コロナ禍で難病と診断されるまで②

前回はこちら。同じ日の、4月22日からの続きです。

婦人科の先生から頂いた紹介状の大学病院は交通の便がよくなく、駅から徒歩で行ける大学病院のほうがいいんじゃない?と母から言われたため、他の大学病院へ一旦電話をしました。すると

「新型コロナウイルスの感染防止対策のため、初診患者さんを制限しており、紹介状をお持ちであっても最短の予約が6月になってしまいます。」

これでは話にならない。紹介状の大学病院へ素直に行くことに。この大学病院が外来診察を制限するのは、もう少し後でした。私は運よく制限前で、この日すぐに行けば診てもらえると事前に電話で確認を取りました。陰部潰瘍のせいでかなりの違和感がありましたが、なんとか歩行できる程度ではありました。

そしてその後も不幸中の幸いが続きます。
シャワーをあてながらでないとトイレができない私にとって、大学病院での待ち時間が何よりの懸念だったのですが、コロナのお陰で紹介状のない患者さんの制限をしていたせいか?待ち時間は最大で20分程度でした。

大学病院へ着いたらまず、熱を測ったり簡単な問診をしなくてはいけません。ベーチェット病の方では主症状が出ている間、高熱が出たりする方もいるらしいですが私は幸い36度代を保っていました。ここで熱があると別室に連れていかれ、厄介な手続きを踏まなくてはいけない。トイレに行けない私にとって時間が過ぎることは本当に死活問題だったため、熱がなくて本当に良かった。。。

皮膚科へ行き、受付を済ませると、15分しないで呼ばれる。
若い女性医師が陰部潰瘍と、顔のニキビ(3~4個)、首から胸にかけてぽつぽつあった皮膚炎症を診てくださいました。陰部潰瘍の写真を撮ってくださり、見せてもらうと超グロい。ここで4/17に彼氏が撮ってくれた写真と見比べてみると、明らかに症状が進んでいました。見比べることで女医さんも時系と症状を詳しくカルテに書くことができて、良かった。。。のかな。女医さんは潰瘍について「えぐれている」という表現をしていました。
皮膚炎症はどちらかといえば目立たなく、素人目には「ただ赤いだけ」。数は首に3個と、胸元1つ。左目の炎症も女医さんが確認し、次回は眼科受診もしましょうと予約を入れてくれました。
ベーチェット病患者の95%以上が発症する口内炎がなく、四肢も綺麗で皮膚炎症がないことから、採血検査と炎症を起こしている皮膚の一部を検体検査しなければベーチェット病だとは言い難いと。その日のうちに採血&皮膚の一部を切ることに。おまけにPCR検査もしなくてはいけない…。

トイレに行けないため、すべての検査をタイムロスがなるべくないように医師や看護師のかたがスケジュールを組んでくれ、決行することになりました。
採血→PCR検査(検査結果がでるまで約1時間)→待ちの間に昼食(食欲なんてないため、ヨーグルト1個のみ)→炎症している皮膚を一部切除する処置。こんな流れで進めることに。

皮膚の処置をしている間に採血結果が出ていました。白血球の値は13.9(上限8.9)、好中球80.4(上限70)、赤沈74(上限15)、CRP6.96(上限0.2)、、、、諸々の数値が高いことからベーチェット病「かも?」から「たぶん!」に変わりました。

大学病院へ来たのは11:30頃で、切除完了が16時前くらいだったでしょうか。処置が終わって看護師さんが「おトイレ大丈夫ですか?カテーテル入れましょうか?」と聞いてくださいましたが、尿道に管を入れるなんて考えただけで失神しそうだったため、先生の話も会計もすべて母に任せ、私は家に戻りました。
この日に出た薬は以下の通りです。
・ロキソニン
・レバミピド錠
・コルヒチン1日2回各1錠
・アズノール軟膏20g 
・セファクロルカプセル250mg「サワイ」(化膿止め)

PCR検査は鼻の奥に細~~い管?を入れてぐりぐりされ、うわぁぁあってなりました。でも陰部潰瘍による排尿痛に比べたら5000兆倍マシ。
次回の予約は一週間後の4/30になりました。

◆2021年4月23日
眼科へ行くため、また大学病院へ。皮膚科には看護師さんに処置をしてもらうだけ立ち寄り、主治医の先生にはお会いしませんでした。
眼科は皮膚科に比べて人が多かったものの、視力検査や眼圧検査、眼底の写真撮影、問診などが淡々と進む。以前地元の眼科で処方された点眼薬が残っていたため、処方薬はなし。13:30には帰宅することができて、ホッとしました。高校生の頃に手術で大学病院へ通っていた時は、予約ありでも最低2時間待たされたため、これに関してはコロナ様々です。

この日の夜、右肩が鈍く痛み、皮膚をとった胸も痛いし(部分麻酔が完全に切れた)、排尿痛もますます酷くなっているような気がする。ロキソニンなんて効かないレベルでした。
先生の話では「たぶん」ベーチェット病だろうという段階でステロイドを処方するのは副作用があるため抵抗がある、という言い方だったが、私はもう痛みが辛くて辛くて、早くステロイドを処方して欲しかった。
歩けるし、トイレ以外の日常生活は送れるものの、シャワーをあてながらでも強い痛みを感じる。排尿という生理現象が憎くて仕方がない。
また、昨日の時点では「やっぱり性病じゃなかった~!イェイ!」というテンションでいられたが、ベーチェット病が難病でなかなか厄介な病気であることを調べれば調べるほどわかって精神的にも参ってくる。
アズノール軟膏を塗って潰瘍を保護しても、不正出血とおりものがあるせいで意味をなしていない気が。

夜、耐えられずに号泣しました。泣きながら彼氏に電話し、大学病院の救急外来にも電話。普通に考えて大学病院に電話する必要はなかったのですが、この時ちょっとしたパニックになっていました。出てくれたお医者さんから予約日より前でも明日また病院に来て大丈夫ですよ、と言われる。
医者から止められても、泣き落としでステロイドを貰おうと決心をしました。

また、私は大学生の頃からVIO脱毛をしており、リ〇クリニックで買ったエムラクリームという麻酔クリームを持っていたので、これを塗れば排尿痛治まるのでは?と思い立ちました。とはいえ医師の許可がないものを潰瘍に塗るのは流石に怖いので、それも聞いてみることに。

◆2021年4月24日
予約なしの飛び込み診察のため、待たされることを覚悟。また、私の主治医は若い女医さんでしたが、今日はその女医さんがいません。男性医師になることも覚悟していました。

待合室のソファに座り、20分ほどで呼ばれました。しかも若い女医さん!(婦人科で男性医師に陰部を見られるのは仕方がないと思えますが、皮膚科なので…。)
大して待たされずに女医さん。本当に、有難かったです。

女医さんに陰部潰瘍を見せ、涙ながらに排尿痛が辛くて辛くて仕方がないと訴えると、意外にもあっさりステロイドを処方してくださることに。ステロイドの副作用を、メモに書き出しながら丁寧に説明してくれました。
麻酔クリームであるエムラクリームについても聞いてみると、その場で一生懸命調べてくれました。頻繁に使うことは推奨しないが、通院中の排尿等やむを得ない場合には使ってくださいとのお答えを頂きました。この日のお薬は以下です。

・プレドニン錠5mg 1回2錠 1日2回
・ネキシウムカプセル20mg
・アルファカルシドールカプセル「トーワ」
・クロベタゾン酪酸エステル軟膏 0.05% 10g

女医さんから優しい口調で「おトイレ辛いですよね?よろしければ入院し、尿道カテーテルでおトイレ管理できますがどうされます…?」と聞かれましたが、速攻で「入院はしないです、家に帰って薬で様子見ます!」と返事しました。病院にいるより家にいたほうが絶対にコロナ感染率も低いですし、実家にいる安心感は排尿痛があろうとも入院より上です。マザコンなので母の側にいて母の手料理を食べているだけでも、ストレスは限りなくゼロになりますし。

とはいえこの時、コロナなのに入院患者をこんなライトな感じで受け入れているのだなぁと思いました。私は完全に専門外の無知なので、邪推は控えます。

帰宅し、すぐにお昼ご飯を食べてプレドニン10mgを飲む。陰部にも軟膏を塗り、数時間ほど昼寝を。するとプラシーボ効果も相まってか?昼寝後にシャワーをあてながら排尿をするときには、痛みがマシになっていました。これには感動し、薬の素晴らしさと怖さを実感しました。





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