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留学中に藤井風さんのアジアツアーが来てチケット持っていなかったのに奇跡が起きたお話。

你好。
台湾留学中の ロロ です。

現在、台北市内の師範大学附属語学センターにて社会人留学をしています。

先日、ライブに行ってきた時のサイドストーリー、嘘みたいな本当のお話です。



風さんが台湾に来る…?


さて。
春から来台して4ヶ月とちょっとが経ちました。

3シーズン分の衣服と生活用品と数冊の本をトランクケースに詰め込んで、
愛蔵していた趣味のコレクションは実家の押し入れに仕舞い仕舞い、
しばらく好きな作家さんの書籍は買えないし、好きなアーティストさんのLIVEも観れないだろうなと苦笑いを押し殺して、

日本とはしばらくおさらばするつもりでやってきた台湾。


学校に生活にと、新しい環境にわたわたしていたところ、
ある日発表された藤井 風さんのピアノ弾き語りアジアツアーに衝撃を受けました。
漫画でいうところの雷が落ちてピシャャアアンとしたあの感覚です。

わたしいま台湾にいる。

藤井 風さんが…台湾に来る…?

しかも初の海外ツアー中に、です。

私が住んでいる台北が会場に組み込まれていると知ったときには、ぞわりと小さく震えました。
そうまさに震えて待て、とはこの事かと。
(こんなことある……??)

来たばかりのこの国で、まだ友達がいなかったわたしはこの興奮を誰に共感してもらえばいいのかわからずじまいに一人で悶々とした日々を送っていました。

チケット発売なん難

5月中旬。そう日本ではゴールデンウィークが終わったあたりです。

台湾公演ではKKLIVEというイベント会社が協賛しチケット販売をしていました。

まさかの台湾留学中にですよ、せっかく風さんが台湾に来てくれるのですからそりゃ行きたいです。

しかしまだ来台して2ヶ月そこらのわたしには少々ハードルが高く…
言語の壁やいろいろな諸事情が重なって結局、チケットを買うことができませんでした。
そのあと聞いたお話では、転売や買い占めを防ぐために、購入手続きのシステム内で急にはじまる藤井風さんに関するクイズ形式が組み込まれていたそうです。(作品に関連する質問に答えるもの)
他国ではどうなっていたのか分かりかねますが、問題の答えを入力中にソールドアウト、なかなかハードなチキチキレースの難関だったようです。
はじめて聞きましたがちょっとおもしろいシステムだなと感心してしまいました(大変でしたでしょうに)

そんな白熱したチケット争奪戦から続報が入り、
7月22日の公演のみから、後日、追加公演が決まり23日と合わせて2Days!!
喜び勇んでファミポートやホームページをを確認しましたがもちろん玉砕、購入できず。(デスヨネー。)

ある日、クラスメイトと歓談中にたまたまわたしのスマホ内にあった公式アプリを発見した越南人(ベトナム人)が「欸! 你喜歡藤井風先生嗎?! 我也超喜歡~我買到票你有票嗎?」
え! 藤井風さん好き?!ぼくもめっちゃ好き〜チケット買えたんだけど、チケット持ってる?
くしゃくしゃと笑顔いっぱい嬉しそうに話してくれました。
まさかあのチケット争奪戦の勝者が我がクラス内にいたとは。
彼は台湾人の友人たちと協力し合って運良く購入できたそうです。
こんなところで世界の藤井 風ファンに出会え、音楽は世界共通の話題もできてとても嬉しかったです。チケット買えたんかーい!!うらやましいな!!!

せめて会場だけでも

沒有辦法(仕方ナイネ)と大人になって気持ちを落ち着かせ、せめて雰囲気だけでも味わいたいなと思い立ち、お邪魔にならない程度に少しだけ会場を見学しに行くことにしました。海外で日本人アーティストさんのライブを観るのは初めてでしたから、単純に設営の様子など興味本位でした。(日本いた時LIVEやイベントスタッフの経験もあり)あと、記念にグッズでも購入できたらなと淡い気持ちも込めまして。
ところが初日の7月22日、外出先での用事で時間が遅くなってしまい、会場へ行く事ができませんでした。まぁまだ23日があるし、明日へ繰り越すことをしましょう。そんなとき、クラスメイトの日本人学生から来たLINEが、

「明日のライブ行けることになりました!!」

なんやて。

聞くところによると彼女もチケットを購入できず、せめてグッズだけでも購入したいと同じく会場へ足を運んだそうです。
グッズ購入も様々な観点による配慮から、当日チケット所持者のみの販売となっていたので結局購入叶わず、たまたま会場で出会った日本から来台されたファンの方からの好意でお譲り戴けることになったそうです。
MRT(台北メトロ)で座席を譲りまくってて良かった…!!と嬉しそうにこぼす彼女の日頃の行いがこんな素敵な良いご縁を結んだのでしょう。(神よ……。)
また会場での様子も教えてくれて、とりあえず明日23日、彼女と現地で待ち合わせすることになりました。

いつみても高い高い。


情熱と熱意との狭間

23日、本日は18時開演。
今回のツアーで風さんの真っ青なイメージカラーでブルーのスカートを穿いてみたりなんかしちゃいまして、いそいそとバスを乗ってたどり着いたのは台北101ほど近く。降りたバス停から歩いて3分そこらの会場に近づくにつれ、ちらちらと聞こえてくる日本語に少し懐かしい気分になってしまいました。

会場に入ってすぐ物販コーナーがあり、奥のロビーの一角では台湾人ファンのみなさんが自主制作で作ったイラストやポストカードなど交換していたり、これが推し活か…ととても可愛らしくて微笑ましかったです。
そして、急遽ライブに行けることになった彼女からの好意で、わたしの分のライブTシャツまで買って貰えることになり、とても嬉しかったです。

余は満足じゃ…

時刻は16時50分。
元よりチケットを所持していない身、もうこれで十分満足していました。

けれどせっかくここまで来たのに、どうにかライブが観れないかと、彼女がわたし以上に気にかけてくれ、SNSや公式ホームページを確認しながら開演ギリギリまで粘ってくれたり、会場で顔見知りになった日本人ファンの方からも、あれやこれや様々な提案やアドバイスを頂き、「最後まで諦めちゃだめよっ!」と送られたエールが沁みる沁みる。

はるばる海を渡って会いにこられたみなさんの愛や情熱に比べたら、わたしなど。

さて、どうしましょうか。

開演時間15分前


開演時間が15分を切りました。

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