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心に残る本

たくさんのnoterさんが記事に書かれている山根あきらさんの企画に参加させて頂きます。
よろしくお願いいたします。



「特に感動した本を3冊」とありまして色々と思いを巡らせたのですが候補があり過ぎて。
ある意味インパクトがあったものも含めて読んだ時系列順に3冊挙げてみました。



1 完全自殺マニュアル 鶴見済著



最初にこれを取り上げるのも考えものですが…、汗。

記憶を辿ると本書が発売されて割とすぐに購入していました。
昼休みに会社近くの書店に行った処、新刊コーナーに平積みされていて。

時代も時代で当時はネットなどの情報源は無く、若くて社会人に成りたてでとても無知だったこともあり単純に興味本位で購入しました。
(特に自殺願望があったわけではありません)


昼休みに会社の自席で読む本では無いと思うのですが、人目を憚らずに読んでいました。ブックカバーもしていなかったので周りの諸先輩方は引いていたと思います。


内容としては様々な自殺の方法が書かれているのですが、だからと言って試そうと思うのではなく、むしろ「こういう死に方だと◯◯なデメリットがある」という事の印象が強く残りました。


例えば列車への飛び込みは遺族に莫大な賠償金が請求されるとか、焼身自殺は思いのほか人の身体は簡単に燃えなくて苦しむ時間が長く、途中で誰かに消火されて生き残ってしまうとその後の身体的、精神的苦痛は想像を絶するとか、事例毎に色々と考えさせられました。


そういうこともあってある意味自殺することに対する怖さを知ることになって抑止力にも繋がっています。


命は大切なんです。
忘れないようにしないといけませんね。



2 C(第10巻)ほんとうの行方 きたがわ翔著


タイトルの「C」はコンプレックスの「C」で、それぞれ異なるコンプレックスを抱えた主人公たちが自身の悩みと向き合い、乗り越えていく様子がオムニバス形式で描かれています。

男性失格(第1巻~第3巻)
マゼンタ・ハーレム(第4巻~第6巻)
モンロー・ジョーク(第7巻~第9巻)
ほんとうの行方(第10巻)

全10巻のうちの第10巻のストーリーが一番好き。

どのストーリーもそうなんですが人の持つ心の弱さ、同時に心の優しさが丁寧に描かれています。
特に第10巻は人の心の暖かさ、本当に大切なものは何か、無くしてはいけないものは何か、そして誰もが独りで生きているわけではないと改めて気付かせてくれる作品です。



時分の弱さを認めることで初めて強くなれる。
そんなことを感じます。


これ、今読んでも、何回読んでも泣けます。



3 八日目の蝉 角田光代著


ドラマや映画にもなった作品。
罪を犯した主人公は明らかに法の元では裁かれることをしているのだけれど、読んでいる途中から何とか無事に逃げ切れるようにと祈っていました。
あることがきっかけで身元がばれて逃げ切るために向うフェリー乗り場までの切迫感や子供に対する想い(名言ありましたね)。


その後の子供が成長してからの生き方、最後の二人がニアミスする場面まで、読んでいて心が震えました。


これを読んだ時には既に自分にも子がいて、親としての子に対する思いや子から見た親への思いとか考えさせられました。


この作品をきっかけに著者の別の作品も読むようになりました。



3冊挙げましたが見事なまでにバラバラでした。
他にも色々感動した本はありますがそれはまた別の機会と言うことで。


自分自身を振り返り見つめ直す良い機会になりました。



企画して下さった山根あきらさんに感謝致します。
ありがとうございました。



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