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TANKA

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現代短歌。過去や現在や未来のことを文字にする。漫然とだらだら書きたくなかったので、「素材:キャンバスにアクリル絵具」のような括りを文字の表現にも設けたいと思った。
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2021年6月の記事一覧

現代短歌 《虚しさの色》

現代短歌 《虚しさの色》

いつまでも降り続けるその雨は過去 どこかへ連れ去られてしまった君

美しき夢は心地良い場所だけど いつしかそれも消えて無くなる

人間は時間と記憶に支配され「生きられるよう」できているのだ

夕闇に隠れた手足は薄汚れこちらへ来るなと合図を送る

夜風から浮かび上がった線なぞりどこまでもつづくここに無い国

あまりにも夢を見すぎてしまったかフワフワと浮く地上3センチ

甘口のホイップの上に溶けた蝋

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