幻

私の人生には加速する時期と、そうじゃない時期みたいなものが明確にあって。どちらが良いとか、悪いとかではないのだけど明らかに今は前者。猛スピードの加速期である。体感的なものを言うならば、気づいたら一睡もせずに48時間が過ぎているくらいのブラック企業感だ。平気でやることが追いついていない。洗濯物は4日間分くらい溜まっているし、シンクにはいつも洗い物が溜まっている。部屋の隅には埃が浮かんでいて、トイレにいる黒ずみがたまに私の事を呼んだりしている。でもそんな時の私は寝る暇もなくというか、夢の中まで忙しいもんだから、家事なんてどうでも良いのだ。どっからどこまでが夢でどこからが朝なのか。そしてどこからが夜なのか。楽しすぎて少しラリっていく。そうなると人生のスピード感は早きゃいいってものでもないのだろうけど。私的には今こうして気分がノッていることや、良いスピード感で流れる毎日が幸せで仕方ないのだ。何かを学ぶことや技術を得ること、目的に向かって走ることはいつもとても心地が良い。エネルギーが湧いて出て仕方ない。そんな性分なのだろう。（個性を押さえつけられること、可能性を殺されること、意味のない時間を過ごすことが私のエネルギーを下げることもよくわかってきた。）

そんなところで気づけばまもなく3月に入る。大人になればなるほど人生に飽きて、カレンダーを捲る早さは早くなっていくようだけど。最近の私はカレンダーを捲るたびに思うんだ。「人生は幻のようなものなのだから、やりたいように生きよう」って。こうしてがんばっている毎日にも突然ことは起きるし、明日わたしは死んでいるのかもしれない。数年後には生きていないかもしれない。そう思うと「今」がとても大切なんだってこと。

「今」すぐにやらなきゃいけないことがあるし、「今」しかできないことがきっとある。「今」だからこそ出来ることが必ずあるよ。

それからカレンダーを捲る時、少し怖くなってあとどのくらい時間があるのだろうって残りの砂時計を想像してドキッとして。気持ちがいてもたってもいられなくなる。やはり私はそんな性分なのだろう。

やりたいことを見つけた瞬間から、人生は明るくなるんじゃないかなって思いたい。どんなに未熟者でも、ど素人で、新参者で、未経験でビギナーで、不器用で才能がなくても。やった人から世界は変わるって思いたい。信じて進む。