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vol.16 生産性とトレーニングの関係性

私が、アスレティック・トレーナーとして活動して15年が経とうとしています。ダイエットや筋トレ等を中心とした一般的な日本のトレーニング・システムとは異なり、私自身は、機能改善、予防医学、アスレティック・リハビリテーションといった「健康問題」の観点から、トレーニング方法を独自に構築してきたという経緯があります。

その中で、常に意識していることは、健康とは、何か一つの側面では成し得ないという事です。いくつもの要素が重なり合い、「今」の状態に在る、ということ。だからこそ、トータルで、多角的にアプローチしていかないと変わらないのです。

⚫︎仕事中の目の疲れ、肩凝り、腰痛が出なくなった

⚫︎毎年決まった時期に来る眩暈が軽減した

⚫︎偏頭痛が減った

という、クライアントからのご意見をいただくことが多いのは非常に有難いことなのですが、これらの言葉の真意とは、それぞれの方が、自らの身体と向き合う時間を作ることで、それぞれが持つ身体の不具合を自覚し、自ら改善しているということでもあるのです。

体調不良によって失われる活動機会の減少を防ぐことが、身体を整えることで可能になる。

体調不良で旅行に行けない、買い物に行けない、仕事を休まなければいけない、動けるけれども満足したものではない。健康の問題は、その人の社会活動の輪を小さくしてしまうなどの影響も与えます。

近年では、女性の月経前症候群(PMS)や男性でも更年期があり、そこに至らないまでも偏頭痛、腰痛、肩凝り、花粉などのアレルギーによる健康問題が要因となった『生産性の低下』が、世界中の企業においても、非常に問題となっています。

経済産業省が公開しているPMSによる経済損失は約4900億。NHKの共同調査による男性の更年期による離席での経済損失は約2100億。合わせると約7000億にものぼる経済損失は、もはや大きな社会問題としても見過ごすことはできません。

科学的に正しいトレーニング法により、パフォーマンスが上がる。身体性の改善による一人ひとりのパフォーマンス向上は、まさに、生産性の向上に直結すると考えています。

次回からは、姿勢や筋肉が生産性にどのように影響していくのか、詳しくご紹介していきます。

参照:「テクノロジーでビジネスの現場が変わる!」BizDRIVE(NTT東日本)
https://business.ntt-east.co.jp/bizdrive/column/post_136.html
「丸井GやJALも対策 管理職襲う更年期問題、6300億円の経済損失も」日経ビジネス
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00342/072700112/?P=3

撮影:中川正子


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