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【R28:STORY】毎日を音楽で少しでもハッピーに!・ラムシャンク

Vo.&Pf.響(ひびき)アスカ、Ba.ヤンタカ、Dr.ゆうぞうによる3ピースバンド、ラムシャンク。ごく普通の会社員からシンガーソングライターを志した響アスカと、スタジオミュージシャンやバンドマンとして活動していたヤンタカとゆうぞう。彼らの出会いと、結成してからの活動、今後に描く夢を聞いた。


「やっぱり、音楽がやりたい」と思った

ラムシャンクのボーカルを務める響アスカは、子どものころからクラシックピアノを習っていた。「幼稚園から大学卒業まで、20年くらいやってました。昔から音楽は大好きでした」。

もっとも中学校ではバドミントン部、高校ではソフトボール部に所属するなど、音楽以外にも活動的な学生生活を送っていた。

「高校生になって、進路に悩んだとき、音楽の道を選ぶことも考えました。でも、ピアノの先生に『音楽が辛くなることもあると思うけどいいですか?』と聞かれて、答えられなかったんです」。

音楽大学を受験するまでの専門的な勉強や、音楽の道で生きていくことの厳しさを考えると、当時の彼女には、その選択肢をとる覚悟はなかった。

「私は、大好きな音楽が辛いものになって欲しくないという思いが強く、『趣味でいいです』って言いました」。

結局、音楽とは関係のない大学へ進学。

無難に大学生活を過ごし、一般企業へ就職したが、普通に仕事をするだけの毎日に物足りなさを感じた。

「『このままでいいのか?』って考えるようになって、『やっぱり音楽がやりたい!』ってなりました」。

本当はバンド活動をしてみたかったが、どのように始めればいいのかが分からなかった。

「音楽をやっている知り合いもいなかったので、まずは一人で、シンガーソングライターとして活動を始めました」。

本格的にオリジナル曲を作り、ライブハウスへ出るようになったのは、2017年ごろだ。

「ピアノはずっとやっていたけれど、歌は、友達とカラオケに行ったり、セッションサークルで軽くボーカルをやらせてもらうくらいでした。作詞作曲も独学で、活動をしながら身に着けてきました」。

音楽活動が波に乗ってきてからも、「バンドをやりたい」という思いはどこかに燻っていた。

「やっぱり、一人は寂しかったんですよね。お客さんにも『バンドの方が向いてそう』って言われていました」と、彼女は思いを馳せる。

「女性のピアノ弾き語りって、しっとり、バラードを歌うイメージが強いじゃないですか。私は、そうじゃなくて、元気のいい楽曲が多かったんです。立ったままキーボードをガツガツ弾いたり」。

とはいえ、バンドを組むあてもなく月日は経過した。

異なるバックボーンをもつメンバー達が出会うまで

Dr.ゆうぞうは、子どものころ、野球に熱中していた。

「朝6時に家を出て、練習したり試合をしたり。家に帰るころには、すっかり日が暮れていました。野球小僧でしたね」。

彼の兄は、ゆうぞうより家を出るのが遅く、帰るのが早かった。

「俺が疲れきって家に帰ったら、兄貴がひとりでファミコンやってるんです。しかも、おやつを食べてるんです(笑)。話を聞いたら『鼓笛隊で活動するとおやつがもらえる』と言うんです。『めっちゃ好条件!』と思って、俺も鼓笛隊に入ることにしました」。

最初に担当した楽器はフルートだったが、『オリンピック・ファンファーレ』という楽曲を聴いた際、ドラムのカッコよさに感動した。

「俺もドラムがやりたいって駄々をこねたり直訴しまくって、中1からドラムをやらせてもらうことになりました」。

ところが鼓笛隊のドラムを続けるうちに、「うるさい」とクレームを受けるようになった。「俺は目立ちたがり屋だし、つい音が大きくなっちゃうみたいで。『マーチングは向いてないかも』と思い始めました」。

転機となったのは、高校生になり、友人からバンド活動に誘われたことだ。

「スタジオに行ってみたら、どの楽器もそれぞれアンプに繋がってて、自由に音量を調節できました。俺が思いっきりドラムを叩いても、みんな気持ちよくやれるんですよ。『俺はこっちだ!』ってなりました」。

以降、ドラマーとして積極的に活動。2016年には、ホストクラブバンド・BugTheMicの一員として、浅倉大介氏プロデュースのもとでメジャーデビューを果たした。

一方、機材や技術への造詣も深かったゆうぞうは、ドラムテックとしても活動していた。「スタジオミュージシャンや、ドラマー界隈の知り合いが増えたのは、若いころに裏方をやったおかげですね。」。

業界人とともに過ごすうち、感化されたと語る。

「著名な方々って、自分のバンドをやるだけでなく、誰かのサポートとして演奏することも多いんです。だから僕も、たとえば女性ボーカルの後ろで叩くとか、サポート的な立ち位置にも憧れるようになりました」。

そんなゆうぞうが、様々なバンドで演奏するなかで知り合ったミュージシャンの一人が、Ba.ヤンタカだった。

ヤンタカは、幼いころから音楽が好きだった。

「最初に弾こうとした楽器はギターでした。でもFコードが難しくて諦めたんですよ。結局弦が4本しかないから簡単だと、安直な考えでベースを選んで、16歳ぐらいから友達とバンドを組んで活動していました」。

卒業後も音楽を続け、バンド活動はもちろん、様々なアーティストのサポート演奏を行っていた。

「アイドルやシンガーソングライター、R&B系のアーティストのライブサポートとかレコーディングとか、FUNKやSOULのセッションとか、色んな現場に行きましたね。求められたらどこでも。ときには海の家で演奏なんかもしましたね。何でも弾いていました」。

しかし金銭面で限界を感じ、一般企業へ就職した。「10年ほど、サラリーマンとして働いていました」。

ミュージシャンとして復帰したのは、2020年ごろ。ゆうぞうからの電話がきっかけだった。

「ある日、ファミレスにいたら電話が来て、『ベース弾かない?』と言われたんです。ゆうぞう先生とは、それこそ10年くらい前にバンドをやって以来だったんですけど、良い機会だと思って」。

その後、しばしば一緒に音楽活動をしていたゆうぞうとヤンタカが、響アスカと知り合ったのは、2021年初頭のことだ。

響アスカは「私の知り合いがバンドを組もうとしていたんです」と、当時を振り返る。「彼女はインターネットでメンバーを探していて、ゆうぞうさん達と知り合いました。『実際に会うことになったんだけど、不安だから来てくれないか』って頼まれて。最初、私は付き添いだったんです」。

顔合わせの場で意気投合し、「4人でバンドを組もう」という話も出たが、上手くまとまらなかった。

「せっかくだから、私のソロのライブのサポートとして、ゆうぞうさん達を呼びました。そうして何回かサポートを頼むうちに、『3人でバンド組んじゃう?』ってなりました」。

多くの人に、日常を彩る楽曲を届けたい

こうして2021年5月5日に、ラムシャンクが結成された。

「ファミレスで『バンド名は何にする?』って話し合っていたとき、メニューに『ラムシャンクの赤ワイン煮』があったんです。言葉の響きが気に入ったのと、『メンバーそれぞれの個性が煮込まれて、良い味を出すバンドにしていけたらいいね』って思いをこめて、名前を決めました」。

毎月1回ほどのペースでライブを重ね、同年10月16日には1st Single『雷鳴』をリリース。10月25日にはYouTubeにてMVを公開し、11月15日からは各種ストリーミングサービスにて配信を開始した。

以降、定期的にMVやライブ映像をインターネットへ投稿。ツイキャスでは、他のアーティストとのコラボ配信なども行っている。

「私たちは、スケジュール的な都合もあって、頻繁にライブをやることができません。それでも多くの方に自分たちの活動を知ってもらえるように、色んな方法を考え続けています」。

22年10月2日、2nd Single『蒼のステージ』を発売。翌月から配信も開始し、12月25日には表題曲のMVをYouTubeで公開した。

さらに11月、オリジナル楽曲『Beautiful Day』がエステサロン・オフィスコンフォートMのイメージソングに決定。新境地を開いた。

「2022年の初めごろに、『何かのテーマソングになりたいね』って目標を決めていました。どうすればいいか?って話し合うなかで、ゆうぞうさんが、オフィスコンフォートM様の募集記事を見つけてくれたんです」と、響アスカは語る。

「『応募しようよ』ってなって、HPや募集内容を見て、楽曲のイメージをふくらませました。『エステサロンに通うお客様が楽しく元気になるような前向きな曲がいいな』と、私が作詞作曲して、みんなでアレンジして。まさか起用してもらえるとは。私たちにとって、去年一番大きなニュースでした」。

「2023年の目標は、より多くの人と繋がること」という彼らに、今後の展望を聞いてみた。

「まずは今年の5月に、結成2周年を記念したワンマンを予定しています。しっかり人を呼んで、盛り上げて、成功させたいですね」。

さらに遠い夢として、「みんなの日常に浸透する楽曲を届けたい」と語る。

「沢山の人に、私たちの曲を聴いてほしいです。街中で、当たり前のように、スーパーのBGMとかで流れてほしい。そして、『好きな曲は何ですか?』って質問に『ラムシャンクのこの曲』って答えてくれる人が増えたら、嬉しいなって」。

老若男女に愛されるバンドを目指している。

「明るく楽しい曲や、悲しい曲、切ない曲など幅広く、色んな物語を奏でていければと思っています。人生は楽しいときばっかりじゃないので、聴いてくださる人の心に寄り添える楽曲を作っていきたいですね」。

Dr.ゆうぞうは、「ラムシャンクは響アスカだと思っています」と語る。

「ボーカルというスターがいて、楽器隊がそれを支えるイメージですね。皆さんには、響アスカが今後どういう曲を作って、どういう風にアプローチしていくかを楽しんでいただきたいですし、僕自身も楽しみにしています」。

彼の言葉に、Ba.ヤンタカも頷く。

「0から1を生み出す発想力は、本当にすごいと思います。それを活かすために、アレンジは僕たちが頑張ります」。

彼らがどのような楽曲を生み出していってくれるのか、期待したい。

text:momiji 

Information

各種音楽配信サービスにて配信中!

2023.5.14(Sun) Open 17:00 Start 18:00
LAMBSHANK 2nd anniversary LIVE
〜初めてのワンマンやってみた〜

[会場] 真昼の月 夜の太陽(東京都新宿区大久保2-6-16 平安ビル地下1F
[料金] 前売¥3,000(+1drink) / 当日¥3,500(+1drink)
[出演] ラムシャンク

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