虚構の虚構 「地面師たち」 刮目に値する作品
(ネタバレを含みます)
キーワード「二重構造」
この作品は虚構の虚構である
一つ目の虚像は、ドラマであること
役者が演じている虚像
二つ目の虚像は、詐欺で
人を騙す内容ということ
この二重構造を視聴者に
どう破綻さないで
エンターテイメントで
楽しんでもらえるか
大根仁監督は、この難題に
見事に応えてみせた
全7話であるが、物語の進行が
スピードアップしていく
視聴者は取り残されないように
集中力を増してついていく
役者の演技が物語に深みを与えていく
地面師リーダーのハリソン山中を、
豊川悦司が演じる
悪人中の悪人なのだが、
ときどき発せられる彼の
言葉に心が揺さぶられてしまう
人を惹きつける怖い魅力がある
調整役の辻本拓を、綾野剛が演じる
淡々と人を騙す辻本の壮絶な
過去も知らせながら演じていく
自暴自棄になっていたときの
死んだような目をした表情が
忘れられない
人を騙すような人物でなかった
男の落差を悲しみをたたえながら演じきる
この作品はエログロである
お子さんとは一緒には見られない
しかし、地上波では表現できない
人生のヒリヒリした一面、
格別のエンターテーメントがある
夜に見始めると朝になってしまうので、
イッキ見ができるときにおすすめです
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