自伝 「ドブ川に遡上した鮭」
「ドブ川に遡上した鮭」
そんな不名誉な(?)あだ名をつけられたのは、世界中を探し回っても私1人だけであろう。
鮭は皆さまご存知の通り、清流で産まれ、海へと旅立ち、成長した後に故郷の清流に帰って子孫を残し、そこで一生を終える魚である。
子孫を残すため、その命を燃やして遡上する鮭の姿から我々が感ずるのは、逞しさ、健気さ、命の尊さ、そして儚さ、などであろう。誰もがその生き様を見て、目頭を熱くするに違いない。
北海道の先住民であるアイヌの人々は「神の魚」と呼んだというが、「神