【エッセイ】私が電車を好きな理由
電車に乗るのが好きだ。
だが、最近、テレワークや在宅勤務などという言葉とともに、電車に乗る機会が減っている。私も緊急事態宣言が発令されていた一ヶ月半ほどの間、電車に乗ることはなかった。
こんなに電車に乗らなかったのは何年ぶりだろう。高校、大学、大学院、会社とどれも電車で通学通勤していたので、中学生以来だろうか。中学生のときも、部活の練習試合や遊びに出かけたりしていたので、もっと長いかも知れない。十数年だろうか。
その中で、最近またいつものようにとは行かないまでも、電車に乗る機会が増えてきた。
やはり、自分は電車に乗るのが好きなのだろう。久しぶりの電車は少しうれしい気持ちになる。
私が電車を好きな理由はいくつかある。
①安定の正確性
②高揚感ワクワク感
③程よい刺激性
以上3点について、書いていく。
理由①安定の正確性
電車は時間通りに発着する。これは他の交通手段と比べて、最も素晴らしい点だ。
特に理由なく遅れることはない。たいていの遅れの理由は天候不順、事故など、回避の難しいものだ。
きちんとダイヤが組まれているから、渋滞もない。天候不順についても、飛行機や車の方が同じ天候でも受ける影響が大きいように感じる。
この正確性のおかげで、旅行やビジネスの計画がしやすい。何時何分の電車に乗れば、何時何分に発着すると言ったことも容易に分かる。バスのように、到着時間が前後する事もほとんどない。
知らない土地に旅行に行っても、この観光地を回って、次にここに行こうなどと計画が容易だ。もし計画を変更した場合でも、ある程度都会なら次の列車がすぐにくる。
この正確性は素晴らしい。
②高揚感ワクワク感
電車には高揚感ワクワク感がある。何故だろうか。それはレールが色んな街に繋がっているという感覚からではないだろうか。
レールをたどった先に色んな町が広がっている様子を想像すれば、若者が描く未来のように可様々な能性が感じ取れる。
南は九州から北は青森までは在来線でも行けるし、新幹線を使えば北海道にも行ける。ものすごい可能性だ。
飛行機も手軽に色んな都市につながっているものの、何というかワープしている感があるのだ。勿論、そのような手軽さや便利さ、効率性も好きだ。だが、すぐに着いてしまうところや、景色が変わらない感じよりも、景色が繋がっている地つなぎ感や移動している感覚を味わうことのできる電車の方が個人的には好きなのだ。
③程よい刺激性
電車には程よい刺激性がある。
先に挙げたように、景色が繋がっている感覚を上げたが、車窓から見える景色は絶えず変化しており、飽きることがない。また、ガタンゴトンのような音も電車の加減速とともに、絶えず心地良い変化しており、安心感をもたらす。
また、そのような環境下からか、電車では考え事がしやすい。
昔のお偉いさんがよいアイディアが浮かぶのは、三上だといったらしい。三上とは、馬上、枕上、厠上だ。それぞれ、「馬の上に乗っているとき」、「布団の中に入ったとき」、「トイレにいるとき」だ。
枕上、厠上は現代でも同じであるが、普通の人はめったに馬に乗ることはないだろう。これは現代では、電車の中だと思う。
先の例で言ったように、微妙に変化する音や景色から程よい刺激が得られるところが、人の感性を刺激するのだろう。自分も電車ではよく考え事をするし、いいアイディアが浮かぶこともある。
まとめ
これまで私が電車を好きな理由を述べてきた。
このような記事を電車で書いていたら、降りる駅を乗り過ごしてしまった。こういった場合でも、電車ならすぐに引き返せる。間違いも大きく受け止めてくれているようだ。
これからも電車で楽しく旅行できる日が来て、それが長く続くのを願っている。
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