見出し画像

行政書士開業について①:営業電話とホームページ

皆様おはようございます。
行政書士メシです。

僕は平成16年度行政書士試験合格。
平成19年に行政書士登録。
紆余曲折を経て平成27年に一度廃業し
令和元年に再登録をしました。

もう少しで本年度の行政書士試験が発表されるということで、これから開業を考えていらっしゃる方に少しでも開業に向けて僕の経験をお伝えできればと思います。


①登録が完了するとすぐにかかってくる営業電話

これは驚くべきことです。
自分が日本行政書士会連合会(通称「日行連」)のホームページに
登録されたことを教えてくれるのはおおむね営業電話です。
登録した事務所の電話番号にかかってきます。
「●●代表」や「●●先生」と初めて行ってくれるのはおおむねこの
営業電話でしょう。

営業電話はホームページなどのwebサイト、集客のためのコミュニティ、
最近では「会社の福利厚生の一環として行政書士の相談」、複合機などの
OA機器、ウォーターサーバなど多岐にわたります。

②ホームページ、集客の営業

先生とはじめて呼ばれるのが営業先というのがご自身にとって面白いことなのか、光栄なことなのかはさておき、今でも上記の営業電話は頻繁にかかってきます。

僕の場合、ほぼ業務は携帯電話でやり取りをしていることが多いので、事務所の電話が鳴った場合はほぼ営業だと思っています。

幸か不幸か、昨年末に僕の事務所もホームページを開設しましたが、開設したその日に
「先生の事務所のホームページを拝見しました」
「web集客でお困りではありませんか?」
との電話がかかってきました。
残念ながら開設したその日であったため
「本日開設のため、困るか困らないか、どれくらい集客できるかこれから判断します」と丁重にお断りをいたしました。

③ホームページは必要か??

さて、「これをいっちゃおしめえよ」となるかもしれませんが、そもそも行政書士にホームページは必要なのでしょうか?

僕が最初に登録、開業した平成19年はホームページを開設するのが行政書士営業としてマストであると考えられていました。高額なお金をかけて業者にホームページを作成してもらうということに抵抗がありましたし初期費用を少なくしたいとおもっておりましたので、当時は自分で作成しました。

反響はどうだったのかというと、5年で数件の問い合わせ、依頼を受けたのは3件でした。
そこまで一生懸命ホームページを作っていたのでもなく、集客に対する対策をしていたわけでもないので当たり前の結果といえばそういえます。

2度目に登録した際は勤め人であったこともあり、当初は大規模なアピールをするつもりもなく、退職までwebでの営業活動は行っておりませんでした。

勤め先を退職した際にgoogleビジネスにて簡単なページを作成しただけです。

実際のところ、知人からの紹介やリピーター、友人からの依頼、司法書士や社労士、税理士からの紹介、行政書士からの共同受任なども含めて特段webでの集客に興味はありませんでした。

ホームページを作成したとしても
・士業のホームページを見る一般の方が多くのサイトから僕のwebを見つける可能性が低いこと。
・一般の方が見た場合、多くはほかのサイトの報酬価格だけを比較して依頼されることが多いこと(さらには値下げを強要されることも多いこと)
・士業のサイトを見ている人は圧倒的に士業が多いこと

など、弊害が多いと感じていました。

それよりも紹介先や顧客を大切にしていたほうがよっぽど利益率がたかくなると思っていましたし、それは現在も変わっておりません。

よく知らない人からよくわからない相談をうけるストレスよりも、知っている、ある程度身元が保証されている方からの紹介のほうが僕自身も安心して業務を行うことができます。

何よりも、webに頼った集客に頼るよりも、紹介をもらえるような人間関係を作って独立することを僕はおすすめします。

それでも縁があって自社のホームページを作成することになりました。

④僕がホームページを作った理由

それは単に営業担当者がよかっただけです。
2度事務所で打ち合わせをして2度とも一緒に飲みに行きました。

実際のところ、僕が業務を行うにしても依頼主の事業所などのホームページがあれば確認するのが常です。

業務などの宣伝というよりも、きちんとホームページを業者に作ってもらっている、ということで「まぁちゃんとした事務所なんだな」と思ってもらえるかな??位にしか考えていません。

せっかく作成した以上はきちんとメンテナンスもしたいと思っていますし、情報発信もしていきたいと思っています。

まぁ、なんとなくタイミングがあってホームページを作成したわけです。

⑤これから独立を考えている人に伝えたいこと

これは当然僕の私見です。

まがりなりにもこの業界にそれなりに長くいるものとしていろんな行政書士の方に出会ってきました。その中でも特に新人の方を見て、あるいは新人の方の話を聞いていると。

・とりあえずホームページ作りましたけど、全然電話が鳴りません。
・●●の業務をしたいけど、どうしたらいいかわかりません。どうしたら仕事がとれるかもわかりません。
・異業種交流会に行ったけどそこから何もすすみません
・予備校などで開催された独立講座を受けましたが意味があったのかなかったのか?
・業務のことについて聞きたくても誰に聞いたらいいかわかりません。

事業は継続してこそ意味があるものだと思っています。

僕は幸いにして行政書士を専業にしていなかった際にも多くの人と出会うことができ、そして信頼関係を築くことができました。その方々から今でもいろんなお困りごとがある方々をご紹介いただけています。
一つ一つの業務を丁寧に行っていくことでリピーターもできました。

ホームページを作成したからと言って業務ができるわけではなく、行政書士という看板をたて、さらにホームページという看板までたてたら、その看板に有象無象がすりよってきます。

搾取されないようにお気を付けください。

ホームページうんぬんよりも行政書士として生活できるようにするために、独立する前にはきちんとした人間関係を形成しておいてください。

仕事を退職して独立しようとする人。

いい退職ができるようにしてください。退職した会社から仕事をもらえるような辞め方、顧客を紹介してもらえるような辞め方をしてください。

自分のまわりにいる人たち、今まで出会った人たちの棚卸をしましょう。

その人たちに頼りにされるような人間関係をつくってきましたか?
現在周りの人に頼りにされていないような人が将来これから出会う人に頼りにされると思いますか?

行政書士会の無料相談を見に行くのもいいでしょう。
思い切って行政書士の事務所もしくは行政書士会に電話してみるのもいいでしょう。

予備校の講師などではなく実際に行政書士業務を専業でされている方に話を聞いてみてください。苦労も喜びもいい行政書士に出会えることができれば教えていただけます。

僕自身、登録したての際は右も左もわからない、知り合いが誰一人いない土地での独立だったこともありとても苦労しました。

しかし、縁があってベテランの先生よりお声がけいただき、いろいろと勉強させていただきましたし業務のご紹介もいただきました。僕は得意分野もはっきりしていたのでわかりやすかったのもありますが・・・・。

結局ホームページなんてあってもなくても事業を継続はできるし、できない人はできない。というどうしようもないお話です。

まぁ、僕のホームページも開設したてなのでこれから依頼が入ってきたらこの場でも報告をいたします。

それでは




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?