現代短歌 《汚れたスニーカー》
その海は誰の涙でできている確かめる前に両足を浸す
ひび割れたグラスにうつるその女(ひと)は時が経つほど美しく光る
溺れても大丈夫ですその波はあなたの心奪えやしない
いつだって優しい言葉をくれるのは傷付けたくないからそれとも
花びらが散る頃にもまだ降り注ぐ紙吹雪のよう気まぐれな言葉
唾を吐き馬鹿野郎などと叫ぶならアスファルトになれ雑草になれ
オーロラに光る眼鏡をかけてみてどうだいこの世も結構マシだろ
我は今コンクリートに付いたガムあなたの靴が踏むのを待ってる
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