見出し画像

利用者さんのワクワク感を刺激するように援助する(福祉現場をレクリエーションで支援する人の書いたコラ

利用者さんの自立に向けた日々のレクリエーション援助のコツについて本日は書きたいと思います。

それは、利用者さんのワクワク感を刺激するように援助することです。例えば、外出レクやイベントは、毎日の体操やリハビリの動機付けになります。私のかかわっているデイでは、外出レクを行うにあたっては、前もって(1月くらい前から)お知らせし、その企画を利用者さんが楽しみにできるように演出しています。

例えば、初詣のレクを企画すると、まず私たちは、できるだけ初詣の様子やお参りに行く神社の写真などを入れて、利用者さんが初詣の状況を具体的にイメージできるようにチラシをつくります。そして、利用者さんやご家族に配布したり、デイルームの壁に貼ったりします。さらに、昨年も同じ企画をしていたならばそのときの様子が分かる写真などをアルバムにして、テーブルの上に置いて見ていただいたり、さりげなく利用者さんとの会話の中に初詣の話を入れていきます。そうすると利用者さんは初詣が待ち遠しくなり、「元気に歩いていきたい」、「風邪をひかないようにしよう」というように自己管理を行うようになるでしょう。また、「初詣のときにはお酒が飲みたい」とか、「昼食は何が食べたい」とか、「○○公園のサザンカがきれいに咲いている頃だから、そこに立ち寄りたい」等の利用者さんの声が出てきます。

こういった雰囲気になれば、さらにこの企画さえも利用者さんと一緒に考え、自発性を高めることができます。私のかかわっている利用者さんのお一人は、娘さんやお孫さんと行った初詣の時の写真を持ってきて、「孫ももう二十歳になってね。また一緒にお参りにいきたいわ」という意見をいただきました。

実際にはそこは施設から遠すぎて、施設として行くことはできませんでしたが、このお話をご家族にお伝えしました。その後、初詣ではないですが、ご家族でお参りにいったというお話を伺いました。まさにこういった援助に私たちの存在意義の1つがあり、利用者さんにとってのレクリエーション支援、そして、自立支援になるのではないかでしょうか。
「今年の〇〇は、ここに行きますよ」という企画ありきではなく、「そろそろ〇〇の準備をしたいですが、今年の〇〇はどこに行きたいですか」からはじめる援助を行ってみてはいかがでしょうか?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?