産業に関しては見受けられない状況を見て、日本にとって水産は大事な資源であるし、既存の大きな会社がないからこそ、スタートアップで世界を変えられるのではないかと思いました。

その中でも、リージョナルフィッシュを選んだ理由としては、水産業で遅れている品種改良によって課題を解決するというのが産業の根本の課題にアプローチしていることと、この取り組みで水産物のバリューチェーンを強くしていこうとしていることが腑に落ちたからです。
農作物は品種改良を繰り返していて、今や品種改良されていないものの方が珍しいとさえ思います。畜産物だって、品種改良が繰り返されているから今私たちが美味しく食べている霜降りの牛肉やジューシーな鶏肉があるわけです。それなのに水産物は、天然品種しかなく、食べるのに手間がかかって、いつでも手軽に食べられるわけではない。水産物の品種改良で、皆が食べたいと思える食料をつくることは今後絶対に求められるし、その実現には品種改良でないと難しいと思いました。
従来30年ほどの長い年月がかかる品種改良を、ゲノム編集などの技術によって最短で行えることは、世界を変えられる技術であり、事業であると思ったんです。

「各社各様の強みを活かすことが、水産業界の活性化に繋がる」

―――現在、リージョナルフィッシュで岩井さんが取り組んでいる仕事はなんでしょうか。

資本提携先を含む企業との協業推進がメインとなります。その他、まだ人手が少ないので、採用から一部広報対応から何でも幅広く行っていますね。

資本提携先というのは、資金調達の際に出資いただいた企業となりますが、それぞれに考え・理由があってリージョナルフィッシュに期待いただいています。そういった方々に、自社の株価を上げて金銭的リターンで応えるのも一つの還元方法だと思いますが、せっかくなら事業面で連携し、お互いの得意分野を活かして水産業を盛り上げる方向で協業していきたいと思っています。

例えば、NTTとの協業では、NTTが行う藻類のゲノム編集技術に着目して、二酸化炭素を多く吸収する藻類と魚やアコヤガイを共存させることで、環境に配慮した食料生産の循環を円滑に行うことを目的とした共同研究を行っています。
マルイについては、最近マルイがフードテックにも注目しているなか、マルイが持っているスペース・顧客接点とリージョナルフィッシュの技術・水産物を活かすことで、催事販売などの場面で協業が成り立っています。

その他、リージョナルフィッシュには沢山の協業先がいますが、協業をコンセプト立案だけでなく、自社の研究員や養殖員などと連携しながらその後の推進まで関われることはとても大きなやりがいです。リージョナルフィッシュと協業先の強みを活かした協業内容の検討、必要な時間や人数、費用などを算出して提案するところはコンサル業ととても似ていますが、そこから実際に数年かけて動く連携、その先の事業創出を、自分も第一線で責任を持って進めていけるところが、プロジェクトに一時的に参画するアドバイザーとは異なりますし、とても貴重で自分の仕事の幅が広がったと感じています。

―――働かれている中で岩井さんが思う、リージョナルフィッシュの強みはなんでしょうか。

やはり水産物の品種改良に特化しているという革新性・独自性ではないでしょうか。
現状、世界でゲノム編集技術で品種改良を行う企業は複数ありますが、魚の品種改良に特化した企業はほぼ見られません。
理由としては、水産物は飼育そのものが難しいことが挙げられます。
品種を確立するには孵化から親になるまでの完全養殖を最低2回回すことが必須です。水産物の生態はまだまだ未知なことが多く飼育自体も高い技術が必要となるのですが、知識と経験をもった研究員や養殖員が試行錯誤の中でそれを成し遂げてきたことがリージョナルフィッシュの強みであると思います。

もう一つは、オープンイノベーションですね。大濱ハットリの社員インタビュー記事でも触れていましたが、弊社は協業を事業の中心に据えています。

リージョナルフィッシュでは、品種改良技術をコアとしていますが、私たちだけでは水産業を盛り上げることはできません。適する環境で飼育するための施設や資材の調達、魚を生産した後の加工・販売など、品種を確立したあとのバリューチェーン全体も考えていかなければ水産業は変わらないと思うんです。
だからこそ、他に強みを持つ人たちと協力して事業を進めていこうというオープンイノベーションの考えを持っているということと、それを事業の中心に据えていることはリージョナルフィッシュの大きな強みだと思います。

「強い思いや目的が、課題解決の推進力に」

―――沢山の人と協力することで水産業を盛り上げようとしているのですね!今後リージョナルフィッシュではどんな人と一緒に働きたいですか?

リージョナルフィッシュを選ぶにあたり、何か強い思いや目的を持っている方と一緒に働きたいです。

実際にリージョナルフィッシュで働いてみると、自身が想像していたよりも水産物のバリューチェーンは広く深く、やらなければならないことが沢山あることに気付かされます。

例えば、社会を変えたいとか、誰もやっていないことにチャレンジしたいとか、世の中に必要な魚を作りたいとか、新しい食のあり方を作りたいとか、人によって様々だと思いますが、そのようなそれぞれの思いを持って、一緒に事業を大きくしていける人がいいですね。
現在リージョナルフィッシュで働く人たちはみんなカバー範囲が広く馬力がありますが、やはり特定分野の専門性や人数の不足を感じる場面も多いので、採用に力を入れて、新たな方にもリージョナルフィッシュの一員として技術の社会実装を進めてもらいたいと思っています。

また、前に進んでいくことが好きな人と一緒に働いていきたいです。
乗り越えなくてはいけない課題が沢山あるうえ、その課題一つ一つが重いので、ただ単にやることをこなしていても進捗が生まれないことも多々あります。しかし、私たちは、世界規模の社会課題や水産業という大きな市場を相手にする以上、スピード感を持って進んでいかなければいけません。だからこそ、確実に課題を解決しながら前に進んでいく、そしてその前進を楽しめることが大切になってくるのではないかなと思います


―――高い目標をもって突き進んでいく岩井さんの前向きな人柄がうかがえる貴重な機会となりました!本日はありがとうございました!

いまリージョナルフィッシュは人材採用を強化しています。
是非私たちと日本の水産業界を変えていきましょう!


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