見出し画像

「普段の生活の中の、ほんの少しの努力で」 防災アドバイザー藤原リサさんに聞く “防災の心得”〈前編〉


大学で防災を専門的に学びながら、オンラインイベントやインスタグラムにて【家族を守る防災対策】について情報発信されている防災アドバイザーの藤原リサさん。防災に悩む多くの主婦にメソッドをお伝えするなかで見えてきた問題点とは。もしものときに家族を守る備えと心構えについてお話を伺いました。

画像2

- PROFILE -

ー 自己紹介と防災に関心を持つようになったきっかけを教えてください。

藤原リサさん(以下、藤原) 現在は、大学で防災を研究するかたわら【防災アドバイザー】としてインスタグラムを中心に子育てをしながらでもできる簡単な防災の発信を行っています。

WEB以外の場でも防災教育活動やイベントに関わらせていただき、これまで300人を越える防災に悩む主婦の方々にオリジナルの防災メソッドをお伝えしてきました。

防災に興味を持つようになったきっかけは、3.11 東日本大震災で被災された多くの方々から災害時についてのお話を伺ったことです。当時、父親が仕事で東北にいたこともあり、毎年のように東北へ行っていました。その度に被災者の方からのお話を聞いていたのです。

家族と連絡が取れず、避難所を探し回って夜も眠れない日々が続いたという方。備えもなければ支援物資も届かず、次の日の食事も手に入るかわからない毎日をご家族と過ごされていた方。自宅にいたお子さんと親御さんを津波で亡くされた方。体の弱かったお子さんが災害後、満足に治療を受けられず、命を落とすことになってしまった方。

みなさん口をそろえて仰っていたのが「しっかり備えをしておくべきだった」という言葉です。この言葉を何度も聞き、自分事として真剣に考えなければと考えるようになりました。


- WORK -

ー 大学では具体的にどんな研究をされているのですか?

藤原 土木を専攻しています。そのため、防災の中でもハード面からの防災について主に学んでいます。現在は河川工学の研究室に所属しており、近年多発している大雨や台風といった豪雨災害に関する研究を行っています。

ー 大学で学んでいる専門的な防災の知見やこれまでの活動などから総合的に判断すると「多くの人々にとって足りていない災害時の備え」はなんでしょう?

藤原 防災はどの面から見ても不十分であると考えています。しかし、その中でも特に足りていないと考えているのは意識面です。災害への危機感が足りていないと感じています。物資の備えが不十分な人がいるのはもちろんですが、物資をある程度揃えている方でも形だけ備えて心構えや認識が追いついていないと感じることがあります。

世間的に防災=防災リュックといったように物のイメージが強いためでしょうか、ただ物を揃えようとだけしてしまって、基本的な防災知識があまり認知されていません。

たとえば、住んでいる地域のハザードマップを確認すること、避難所の場所や避難経路を確認することなど、家族と話し合いながらできる防災はたくさんあります。そのうえで、もし災害が起こったら避難所に行く可能性があるのか、それとも在宅避難できそうかなどを判断し、必要な備えは何なのかを考えるのが防災のセオリーだと考えています。

ー なるほど。危機感の足りていない方に関心を持ってもらうための工夫は何かありますか?

藤原 防災のイベントに参加したり私のインスタグラムを訪れる人はすでに高い防災の意識を持った方が多いです。危機感のない人に防災への興味を持ってもらうことは難しいのですが、「防災にも役立つ時短料理」など、日常生活をちょっと便利にする情報から興味を持ってもらい、その延長線上に自然と防災がつながるようにしています。

防災を「特別なこと」と感じてしまうと、どうしても億劫になってしまいます。あくまでも普段の生活のなかで無理なくできる防災を目指し、「わざわざやること」をできるだけ省いた対策を提案するようにしています。

ー リサさんのインスタグラムではどんな反応が多いのでしょう?

藤原 やはり防災リュックの中身に関する情報は人気です。防災用品というと、どうしても保存性が高く、高品質で、お金がかかるものというイメージが強くなりがちです。たしかに多くの防災用品は値段が高く、高いなりの性能も持っています。ただ、そこで「めんどくさい」「手が出しづらい」と敬遠されてしまっては意味がありません。まずはお金をかけずにできることから始めていただくのをお勧めしています。

たとえば「100円ショップで売っているアイテム活用術」といった投稿は多くの反応をいただいています。意外と家にあるものや、手に入りやすいものも、ひと工夫を加えれば立派な防災グッズになります。そうやって工夫をするのは楽しいですし、楽しいことは始めやすく、続けやすいと考えています。

子どもの防災に関わる情報もフォロワーの方から多くの関心を寄せられています。何があっても子どもを守りたいという強い思いが防災への意識につながっていると感じます。

私が子育てをする主婦の方を中心に防災メソッドをお届けしているのも、「防災を本気でやる!」「災害に遭っても必ず家族を守る!」というお母さんたちの強い思いに応えるためでもあります。誰よりも強く家族を守りたいと思っているお母さんだからこそ、わかること、できることがたくさんあると信じています。

ー ありがとうございました。次回の後編では藤原さんにも体験してもらった空気発電池「エイターナス」についても詳しくお話を伺っていきたいと思います。(※ 後編はこちら

画像2

2021年3月、リジェンヌにてインタビュー
右は当社代表の大林


- 編集後記 -

みなさんは普段の生活の中でどこから防災情報を得ていますか?

以前はテレビや新聞からが主流だったと思いますが、現在は検索サイトやSNSから膨大な量の情報を得ることができるので、必要な情報はいつでもどこでも何でも手に入ります。

今回は、主にInstagramを中心に活動されている防災アドバイザーの藤原リサさんにインタビューさせていただきました。

更新頻度はなんと毎日!とても有益な情報が日々更新されているので、是非リサさんのアカウントを一度訪れてみてください。

災害に備えて「何か特別なことをする!」「高価な物を買う!」のではなく、普段からできること、家にいてできることなどから始めるリサさんの哲学が見えてくると思います。

▼ 藤原リサさんのInstagramアカウントはこちら ▼
( フォロワー数約4300人 / 2021年3月現在 )
https://www.instagram.com/risa_bosaiadviser/

また、こちらのブログではオリジナルの防災メソッドのテキストも配布されています。

普段の生活の中でできるほんの少しの努力で、家族を守れる母親になる防災メソッド!

皆さん是非この機会にリサさんからたくさん防災情報をインプットして、実生活でのアウトプットにつなげてみてください!


-----

こちらの記事をおもしろいと感じていただけましたら「スキ♡マーク」を押していただけると幸いです。スキ♡はnote非会員でも押すことができます。フォローやSNSでのシェアも大歓迎です!

▽ 株式会社リジェンヌ コーポレートサイト
https://www.regenne.com/

▽ 公式Facebookページ
https://www.facebook.com/Regenne.Co.Ltd

▽ 公式Twitter
https://twitter.com/Regenne_info

▽ 公式Instagram
https://www.instagram.com/regenne_info/

この記事が参加している募集

リジェンヌでは非常時における電源確保の重要性を広く知っていただくための勉強会やセミナーを企画しております。いただいたサポートは活動費にあてさせていただきます。どうぞよろしくお願いします。