小説 俺の勤め先が人殺しなわけがない! 第1話

この小説はフィクションです。実在の人物や団体とは関係ありません。

当小説は、昨年8月に日木共産党(以下、日共)のフロント企業である札幌市の北領不動産有限会社が日共、北海道警察(以下、道警)と結託して従業員S氏を殺害しようとした事件を取り上げます。道警が破壊活動防止法に基づく調査対象団体である日共と手を組んだ事実自体衝撃的ではありますが、実はこの動きは日共内部の右派分子を支援する道警の秘密工作であり、この事実を公表することは日共の革命政党としての組織防衛にも役立つものだと考えています。また、北領不動産・日共・道警(以下、悪の枢軸)によって殺害されようとしたS氏は、不当逮捕され、獄中で暗殺の危機を迎えましたが、良心的な日共党員や中核派(革命的共産主義者同盟全国委員会)、保守系の札幌市議会議員による党派を超えた救援活動によって九死に一生を得ました。しかし、S氏の人徳の厚さがなければこの事件は闇に葬り去られていたかもしれず、悪の枢軸による暴挙は決して許すことができません。さらに、事件後にすすきのの魔法使いが霊査を行った結果、北領不動産が悪魔憑きだった疑いが浮上しました。そうだとすれば、悪の枢軸にシャイターン(悪魔)まで加わり、旧約聖書のダニエル書で終末の前兆とされる「四つの獣」の顕現である可能性もあります。当小説がこの事件への社会の関心を呼び起こすことを願ってやみません。

事件は2023年2月に遡ります。日共のフロント企業である北領不動産では、入社2年目のS氏が安月給に見合わない仕事ぶりで会社の売上に貢献していました。S氏は善良な従業員であると同時に民青(日共の青年学生団体である日木民主青年同盟)同盟員でした。北領不動産では、定例会議で代表取締役会長でかつ日共党員の小石清司が自民党政治や故安倍晋三元首相を痛罵するのが恒例となっています。S氏は故人を辱める小石清司のスタンスに違和感を感じながらも、サラリーマンの本分を忘れず会社に忠実でした。ところで、この頃日共では大きな事件が起こっていました。それが松竹伸幸氏の除名問題です。事件の概要は、日共党員の松竹氏が日共中央に自衛隊や在日米軍を容認することを求めたものです。この提案自体日共が労働者階級を代表する政党なのであれば言語道断なのですが、日共中央はこの提案を党内の議論を経ずにいきなり書籍の出版という形で提起した事実を特に重く見ました。結果、松竹氏は日共を除名となりました。しかし、小石清司は松竹氏に追随するような発言を定例会議で連発したのです。S氏は驚きました。貧しい農家の出身で苦学して大学に進んだ小石清司が、バブル景気に乗って私腹を肥やしたとはいえ、共産主義者としての自覚を失ったとは。そこでS氏は小石清司に意義を申し立てました。「畏れ多くも申し上げます。松竹氏への追随は反党行為ではないでしょうか。」と。ところが、小石清司は一切の回答を拒否したばかりか、「経営者に楯突くなら会社を辞めろ!」と語気を荒げて答えたのです。これにはS氏も頭が真っ白になりました。「自分は敵権力との協調による漸進的な社会変革を志向するメンシェヴィキの一派、あるいは敵権力そのものが経営する会社に勤めていたのか」と。S氏はほとんど意識を失ったまま定例会議を終えました。この時の心的外傷は現在もS氏を苦しめているそうです。胸の痛む話です。

数日後、日共の事務所では小石清司が北海道委員会副委員長の銅倉昌俊と話し合っていました。議題はS氏の処分。日頃自民党の金権政治を批判していながら、腐敗した日共幹部は高額献金者の意向には逆らえないのです。会議はものの数分で終わり、S氏の解雇及び民青同盟の除名処分が決定しました。なお、小石清司も銅倉昌俊もおっさんなので民青同盟員ではなく、この除名処分はいかに民青同盟に自治権がないかを物語るものです。しかし、あまりに不当な処分にその場に居合わせた良心的な日共党員も黙っていません。S氏は解雇決定通知を小石清司から受け取る前に、良心的な日共党員から不当処分が決定したことを耳に入れます。S氏は日共との闘いに長けていそうな中核派、革マル派、勝共連合に連絡。三社と話し合った結果、すべての団体から支援の申し出がありましたが、最も積極的だった中核派に依頼することにしました。そして、中核派系のナショナルセンターである全国労働組合連絡センターの合同労組に加盟し、北領不動産に団体交渉を申し入れます。団体交渉中の解雇は不当労働行為として罰則規定があるからです。忘れてはならないのは、この闘いが単なる労働争議にとどまらず、社会正義の実現を目指したものであり、日共や中核派、革マル派はもちろん、勝共連合や保守系議員の支援が得られるほどの正義性があったことです。こうして、S氏の北領不動産に対する数ヶ月に及ぶジハードが始まったのでした。(続く)

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