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独断と偏見のベスト・オブ・エリザベス・ベネット

以前から『Pride and Prejudice(高慢と偏見またはプライドと偏見)』のエリザベス役について書こうと思っていたのですが、アマプラで1940年公開の映画『高慢と偏見』を観たので早速。

原作でのエリザベス・ベネット(リジー・イライザ)について
 ①表情豊かな黒い瞳
 ②非常に知的な感じがする
 ③体型は軽やかで感じが良い
 ④自然で陽気な振る舞い
 *中野康司訳 ちくま文庫より


グリア・ガースン

『高慢と偏見』1940年(アメリカ)

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美しい。とにかく美人。美人設定の姉ジェーンより美人。ローレンス・オリヴィエのMr.ダーシーに「まぁまぁだけどあえて踊りたいほどの美人じゃない。」と言われるのは疑問に思うほど。その後でローレンス・ダーシーがみっともないほどにメロメロに惚れちゃうのはラブコメディとしてほんとに面白いのだけど。上品だし、言いたいことははっきり言うし、かなり良い感じのエリザベスなんだけど、時々わっと泣き出したりするので「??」となったりする。
ストーリーは原作と随分違っていて、衣装もあの時代とはぜんぜん違うので度肝を抜かれました。ラストの全員ハッピーな大団円には更に度肝を抜かれました(笑)。アメリカ映画よ…。

ジェニファー・イーリー
『高慢と偏見』1955年(イギリスBBCドラマ)

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ああコリン。コリンがかっこいい。このBBCのドラマもう何十回と観てます。すみません、エリザベスでしたね。ストーリーがかなり原作に近いのでドラマに入り込めるし、キャスティングも良いですよね。ジェニファーはとても素敵な俳優で、美しいと思うのですが、グラマラスな体型で衣装のせいもあってちょっと太って見えます。③に当てはまらないのよね。あと、ツンとしているときの表情がものすごく不機嫌そうに見えて…。原作に「リジーはダーシーに言葉で肘鉄を食らわせるけど、彼女がチャーミングなので怒る気持ちになれない」という趣旨の描写があるのですが、ジェニファーの場合は、あまり当てはまらないので残念。

キーラ・ナイトレイ
『プライドと偏見』2005年(イギリスほか)

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実は最初に観たP&Pはこの映画。もともとキーラ・ナイトレイのファンで観たのですが映像が凝っていて、景色や建物も美しく虜になりました。とはいえストーリーはかなり端折ってあり、何がなんだかわかりませんでしたね。キーラのエリザベスはファンの贔屓目もあって相当美しい。姉ジェーン役のロザムンド・パイクの美しさもさることながら、キーラの眼ヂカラがすごい。原作でも「美しい人の美しい瞳」とダーシーが描写しているのでそういう意味ではあっているのかもしれません。ただ、演出とか脚本とかの問題かもしれないけれど、原作を読み込んだあとではかなり違和感のあるエリザベスだなと思います。

リリー・ジェームズ
『高慢と偏見とゾンビ』2016年(イギリス・アメリカ) 

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大好きなリリー・ジェームズ(もちろん右)。彼女のエリザベスは強くて、知的でかっこよくて、可愛くて言うことなし!ゾンビをばったばったとやっつけるところとか、孔子の言葉を中国語で喋ったり、気が強そうだけど、ときおり見せるか弱さや柔らかい表情が素敵。
まぁ、『高慢と偏見とゾンビ』というある意味パロディ物なので、他の王道映画やドラマとはぜんぜん違うのですが。。でも、リリー・ジェームズの表情豊かな黒い瞳、キュートな笑顔、どこか上品さを感じさせる立ち居振る舞い、知的で真面目な雰囲気も持ち合わせている、私にとってはベスト・オブ・エリザベス・ベネット!
あ〜〜彼女のリジーで「高慢と偏見」のオリジナルバージョンが観てみたい。まじで。

余談ですが、BBCドラマのジュニファー・イーリーはしばらくコリン・ファース様と付き合ってたことがあるそう。まぁわかります。コリンは最高ですから。キーラ・ナイトレイも『プライドと偏見』のウィッカム役ルパート・フレンドとお付き合いしてたり。ルパートはイケメンでしたからねぇ。リリー・ジェームズは『高慢と偏見とゾンビ』にコリンズ牧師役で出演してたマット・スミスと同棲中とか。イギリスで大人気の『ドクター・フー』11代目ドクターとしても有名なお方。とはいえ、コリンズ牧師とリジーが付き合うなんて面白すぎます。ちなみにマットのダンスシーンは必見です。

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