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鳥たち

子ども食堂へ賞味期限の近い食料を運ぶボランティアをしている友達がいる。

ある日、メチャクチャ余ってるから貰って!
とその友人が30キロの古古米を我が家に持ってきた。
しかし夕飯の時にその米を炊くと、夫が「このご飯はちょっと食べられないな〜」と言った。
古すぎて食べられないお米が30キロ宙に浮いてしまった。さてさて。

結局いただいたお米を粗末にすることもできず、
私たち夫婦は公園にやってきた。
ビニール袋に古古米をパンパンに詰めて。

そして米をまいた。
すぐさまハトが大量にやってきた。
私はスズメが好きなので、スズメに米を食べてほしいのだがハトのブロックは固い。

スズメは本当に敏感ですぐに逃げてしまう。
そのうちカラスもやって来る。
するとなぜかハトは逃げる。
スズメは少しだけ米をついばみに来る。

公園の鳥類には力関係があるのだなと思う。
人間もめんどくさいけど、鳥たちも色々大変だね。

午後の温かい春の匂いがする公園のベンチで、
空になったビニール袋を丸めて陽射しを浴びながら夫と2人、ベンチに座っていた。一羽残ったカラスがポリポリ音を食べている。

みんな鳥たちが食べてくれればいいよ。
太陽が出でいるうちにお腹いっぱいになってくれたらいい。

家にまだまだ古古米があるから、また公園にもってくるね!

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