☆私がここ数年で一番衝撃を受けた本「女の子たち風船爆弾をつくる」
「女の子たち風船爆弾をつくる」小林エリカ著
ここ数年の中で私が一番衝撃を受けた一冊。
読み始めてしばらくは、独特の文体に違和感があった。だが、読み進めていくうちに、その文体が必然であることに気がついた。そして、人ごとではない話として引き込まれていった。
戦後79年が過ぎた。あの戦争で多くの人が命を失った。多くの人が家族や大切な人を亡くした。多くの男子学生が、女子学生が、勤労動員に行かされた。多くの女性が死ぬより辛い屈辱の日々を強いられた。そんなこんな、おびただしい数の「私」を作り出した戦争。
全国各地の女子学生が秘密裏に製作させられた風船爆弾。その中には、太平洋を渡り、遠くアメリカ西海岸までたどり着き、目的通り人の命を奪ったものもあった。本の中には、あまり知られていないと思われる「その後」の逸話も出て来る。
著者の小林エリカさんは、非常に丁寧に文献にあたり、可能な限り関係者に取材し、この本を完成させている。その熱量は驚異的だ。
この一冊に出合えてよかった。
あらためて平和であることの大切さを痛感した。
私はこれからも、未来の平和を守るために、過去に学び続けたいと思う。
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