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バザーなどのPTA主催イベントは「前売券」か「現金」か。それぞれのメリットデメリット

学校のバザーやお祭りなどで提供する飲食物やゲームなどを、当日「現金」でやるところもあれば、あらかじめ「前売券」を出しているところもあるかと思います。

その学校の保護者がみんな“おおらか”なのであれば、現金販売でもよいと思うのですが、それぞれのメリット・デメリットと、前売券発行を簡略化する方法をお伝えしたいと思います。

前売券方式のメリット

・売れ残りが最小限になる(赤字にならない価格設定ができる)
・「欲しかったのに買えなかった」というクレームが起こらない
・当日お釣りが出ないため、混雑緩和ができる
・子どもに現金を渡さなくて済むので安心

前売券方式のデメリット

・前売券購入希望の集約がめんどう(人手が必要)※
・前売券を作るのがめんどう
・前売券作成コストがかかる
・イベント当日に、前売り券を忘れる人が出る恐れ

※については後述します。

現金販売のメリット

・事前の準備が不要
・前売券をつくる際の画用紙代や印刷代、手間・時間が不要となる

現金販売のデメリット

・売上予測が立てにくいので、売れ残り(赤字)が出る恐れ
・数が足りず「買えなかった」のクレームが出る恐れがある
・お金の紛失などで人間関係などのトラブルに発展することがある

・・・かかわっているPTAで、事前準備に時間をかける余裕があるなら前売券、赤字覚悟の出たとこ勝負でいいなら現金販売かと思います。

前売券方式の何が面倒か

前売券購入希望を集約する際、申し込みがデジタル化されていればかなり楽なのですが、ここを紙で運用していると、下記の2つが相当面倒です。

紙で前売券購入希望を集めると、その集約が大変
よくあるのは「紙の申し込み用紙や申し込み袋に印字された商品一覧に、希望数と合計額を記入(袋の場合はそのまま合計額を封入し提出)」という方式ですが、在校生が多ければ多いほど、この集約が相当大変です。

とある学校では、集計日には役員のみならず旧役員まで駆り出され、「申込み用紙を読み上げる係」と「入力する係」がペアで取り組み、一日がかりで入力、確認、各ローカルに保存されたエクセルの合算作業をしていました…。

紙で前売券購入希望を集めると、計算間違いが多い
ゲームA(100円) /申し込み数 1 小計100円
ゲームB(120円) /申し込み数 2 小計240円
飲み物(100円)  /申し込み数 3 小計300円
おにぎり(90円)  /申し込み数 3 小計270円
合計         /申し込み数 9   910円
などと、申込数と小計、そして申し込み総合計と合計額を記入してもらうことが多いと思います。

しかしここで計算間違いをされる方、さらに申し込みと同時に申し込み袋で集金をすると、入金額間違いが発生しがちです。
(上記の学校では、実に申し込み者の1割の保護者が計算間違いか入金間違いをしていました)
そのため、検算・確認に数十人が何時間も駆り出されるという、誰得な状態になりがちです。

GalleryMaさんによる写真ACからの写真

関わる人が時間に余裕があり、何時間かかっても特に問題ない、と思われてるのであればよいのですが、昨今はワーキングマザーも増えているため「有給取って、紙に手動計算された数百枚の注文内容を検算するって、何の嫌がらせやねんそれ・・・」と思われることもしばしば。

そこで、2段階にわけて改善することにしてみました。

在庫(赤字)リスクを回避すべく「前売券」方式を選びつつ、できる範囲で効率化

PTAのイベントである以上、赤字は避けたいし、足りないというクレームも避けたいということで、ここは前年までに倣い「前売券」方式を採用しました。

フェーズ1:夏祭りの注文集計作業を、Googleスプレッドシートに
前年度までの注文集計作業では、役員が持ち込んだ4台のパソコンのローカル環境に保存したエクセルのファイルに入力して、あとから4ファイルを1つのローカルにまとめて合算していたようです。
これだと合算が面倒なのと、後から追加があった時に最新ファイルの管理がきちんとできるか不安が残ります。

そこで、作業室にWi-Fiを持ち込んでひとつのGoogleスプレッドシートに各担当が同時に書き込む方法を取ることにしました。

クラスごとのシートを分けて、別々のアカウントで同じスプレッドシートにログインし、シートを分けて入力していくのです。これにより、合算・集計作業のスピード化が進みましたが、「紙を転記する」という無駄と入力ミスのリスクは残ったままでした。

※できれば夏祭りからGoogleフォームを使って、各保護者からの注文を受け付けたかったのですが、役員のなかにも「知らないツールなので判断できない」「そこまで変えなくていいんじゃない」という慎重論があったため、夏祭りでは紙で注文を受け付け、転記したデータの集計の「合算」部分のみ効率化という形に着地しました。

※「集計のやり方教えてあげるね」と旧役員がわざわざ来てくださり、前年度までのやり方をレクチャーしようとしてくれたので、「今回はスプレッドシートでやります」と伝えると「そんなこと、次年度の人ができるとは限らないじゃない」とお怒りでした。
そこは「必要ならマニュアルは残しますしレクチャーもしますが、次年度の人ができなさそうなら、旧年度のやり方に戻せばよいと思います。」といってスルーしました。

フェーズ2:秋のバザーは、注文をGoogleフォームで受付+集金袋に各自の注文数と金額をWordの「差し込み印刷」機能を使い個別に表示
紙の注文のエクセル転記という、何の付加価値も生み出さない作業にさよならを告げるべく、前売券の注文はGoogleフォームで受付しました。

※お金が絡むことなので、今回初めてメールアドレスを取得し、注文内容のメールが本人に自動的に変えるような設定をしましたが、ここでは注意が必要です。
参考:PTAの各種アンケートでGoogleフォームを導入する際の注意点


フェーズ2の流れや効果、所感については、次回の記事で解説したいと思います。

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関連記事:「PTA役員が紙のアンケートからGoogleアンケートフォームに移行しようとする際に反対派から出されがちな13の懸念とその論破方法

サムネイル画像:真央ママさんによる写真ACからの写真
コイン画像:GalleryMaさんによる写真ACからの写真

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