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受験生時代を思い出してみる〜中学受験編〜

「4月から新入生です!」でも「フレッシュです!」でもない社会人(休養中)がこのテーマを書いてもいいものかと迷っていましたが、自分の記録として残しておくことにしました。
今までの人生を振り返ってみるのもたまにはいいかも…🤔

現役生とは試験方式や科目が参考にならないとおもうのでその点は悪しからず…

私が人生で入試を体験したのは、中学受験と大学受験の2回です。
この2回の受験について記そうと思いましたが、思いのほか長くなってしまったので、今回は中学受験編です。大学受験編は余力があれば書くかもしれません。


中学受験編

制服が可愛いから受験したい!


なんとも不純な志望動機でしょう。
しかし、小学生の私には制服が可愛いか可愛くないかが学校選びの最重要項目でした。あとは楽しそうな部活があるか。

田舎の小学校だったので、そもそも中学受験をするのはごく一部だけ。地元の公立中学の治安があまりよろしくなかったこともあり、親は地元に通うのには微妙な反応だったような気がします。
私自身もめぼしい部活がないなと思っていたため地元の中学への憧れみたいなものは薄かったです。

私は小学生から金管バンドをクラブ活動でやっており、そのままの流れで中学では吹奏楽部だろうなと思っていたのですが、なんとこの公立中学には吹奏楽部が存在しなかったのです。
詰みました。音楽部?コーラス部?のようなものはあるようですが、いかんせん私は音痴です。歌を歌わなければならないのは耐えられません。

中学生への憧れが皆無だった頃、偶然第一志望の中学校と出会いました。
できたてほやほやの県立大学附属の中高一貫校(公立なので私立より安い)で、おそらく当時の私の代で3期生だった記憶があります。
自由な校風と生徒の自主性に任せているというカリキュラム、小学生ながらにこの世は理不尽だなと感じることが多かった私には大変魅力的でした。
そしてなにより、制服が可愛い。
地元は地味めなセーラーなのに近辺では珍しいブレザータイプ。可愛らしい赤のリボンにグレーのプリーツスカート。通学かばんも靴も自由。

最高か???

絶対にここに入るんだと決めました。
ここから親子二人三脚の中学受験の戦いが始まります。



私に合う塾を探せ!


合否が出るまで中学受験のことを友人にすら話す気はなかったので、できれば知り合いと出くわす可能性のある市内の塾には行きたくなかったです。また、集団が非常に苦手なため個別指導が私にとってベストな選択肢かなと考えていました。

父も母も中学受験は未経験。まわりもほとんどが地元に進学します。そんな状況で探し出してくれた塾の体験入学に2件行くことになりました。


体験授業すら耐えられなかった大手塾


1件目は少し都会に出て電車で通学することになるであろう大手学習塾。
まずは今の状況を確認しましょうとのことで面談があった記憶があります。
もともと私は通っている小学校ではそれなりに上位層で算数と理科に苦手意識はありつつもそこそこの成績を取っていました。学内なら優秀と判断されるレベルだったと思います。

「この成績だったら対策していけば学力上がるよ!」とか「一緒に頑張っていきましょう!」的なポジティブな言葉がもらえると思っていましたが、実際に言われたのは「この学校を目指してる子はもっと前から対策してる。この成績で今からは無理(意訳)」との言葉でした。
このとき私は小学5年生。どうやら本気の人たちは3年生や4年生から勉強しているそうです。
これまでそこそこ優秀ではあったはずなのに「馬鹿だから無理(被害妄想による曲解)」と体験授業を
受ける前からかなり大きなダメージを受けました。

初対面でボロクソ言われたせいで、せっかくの授業もまったく身に入りません。
体験授業期間中は車で送り迎えしてもらっていたのですが、あまりにもつらく車の中で号泣し、苦しさと負けず嫌いの感情と戦った結果、親の助言もあり体験期間で辞めました。


ゆるいけど落ち着いて勉強できる個別塾


2件目は小規模運営の個別指導塾でした。
1件目のこともあり、どうせ始めるのが遅いだのボロクソ言われるんだろうなと思い若干諦めていました。
しかし、大手塾とは違い大丈夫!受かるよ!とポジティブな言葉をいただきました。あまりにも差があるので多少の疑いもありましたが、受からせようという自信と塾自体の居心地のよさ、そして何より個別指導という点が魅力的でここに入塾することになりました。


始まる受験勉強


正直、十数年前の小学5年生、6年生で何をやっていたかほとんど思い出せないのでふわっとだけ…

第一志望の県立大附属中高一貫校は適正検査と作文と面接、受験練習のために受けた私立中高一貫校は国算理社の4科目が受験科目だったと記憶しています。

適正検査の対策が厄介だった記憶は強く残っています。さらに第一志望校は理系を強みとしている学校だったため、得意科目は国語、趣味は読書という根っからの文系小学生はかなり苦労しました。方向性違うんじゃない?と思われたでしょうが、オープンキャンパスで絶対にここだ!と思っていたので志望校を変える気はありませんでした。ここ以外に行きたい中学はなかったので。

そもそも算数と理科が苦手だったため、おもに理系科目を強化しつつ、作文と面接対策、併願校の過去問演習などを行なっていたような気がします。


受験当日〜併願校編〜


本番前に入試の雰囲気に慣れておいた方がいいとのことで、先の私立中学を受験しました。
私の住んでいた地域の中学受験は1月に私立、2月に公立だったような気がします。

併願校に興味がなく、場所も学校名もあやふやな状態で過去問しか知らないというなんとも失礼すぎる態度で受験に挑みました。
学校に到着し、校名を見て初めて女子校であることを知り驚いていると、付き添いの母にむしろなぜそれを知らなかったんだと驚き返されました。
ある程度の下調べは必要だったようです。

待機場所で他の保護者たちがかなり低い点数でも受かるから〜と話しているのが聞こえ、さすがに嘘でしょと思いながら盗み聞きしていました。
定員割れしているので、定員数確保するために低い点数でもどうやら合格になるようです。怪しすぎるので気にしないことにしました。

さて、併願校の入試が始まりました。
いちばん後ろの席だったのですが、常に白い足が斜め後ろに立っており気が削がれつつも、無事1限目を終えました。どの試験官だったんだろうと思い全員の足元をチラ見したところ、誰ひとり白い靴を履いていた人はおらず、じゃあさっき後ろにいたのは誰…という謎の恐怖体験を味わいました。
正直、入試当日は白い足誰だったのか問題で全部上書きされてしまったため手ごたえを覚えていません。
たとえ不思議なことがあっても、気にせず、冷静に、目の前のことに集中することが大事だと学びました。

何があっても動じない心、これが実力を発揮するためにいちばん大切なのかもしれません。


いよいよ本番!受験当日〜第一志望編〜


さて、ついに第一志望の公立校の受験日です。

適正検査と作文の試験の後、順番に数人ずつ呼び出されてのグループ面接だったと思います。
たしかこの年の受験倍率が約40倍でいちばんのピークでした。

試験の内容はまったくといいほど記憶にありませんが、ひとつだけ20代になった今でも鮮明に覚えている受験会場での出来事があります。

指定された服装はありませんが、面接があるため、大抵はある程度落ち着いた格好で挑みます。
制服のある小学校であれば制服、なければ卒業式に着る予定の服装(当時はブレザータイプの制服風が多かった)といった感じです。
通っていた小学校には制服がなかったため、制服は不可能、卒業式用の正装も買っていなかったのでそれも不可能。親と相談した結果、私服ではありつつも落ち着いた雰囲気の洋服を着ることにしました。

さて、まずは受験生がロビーのようなところへ集められ教室に振り分けられます。
そのざわざわしている空間でおそらく双子であろう2人の女の子とすれ違いました。その子たちは制服を着ていたためか、明らかに私の方を見て服装がありえないだかなんだか話してニヤニヤしていました。

このとき、大人の私なら、ほとんどが落ちる試験の直前まで他人の見かけを気にかけられるほど余裕なんだな〜と流したり、多少落ち込んでも切り替えられたと思います。
しかし、私は当時小学6年生。自分で言うのもなんですが、かなり繊細かつまわりが気になる性格だったため、頭の中が言われた言葉と嘲笑でいっぱいになりました。決して面と向かっては言わないけれど、本人には聞こえよがしに陰口を言ってこちらの反応を楽しむ。まさかこんな中学受験の場で、典型的な嫌がらせみたいなものを受けるとは思いませんでした。

せ、性格悪すぎ〜〜!!!!
人生かけてるこんな大事な場所で嫌がらせしてくるのまじで性格悪すぎ〜〜!!
しかも双子で性格悪いとかろくなもんじゃねえな!まじで滅びろ!!

↑こんな言葉は今だから言えますが、当時はもう受験開始前から動揺とストレスがMAXになりました。
受験教室の案内を待機しているときも、「もしあの2人が近くにいて私の悪口で笑ってたら嫌だな…」「もし同じ受験場だったら嫌だな…」とそのことばかりが頭をよぎります。
これから受験だというのに本当に無駄なことにリソースを使ってしまいました。

そして気分が落ち込んだまま、いざ入試開始。
評価基準が不明なため、適正検査も作文も砂を噛むような手ごたえ。
面接順は受験者には知らされず、いつ呼ばれるのかわからないまま待機させられ、呼ばれた人から面接がおこなわれたのち帰れるというシステム。
結局何時間も待機させられ、最終時間帯でグループ面接が始まりました。

面接の内容でひとつだけ覚えていることは、「最近感動したことはなんですか?」という質問に「『西の魔女が死んだ』を読んで〇〇という部分に非常に感動しました」と伝えたことです。
もともと私の得意科目は文系、好きなことも読書。それに対して、志望校は理系に力を入れている学校。
事前の面接練習を踏まえて自分の気持ちを伝えましたが、終わったときなんとなくだめだろうなと思いました。


ついに結果発表


併願校は苦手な算数でやらかしてなければきっと受かる。第一志望はメンタル面のハプニングと手ごたえのなさで受かってるとしたら奇跡だろうなという気持ちでした。

結果は…
第一志望:不合格
併願校:合格🌸

人生初めての受験は本命の不合格という結果で終わりました。
答えがあってないような問題だったため、反省が難しいところではありますが、当時の個人の予想としては、

  • おそらく面接で校風に合わない人物だと判断されたこと

  • 面接までの待機時間が非常に長く、いつ呼ばれるのかわからないため常に緊張状態でリラックスできていなかったこと

  • 不安感にとらわれた結果、落ち着いて解くことができず集中力が足りなかった

以上の3点が原因だったのではないかと考えています。

塾の先生には、受かると思っていたなどと言葉をかけていただきましたが不合格は不合格です。
倍率40倍はさすがに仕方ないかと思う気持ちと、絶対にここに通うつもりだから受からないはずがないと思っていたのに落ちてしまったという気持ち。思えば、この中学受験の失敗が私の人生での初めての挫折経験だったのかもしれません。


受験で大事な心構え


中学受験に限らずですが、いちばん大事なのはメンタルの強さだと思います。
月並みではありますが、本当に。
メンタルがブレると集中力が落ちたり、今までできていたことでもミスしたり。
私の敗因は明らかにこの弱さであったのではないかと今では思います。

受験会場に行くと、自分以外の人間が全員賢そうに見えます。逆に言えば、自分もまわりからは賢そうに見えています。
まわりの人間を全く気にしないというのは難しいと思いますが、外野の情報をシャットアウトできれば集中できると思います。

私の体験談が誰かの役に立つかどうかわかりませんが、受験当日のハプニング(?)集の読み物として楽しんでいただけたのなら幸いです。


おまけ


進学先は、家庭の事情により合格した併願校に通うことになりました。
結果的にはこの学校は自分にとってあまりいい選択ではありませんでしたが、中学受験をしたいと言い出した私を支えてくれ、私立の中学高校に通わせてくれた両親には感謝しています。

ちなみに、第一志望での陰口事件についてはあれから10年以上経った今でも誰にも話していません。
こんなに鮮明に覚えているということは、きっと心の底で引っかかっている部分なのでしょう。おそらく、家族にそんな理由で実力発揮できなかったのかと思われてしまうのが怖いのだと思います。
今誰かに話したとして過去が変わるわけではありません。溜まっていた私の感情はこのnoteに供養しておきます。

予定よりかなり長くなってしまいましたね。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。


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