百貨店の婦人靴売り場で働いていた時のこと(新卒風味)
概要
2003年3月〜2004年夏くらいまで
雇用形態は直雇用で契約社員。
婦人靴売り場に配属されて、国内ブランドのゾーンで販売を担当。
入社した理由、退社した理由
同級生が卒業旅行に出掛けている頃、私は改めて就職活動というか、求職活動をしていた。どのように見つけた求人か、もはや覚えていないけれど、3月から働き始めているので「新卒」ではない。なんかだヌルっと社会に出たな、という記憶だけはある。
百貨店を選んだのは、「敷居が高くて苦手だから、中に入ったら克服できるのではないか」と思ったから。一応、衣食住にも関係している。あと時期的に時代的に、選べるほど求人はなかったように思う。
退職した理由は、低賃金。
働いている時の思い出
たった1年半くらいしか働いていないのに、今も関係が続いているほどの中の良い友達ができたり、職場には直雇用の正社員に各ブランドの社員やアルバイト、靴の修理屋さんも皆仲良く、売り場全体でとても一体感があった。働いている時も超楽しかったし、社食も美味しかったし、仕事終わりに同僚と飲みに行くことも沢山あって、楽しく愉快な日々を送っていた。
大学時代にコンビニ、カフェ、居酒屋、漫画喫茶など接客アルバイトを沢山していたけど言葉遣いや所作、お客さま対応など、本当に多くのことを学ばせてもらった。お客さまも様々で、若者からマダム、外商など触れ合うお客さまの種類も多岐に渡る。靴のサイズ合わせ方、形や種類で異なる靴のマナーや沢山の箱をしっかり固定する紐の縛り方など、今でも役立つ知識やスキルがついた。
書いてて思い出したけれど、働いて1年程経った頃、突然リストラとなった。こう書くと穏やかでないけれど、目の前の現実としては当時売り場担当だったブランドの会社に「移籍」となり、特に自分から見える何も景色は変わらなかった。
低賃金であること以外は、なんの問題もなかったと思う。
(実際、今になって当時のプレスリリースを見てみると会社再編・リストラで事業や人員整理をガンガンやっていたので、知らない、アンテナも無いって恐ろしいな・・と思う。)
楽しいけど問題のある生活
百貨店はなんでも売っていて、華やかそのもの。毎日素敵なものに囲まれて1日を過ごすなんて、夢の中のよう。
苦手だった敷居の高い空間はいつの間にか克服でき、大好きになっていた。
働き始めてすぐ、「魔法のカード」を渡される。お店で買うものはなんでも5%オフになる。(実際は申し込んだと思うけど)
素敵なものを見る⇨欲しくなる⇨魔法のカードが力を貸してくれる⇨素敵なものが自分のものになる。
だけど現実には、夢も魔法も長くは続かない。
私は、楽しい夜を過ごしていたはずが、いつの間にか夢と魔法の裏側でどんどん膨らむ現実とバランスを取るために、仕事が終わった後に仕事をしていた。
運命の出会い?
仕事が終わったら週に何度かお店に向かう日々。ダンディーなマスターと明るいママのいるお店。夫婦で来られてカラオケを楽しんでいたり、常連さんも多くてとても好きだった。
ある出勤前、お店の前で自転車を止めていたら男性二人組に「お店の子?」と声をかけられた。60代くらいと30代くらい。ちょうど良かったので(何が)、「飲んでいきません?」と声をかけて同伴入店(違。
何を話していたか思い出せないけれど、二人ともノリがよくて楽しく話した。
しばらくして60代の社長という男性に
「うちで働かない?」
と言われた。今でいうスカウトだ(違違。
大好きな店にこんなところというのも失礼だけど、こんな勧誘あるんだ。
そして、
「はい!働かせてください。」
言う方も言う方だ。約束成立。(違違違
何の仕事するの?
給料はいくらなの?
条件はどうなの?
普通の人だったら気になるあれこれを確認せずに突き進む私。
知らないって恐ろしいなと思う・・・(2回目)。
おまけ
もう一つの仕事を見つけるにあたり、アタックして落ちたお店は女の子がドレスを着て接客するようなお店だった。店の雰囲気も高級感あって。なんというか、やっぱり私は素朴さというか抜けない芋さ加減があったんだろうなぁ、と受け入れてくれたママに感謝の気持ちを思い出したし、いちいちそっち側に着地しちゃう自分を撫でてあげたい。。
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