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「エラスティックリーダーシップ」を読了した

図書館で借りてきた「エラスティックリーダーシップ」を読んでいた。

この本は、廃版なのか。どこにも売ってなかった。

さすがに中古でこの金額は。。ということで図書館にあったので借りてみた。

この本はどんな本?

この本はチームにおけるリーダーシップの取り方にフォーカスした書籍でした。
大きく二部構成になっている。

  • 前半:著者の Roy Osherove によるリーダーシップ

  • 後半:様々なリーダーたちによるリーダーシップのエッセイ集

第一部

Roy Osherove のリーダーシップ論について書かれている。
その中で述べてるエラスティックリーダーシップでは大きく3つチームの状態が存在する。

  • サバイバルフェーズ

  • 学習フェーズ

  • 自己組織化

リーダーシップモデルは、「チームがいるフェーズに応じてリーダーシップの取り方を変化させることで、チームの成長を導く」という言葉よかった。

どんなチームでもリーダーが、フェーズに応じた対応が求められる。そしてチームを引っ張り導いていくことが求めれる。

リーダーシップは天性や素質や才能ではない

職務上やむおえずリーダーという立場についた人の勇樹を与えてくれるものです。
変化に応じてチームを成長させ、自身のリーダーシップとしての成長を育んでいく。

できるできないという話ではなく、変化に柔軟に応じて学び成長してくことがリーダーとして求められるところだろうと感じた。

第二部

第二部では、リーダーシップにまつわるエッセイ集「チームリーダーシップについて知るべきこと」。
この本は「プログラマが知るべき97のこと」の編集者 ペブリン・ヘニー のアイディアのことらしい。
各エッセイに対して、それぞれのリーダーシップ理論を深く学ぶことができたの良かった。この本も読んでおきたいと思ってる。

本記事とは内容としては関係ないが↑の本を調べたら、個人的に読みたいと思ったシリーズもでてきた。オライリーさん自分の興味を唆る本がたくさん出版されてて素敵ですね。


エラスティックリーダーシップとは?

理性的な人間は自分自身を世界に適応させ、非理性的人間は世界を自分自身に適応させようと固執する。それゆえ、すべての進捗は非理性的な人間に依存することになる

【人と超人】ジョージ・バーナード・ショー

いろいろなリーダーシップモデルがありますが、エラスティックリーダーシップとはどういう意味なのか調べた。

エラスティックとは、伸縮自在という意味がある。

チーム開発を行う上でチームには3つの状態があります。

  • サバイバルモード

  • 学習モード

  • 自己組織化

この3つの状態の変化に柔軟に対応するリーダーシップのことを、エラスティックリーダーシップと呼ぶ。

自己組織化といった部分は、多くのビジネス書が出版されています。
この本はよりプログラマやチーム開発といった部分にフォーカスされているため実際の現場でも取り入れやすい・実行しやすいと感じました。

調べると書評を書いてた人がいたので参考にした。

響いた部分

この本にはリーダーに必要な部分を書いてたけど、色々と刺さる部分が多く個人的に残った部分をまとめました。

チームリーダーマニフェストに向かって努力する・チームのフェーズに合わせる

最初に書いた通り、エラスティックリーダーは変化に柔軟でなければならない。
チームの状態は、それの時々で変わってくるためリーダーはフェーズに合わせて対処してく必要がある。

サバイバルモード

サバイバルモードとは、一種の修羅の状態のようなものだ。
チームが場当たりで対応して、どんな時間帯でも恒久対応。
エンジニアがこのサバイバルモードに入るとクライアントや営業とかチーム等、自分以外のメンバーからは称賛されヒーローになる。

一種の属人化の沼に入る可能性が高い。

たしかにサバイバルでの学びや障害での対応は、己の経験やスキル向上につながる。(ものによるけども)

しかし、属人化や一般化していないナレッジは各自に貯まるだけだろう。
サバイバルでも学びや経験したことをドキュメント・ブログに残していくをこと習慣化してサバイバルモードを脱却してチームをはやく学習モードにもっていくことが求めれると感じた。

学習モード

学習することを学ぶでは、サバイバルモードから脱却して、チームのゆとり時間ができたら、新しいスキルの集中的訓練にあてることができる。
このチーム状態を学習モードです。

常に学び続けることの一貫ではあるが、チームにおいてサバイバルモードの状態では、学習時間や新しいチャレンジに目がいかない状態になる。

まずはチームのサバイバルモード(行き当たりばったり習慣)から脱却して学習モードにもっていくことが必要です。

コミットメント言語

コミットという言葉はかなり強い言葉。
日本だと日産自動車前会長のカロス・ゴーン氏が会見で使った言葉だった。

エンジニアではバージョン管理ツールではコミットしていることから馴染みはあるが一般人にはテレビなど著名な人が話したことだったりが多いと思う。(あとはライザップでもCM効果でコミットは有名になってると思う)

英語のニュアンスでは、最大限の力を注いで取り組むと言われている。

力強くコミットしていきます!とは自分は言わないようにしている(エンジニア間では使います)

この本のコミットメントとは、誰かと何かを同意し、それをやること(あるいはできないことの説明)の言葉を指します。

  1. やると言う

  2. 言ったことをやろうと思う

  3. 実際にやる(あるいは待ったをかける)

この言葉は、曖昧な表現で書かないことを書かれている。

  • かもしれない

  • すべきだ

  • したい

という不確定な言葉は避けることが大切。登壇や発表でもそうだけど何事も言い切ることが大切です。

何気ないSlackの会話でも、意識することで相手にも伝わりやすくなると私は思う。

今日中にやれると思います。
打ち合わせしましょう。

今日中にやります。
今日の2時に打ち合わせしましょう。(相手のスケジュールを確認した上)

日本人執筆者によるチームリーダーシップについて知るべきこと

日本人の執筆者さんがまとめてくれたチームリーダーとして考えていることが書かれている部分は面白く学べることが多かった。

最強の自己組織チーム:攻殻機動隊より 公安9課の荒巻課長のセリフが良かった

アニメ見てたときは、何気なく聞いていた言葉だったけど、今自己組織チームについて学んでる中で、たしかに最強の自己組織チームは公安9課だなと思った。

我々の間にチームプレイなどという都合のよい言い訳は存在せん。あるとすればスタンドプレイから生じるチームワークだけだ。

攻殻機動隊:9課の荒巻課長のセリフ

公安9課は、国の治安を守るための特殊部隊。
チームは強い目的意識で動いている。備わってる目的意識から最強といわれる自己組織化されたチームワークが生まれている。

強いチームを作り出すためには、チームリーダーは目的意識と共通の目標やビジョン・ミッションが必要になってくる。
その実現に向けてチームを導いていかなければならない。

何気ないセリフをここまで深く書かれていることが自分にとって強烈だった。
アニメや他のドラマなど普段何気にみてるものも、思考を深く考えていくことを学べた。


まとめ

自己組織化チームを育てるためのノウハウが凝縮された良書でした。
いきなり最強の自己組織化チームを作ることは不可能だけど、一個ずつ変化に応じてリーダーシップの取り方を考え行動することを意識していきたいと思った書籍でした。

図書館で借りたけど、古本屋などめぐって巡り合ったら手元においておきたいと感じました。

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