【香川県のワニ信仰】金比羅(こんぴら)さんはワニの神様! 祭神の大物主神は大国主神で大黒天の起源はシヴァ神! 象頭山に鎮座し境内にゾウの像! インドから移住してきた出雲族が支配!
🟣香川県仲多度郡にある金刀比羅宮。
金比羅さんの名前で親しまれている。
この金比羅(コンピラ)は、本来インドのガンジス川にすむ鰐(わに)を神格化した水神の名。
金比羅は、サンスクリット語のクンビーラKumbhiraの漢訳語で、仏法守護神の薬師十二神将の一つ。
その金毘羅(クンピーラ神)が海神、水神として信仰され、香川の象頭山(ぞうずさん)に鎮座の神と神仏習合し、金毘羅大権現と称されるようになった。
●クンビーラ(金比羅)は元来、ガンジス川に棲む鰐(ワニ)を神格化した水神で、日本では蛇型とされる(出雲大社は龍蛇信仰、三輪神社は蛇信仰)。
クンビーラはガンジス川を司る女神ガンガーのヴァーハナ(乗り物)でもあることから、金毘羅権現は海上交通の守り神として信仰されてきた。
特に舟乗りから信仰され、一般に大きな港を見下ろす山の上で金毘羅宮、金毘羅権現社が全国各地に建てられ、金毘羅権現は祀られていた。
●クンビーラ神は元々、鰐(ワニ)の神とされていたことから、日本神話でも鰐は海神や龍神、水神と深く関係しているように、日本に入ってくると海神や龍神に見立てられ、金毘羅は海難や雨乞いの守護神として信仰されるようになった。
また、讃岐の象頭山が瀬戸内海を航行する船の目印になったことから船の守り神とされるようになった。
金毘羅領は、生駒親正など歴代藩主の寄進に加え、初代高松藩主松平頼重の働きかけによって徳川家光の朱印状が出され、幕府の朱印地となった。
また、東廻り西廻りの海上交通路が開かれると、塩飽船により金毘羅大権現の名が全国の津々浦々に知られるようになり、江戸中期以降になると、船乗りの守護神から広く民間信仰へと広がっていった。
しかしながら、明治の初期、国家神道を成立させるため、政府が出した神仏分離令により、仏像を壊したり捨てたりするという事件が相次いだ。
廃仏毀釈と呼ばれる運動。この時、寺の破壊を恐れた、松尾寺の別当・松尾宥暁(ゆうぎょう)は、僧職と神職を兼任できなくなったので、寺自体は廃絶させた上で祭神を大物主神(おおものぬしのかみ)と崇徳天皇(すとくてんのう)に変更していち早く純粋な神社に模様変えした。この奇策によりここは暴徒たちの矛先を逃れ、社号も琴平、金刀比羅を経て現在の金刀比羅宮となった。
🟣大物主神(オオモノヌシノカミ)
現在、金刀比羅宮のご祭神は、大物主神と崇徳天皇。
オオモノヌシは、大国主命(オオクニヌシ)の和魂(にきみたま)、穏やかな側面(この逆を荒魂)を表しているとされ、オオクニヌシの半身的な存在。
↓大国主神
大国主神(おおくにぬしのかみ)は、日本神話に登場する神。国津神の代表的な神で、国津神の主宰神とされる。
大物主神は、出雲族系の龍蛇信仰の出雲大社と同じく出雲族系の蛇信仰の奈良県の大神神社(三輪神社)の祭神。
※天皇家となる天孫族系(天津神)の天照大神を祀る伊勢神宮は、国津神を祀る出雲大社や三輪神社より新しい。九州の宇佐八幡宮 社家の宇佐公康さんによると口伝では、出雲族がシベリアから移住してきたことが語られている。
大国主神と関係の深い大黒天は、ヒンドゥー教のシヴァ神がルーツ。
大黒天(だいこくてん、梵: Mahākāla、[マハーカーラ]、音写:摩訶迦羅など)は、ヒンドゥー教のシヴァ神の異名であり、これが仏教に取り入れられたもの。七福神の一柱。
大黒天は、シヴァ神の化身で、ヒンドゥー、仏教、シーク教に共通の神であるマハーカーラは、インド密教、チベット仏教に取り入れられ、その後、中国密教(唐密)と空海が伝えた日本の真言密教では護法善神とされている。
🟣金刀比羅宮が鎮座する象頭山(ぞうずざん)
象頭山(ぞうずさん)は、香川県の西部に位置する山。この独立峰の山塊全体を琴平山とすると南側半分が象頭山であり、北側半分は大麻山(おおさやま)であり、両方合わせた全体を「象頭山」として瀬戸内海国立公園、名勝、天然記念物に指定され、香川のみどり百選にも選ばれている。
釈迦がカッサパ3兄弟とその弟子千人を改宗させて説法をしたというインド中部の伽耶の西方の山のブラフマヨーニは、象頭山(ガヤーシールシャ、和名で伽耶山)と呼ばれていて、当山と山容が似ており、また、金比羅大権現が鎮座した聖地であることから当山も象頭山と呼ばれた。
●境内にある象
象頭山にちなんで贈られた象。
竣工: 1955年4月
作者: 小倉右一郎
「樽谷鹿太郎」という東京の方からの奉納。この方は動物サーカスの興業主。宮城県岩沼市の竹駒神社には、この地でサーカス興行をして成功した感謝として「飛躍の霊狐像」(小倉右一郎作。1956年)を奉納。
🟣出雲王家 富家(とみけ、大国主命の末裔)の口伝では、出雲族は、3500年以上前にアーリア人の侵攻に遭い古代インドからクナト王に率いられてシベリアを通り、北海道へ辿り着き、日本海沿岸を南下し、砂鉄の取れる出雲にやって来たドラヴィダ人である。この古代出雲族の民はDNA分析で、縄文人に近いと言われる人たちでヤマト言葉は、ドラヴィダ語に類似している。
インドのヒンズー教信仰の影響を持つ古代出雲人たちが、讃岐の地へもやってきて象頭山を神と崇め、水神のクンピーラ神を祀り、水不足に悩むこの一帯を支配していたのだろう。或いは奈良県桜井市の三輪神社などへの移動途中、一時的に住んでいたのかもしれない。
香川県木田郡三木町には、祭神がワニに乗って来たと社伝に残る和爾賀波神社と鰐河神社がある。
この社伝は、瀬戸内海を渡ってやって来た出雲族が新川、或いは鴨部川を遡って和爾賀波神社、鰐河神社にたどり着いたことを指しているのだろう。
詳細は
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以上
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