タケシマヒロユキ

落書き系キャリアコンサルタント(国家資格)、外国人雇用労務士、Rebooot代表 長年…

タケシマヒロユキ

落書き系キャリアコンサルタント(国家資格)、外国人雇用労務士、Rebooot代表 長年国内海外で新規事業開発を手がけ来た経験と、趣味であるカルチャーを融合して 共感軸のコミュニケーションを支援いたします htakeshima77@gmail.com

最近の記事

”サラリーマン”の再起動は可能か(4)

今日はおっさん的メンタリティーの話 この投稿では50-60代シニア層の活性化をテーマにしているが、当然のことながら対象には男性、女性は入る。この世代だと男性はサラリーマン、女性はOLと呼ばれていた。 おっさんにはおっさんの悩みがあるが、この世代の女性には固有の悩みはあるだろう。それは女性管理職増加の波に乗れなかった人の場合だ。 かつて”OL”は結婚したら寿退社、出産したら退社が一般的であったし仕事内容もサポート的なものとか管理部門の一部が多かった。ただある時期からこの流れが

    • ”サラリーマン”の再起動は可能か(3)

      日本的システム全体を変えることは容易ではない。そうなると打つ手なしなのか?? いやいや、それでもやれることはある。システムが変わるための条件は下記2つだと前回述べた。 日本の人事システム総体が変わること 一部の会社ではなく、市場全体が同時に変わること 普通に考えて歴史的慣習的に成立してきたシステムを一気に変更するということが成立するのは困難だろう。だとすると現実的なのは 総体を変えずに一部からできること 市場全体ではなく1社からできること を考えることが有用だと思

      • ”サラリーマン”の再起動は可能か(2)

        昨年末の調査。毎年のように日本の順位は低下しており慣れっこになってしまったところはあるが、改めて衝撃を受けた。日本の生産性が低い要因は、イノベーションが起きていない、付加価値商品が出せていない、デフレで価格競争、サービス業の生産性の低さ、中小企業の生産性の低さなど複合要因であると言われている。 では、上記の要素をさらに深掘りしなぜなぜ分析をするとどうなるか?要因の一つには少子高齢化の影響があるのではないかと想定される。50代以上の役職無しシニアが多く、若手が少ない会社でイノベ

        • ”サラリーマン”の再起動は可能か(1)

          今とても気になっているのが現在50歳くらいから60代半ばのサラリーマン層のことだ。彼ら/彼女らは会社でイキイキと働いているのだろうか。ここでサラリーマン層という言葉だが、ビジネスパーソンというのが今の言い方であり、サラリーマンというと昭和感溢れる。ただ現在50歳くらいから60代半ばの人たちを対象化するのにはサラリーマンという言葉が相応しいと思う。言い方だけをビジネスパーソンと変えたところで、本人たちの意識も会社側の意識もそうそう変わるものではないからだ。したがってここではあえ

        ”サラリーマン”の再起動は可能か(4)

          HATRA - AI時代のクチュールの復権

          数年前からHATRAというブランドに注目している、何がきっかけで知ったのか覚えていないのだけど、確かネットでモデルさんが着ていた動画を見たのが最初だったと思う。その後音楽家(という狭い括りを超える人だけど)菊地成孔さんのバンド、”ラディカルな意志のスタイルズ”のコスチュームやビジュアルを担当したり自分の好きなもの同士が集結するような嬉しい感覚があった。 HATRAはデザイナー長見佳祐さんが2010年に立ち上げたブランドである。長見さんは3DCGで服を作るCLOというソフトウ

          HATRA - AI時代のクチュールの復権

          映画レビュー「デューン砂の惑星 part2」

          ヴィルヌーヴ監督の『デューン砂の惑星 Part2』、待ってましたよ〜 全体的に映像のクオリティが最高でした!砂漠の広大さ、砂嵐の恐怖、敵方の採掘船とのバトルの迫力、シャラメ、ゼンデイヤは美しかった。それにしてもゼンデイヤ、フローレンス・ピュー、レア・セドゥ、アニャ・テイラー=ジョイという人気若手女優が一度に出る映画ってよく考えるとすごいな、、、、 以下ネタバレあり、多少文句ありですがよろしくお願いします 『デューン』というとやはり、登場人物とかメカの造形が魅力のかなりの部

          映画レビュー「デューン砂の惑星 part2」

          映画レビュー『ファンタスティック・プラネット』

          久しぶりに配信で観ました、 「ファンタスティック・プラネット」、原題は「La Planète sauvage」英語タイトルが、「Fantastic Planet」なので日本では英語タイトル通りで知られている。原作は1957年に書かれたSF小説「オム族がいっぱい」(Oms en série) なんでタイトルのことにこだわるかというと、レヴィ・ストロースの「野生の思考」原題「La Pensée sauvage」に映画のフランス語のタイトルが似てるなと思ったから。ルネ・ラルーの

          映画レビュー『ファンタスティック・プラネット』

          キャリコン的映画レビュー『落下の解剖学』

          サスペンス感満載な冒頭、しかもスタイリッシュな映像でテンポも良くグッと引き込まれる。「暗くなるまで待って」みたいな感じなのかな〜と思いきや、、、、 サスペンスものから、法廷劇になり、それもスッキリするというよりは、審議が進むにつれて事態は混沌としてゆく、不受理にすら感じられる世界。夫婦の感情のぶつけ合いも本音なのか、フェイクなのか、あるいは罠なのか。「マリッジストーリー」とか「ブルー・バレンタイン」の影響も感じさせるがあちらの方は本音vs本音という形なので、強烈にお互いやな

          キャリコン的映画レビュー『落下の解剖学』

          キャリコン映画レビュー『ボーはおそれている』

          「ヘレディタリー」「ミッドサマー」と立て続けに良作を撮ってきたアリ・アスター監督。本作「ボーはおそれている」ではグッと内面寄りの作風にシフトしたように思う、それは主人公の内面でもありアリ・アスター本人のことかもしれない。 本作は主人公のボーが精神科医のカウンセリングを受ける場面から始まる。住んでいるのはヤク中が徘徊するような街にあるボロアパート。家に帰ると奇妙なことが次々に起きる。離れて暮らす母の死が伝えられる、幻覚か現実か曖昧な出来事にパニックになったボー、通りに飛び出し

          キャリコン映画レビュー『ボーはおそれている』

          キャリコン的映画レビュー「夜明けのすべて」

          す、、素晴らしい、、、前作『ケイコ、、』も超絶傑作でしたがあちらはクール系、本作「夜明けのすべて」はウエットな感動系でした。 藤沢さん(上白石萌音)は仕事が続かない。PMS(月経前症候群)で月一回イライラを爆発させてしまう。転職した会社で山添くん(松村北斗)というやる気のない社員に出会う、彼はパニック障害を持っていた、、、、 栗田(光石研)の会社はメンタルに病気を持つ人の雇用を積極的に行っているのかな、藤沢さんの爆発も、山添くんのパニックも同僚が落ち着いて優しく受け止める

          キャリコン的映画レビュー「夜明けのすべて」

          私的アカデミー賞予想

          いよいよ3月11日はアカデミー賞の発表ですね、映画ファンは祭りです 作品賞について、ネットなどの情報では13部門でノミネートされている『オッペンハイマー』が最も有力視されています。 ここ数年の作品賞は2020年『パラサイト 半地下の家族』、2021年『ノマドランド』、2022年『コーダ 愛のうた』、2023年『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』です 傾向として、アジア系の監督や出演者、インディーズ系映画、かつ社会的なテーマの作品の流れが見て取れます。多様性

          私的アカデミー賞予想

          キャリコン的映画レビュー『哀れなるものたち』

          ヨルゴス・ランティモス監督『哀れなるものたち』のレビューです ストーリーとしては、風変わりな医師が自殺した若い女性ベラの脳に別の脳を移植する。初めは女性は幼児並みの知能であったが次第に成長し自我に目覚める、、、 ざっくりいうとマッドサイエンティストものですね、舞台は産業革命期のイギリスです。エマ・ストーンが相当大胆な演技をしていることも話題になっています。もともと異様な世界を耽美的に描くヨルゴス・ランティモス監督なので、本作もやはり普通の映画ではなかったですね ストーリ

          キャリコン的映画レビュー『哀れなるものたち』

          読書レビュー『東京都同情塔』

          先日発表された第170回の芥川賞の受賞作は九段理恵さんの「東京都同情塔」でした。 文章の5%ほどをAIで書いたというのが話題です。早速読んでみました 世の中にアンテナ張ることについて芥川賞や直木賞の受賞作を読むのもいいと思います〜 読後感としては、めちゃめちゃ面白かった。スピーディーな 文体がかっこいいです。ディストピア小説のようでもありSF好きな方はいいかも。 影響関係はわかりませんが、伊藤計劃『ハーモニー』っぽさを感じました。あとAI時代のヴァージニア・ウルフという感じ

          読書レビュー『東京都同情塔』

          キャリコン映画レビュー『枯れ葉』

          引退宣言からひょっこり復活した映画界の二人の巨匠、アキ・カウリスマキと宮崎駿は偶然なのか、復帰作は生きることをテーマにしました。それだけこの世の中の理不尽さに我慢ならなかったのでしょうね。理不尽な世だけど生きるのだというメッセージ、さて本作はどんな映画でしょうか 本作はまず二人の俳優が素晴らしい、監督の意図しない意図を完全に理解し、作品世界に溶け込んでいた。現代において小津の影響を受ける監督は多いけども、技法としてここまで小津調を再現し成功している監督も貴重です。カウリスマ

          キャリコン映画レビュー『枯れ葉』

          映画『PERFECT DAYS 』のモノクロシーン

          お疲れ様ですキャリアコンサルタントのタケシマです 『PERFECT DAYS』は素晴らしい映画でした、そのレビューは以前書きましたが。今回は劇中で時々挿入されるモノクロシーンの話です この映画には時々モノクロシーンが挿入されます、これは主人公平山(役所広司)の静謐な内面世界のようにも思えるし悪夢のようなフラッシュバックのようでもある。また木漏れ日を感受する平山の視覚を平山視点で表現しているようでもあります 光のあるところには影があり影のあるところには光がある、映画の中で

          映画『PERFECT DAYS 』のモノクロシーン

          キャリコン的映画レビュー『Perfect days』

          お疲れ様です、本日仕事始めの方も多いでしょうか 能登半島地震で被害を受けられた方々に謹んでお悔やみ申し上げます 昨年に2023年映画ベストの記事をアップしまして、年末に見た『Perfect days』が非常に良い映画で2位といたしました。 本作の主演、役所広司さんはカンヌ映画祭で日本人としては19年ぶりの男優賞を見事受賞!それも納得の素晴らしい演技でした 本作の監督はドイツの巨匠ヴィム・ヴェンダース、個人的には学生時代に最初に見た彼の作品が『ベルリン天使の詩』でした、これ

          キャリコン的映画レビュー『Perfect days』