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海外と仕事をする:オフショア開発体制のこと

お疲れ様です

オフショア開発という言葉はご存知でしょうか。開発系のお仕事の方はもちろんよく知っていると思いますが、要するに日本国内の開発案件を海外の企業に開発委託することです。
その目的ですが以前はコストメリットでした。例えばアジアの新興国は国内に比べて開発費が安かったのです、しかしながら最近ではアジア諸国の人件費も上がってきており必ずしもコストメリットだけではなくなってきました。
『オフショア開発白書』によると、最近の傾向ではコストメリットよりも国内のリソース不足の解消という目的が一番多いとのことです。

私は今オフショア開発の体制をアジア某国で構築しているのですが、一番悩ましいのは、、、

課題①コミュニケーション問題
まずベトナム語など非英語圏の現地語を日本側でできる人はまずいないので、共通語は英語が理想です。ただ日本企業側で開発業務を英語でできる人が意外に少ない。これは感覚論ですが、ベトナムやタイ、ミャンマーなどの国々の方が日本人より英語力は高いと実感しています、、、これは残念ですが実感として認めざるを得ない。

そうなると開発のプロジェクトマネジメントをする人材は日本語に堪能な現地の人ということになります。ブリッジエンジニアという言い方もしますが、要するに日本語がほぼ完璧でかつエンジニアリングできる人です。これがなかなかいない!!しかしそうなるとブリッジエンジニアの頭数が開発リソースの限界値になってしまうのです。当然、規模やスピードに影響します。

ただ経験上はブリッジエンジニアが十分確保できなくても開発のコンセプト段階や初期段階でチーム丸ごと10数名日本に来てもらって1週間くらい集合合宿型の開発プロセスを導入すると非常にうまくいきました。全員が日本語ができなくてもいいのです、言語は現地語、日本語、英語のようなチャンポンな形なのですが昭和っぽくいうと

”机を並べて仕事をする”

これが一番効果がありました。特にアジャイル型開発の場合は、初期のコンセプトの理解、進め方の理解が極めて重要であり、先端的な開発手法に対しては案外昭和っぽいコミュニケーションの項があるというのが興味深いです。

課題②仕様がはっきりしない
これは日本の大企業に多いですが、要求仕様がハッキリせずざっくりイメージで開発依頼があるケース。極端な話パワポでざっくり書かれている絵でこれ作って、、みたいなケース。この場合は言語コミュニケーション向上だけでは解決できません。発注者である日本企業側も仕様作成や設計のスキルの向上、仕様変更時のリクエストを正しく行うなどの改善は必要だと思います

以上、オフショア開発にはメリットもたくさんありますが課題も多いのです。ただ個人的にはオフショア開発の楽しさを多くの日本企業が知っていただきたいとおもています。
これは理屈ではないのですが、海外のエンジニアがこっちに来てガッツリ机並べて作業をし、終わったらビールを飲み、完成したら一緒に喜ぶ
向こうからこっちに出張もあるし、こっちから相手国への出張もあります。
少し大袈裟かもしれませんが、地球は一つなんだ!誰でも友達になれるんだ!という気持ちになります。

日本の企業の開発担当者様、ぜひオフショア開発にチャレンジしましょう!




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