オーガニックの農家さんはマーケティング力と営業力が必要になる
みなさん、オーガニック野菜は最近のトレンドだと思いますか??
僕は、もうトレンドと言ってはいけない領域に入ってきていると思っています。もはや定番ですよね。おしゃれなカフェや、少しこだわったレストランは大抵はオーガニック野菜です。
大手スーパーでも、一部農家さん直送コーナーがあったりでオーガニック野菜が並んでいたりします。
供給過多になると、どうしても価格は下がる傾向にあります。
最近のオーガニック野菜は高いですか?
みなさん、どう思います??
僕は、以前と比べるとめちゃくちゃ安くなっていると思っています。
実際、僕の体感ですが同じオーガニックと慣行栽培の野菜の価格差って1割〜2割くらいだと思っています。正確な数字ではないです、もちろん地域差もあるでしょうし、僕が活動する地域の体感的な数字です。
いずれにせよ、多かれ少なかれ、オーガニック野菜と慣行栽培の野菜の差ってのは縮まりつつあると思います。
オーガニック野菜の栽培が簡単になった?
安くなったということは、オーガニック農家さんの手間が減って価格を抑えられるようになったと、解釈したいところではありますが、実際はそんなことないですよね。オーガニック野菜の栽培は、昔とかわらずめちゃくちゃ大変です。
手間は以前と変わらずかかるのに、価格だけが慣行栽培物に近づいていくという悲劇が起きています。
オーガニック野菜の農家が増え過ぎた
これが低価格化の答えですよね。非常にわかりやすい市場原理です。健康志向や、環境への配慮などが軸になり、オーガニック野菜を作る農家さんが増えたので価格競争が起きて低価格化している状況です。
これは完全に農業界の闇であって、農家さんは作物を作ることには長けていて、情熱とこだわりを持ってやっているんですけど、結局マーケティングや営業が苦手なのでJAに安く卸したり、道の駅や近くの直売所でたたき売りのように安く売るという状況になっているのは間違い無いです。
影響は慣行栽培の野菜にも
結局、オーガニック野菜が安くで売られると、消費者は慣行栽培の野菜は買わなくなり安いオーガニック野菜を買うようになります。
これは、ブルーオーシャンだったオーガニック野菜の市場が、慣行栽培の市場に近づいていくことにより、慣行栽培市場を巻き込んでレッドオーシャン化し、結局のところ全農家さんがLose-Loseの関係になっています。
まとめ
結局のところ、農家であってもマーケティングや営業は必要なスキルであり、これからはJAに頼らず自分で取引先を見つけることが必要です。優良な販売先を見つけて取引することができないが故に、レッドオーシャンで戦わざるを得なくなります。
「食べチョク」のように農業界に革命を起こすようなムーブメントがもっともっと起きるか、行政の手で大きな改革が起こすかくらいしか今の農業界の構造的問題が解決することはないと思います。
これからは個人の時代です。農家さん個人でもできることはありますので、ぜひ既成概念に囚われず柔軟な考えで良い販売ルートや直販の道を見つけて欲しいと思います。
田舎移住して、農業をやろうと思っている人はぜひ、今のうちにマーケティングや営業の勉強をしておくことをお勧めします。
僕の記事が、田舎移住を考える人たちの助けになれば幸いです。